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「1日(寝るまで)しか記憶が持たない」という探偵の特性を十二分に発揮した推理小説。
二話はスマートだったが、思っていたよりは(鮮やかでありながら)荒っぽい探偵活動が多かった。
絶体絶命ともいえるピンチにハラハラさせられるので、読み応えとしては抜群である。
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ライトな物語を読みたくて、数年前にドラマ化されていたよな~と思いつつ試しに読んでみました。眠るとそれまでの記憶がリセットされてしまうという探偵としてはあるまじき(?)設定ゆえ、その日のうちに事件を解決”しなければならない”という条件のもと、次々と謎を解き明かしてゆくというお話し。その日のうちに解決”できる”設定ゆえか謎を取り巻く事柄が重層的ではなく直線的で深みがない点がやや欠点かもしれません。しかしながら最終話では自殺?した作家の著作を紐解くという設定もあいまってようやく厚みのあるストーリーが展開されています。続編以降を読み進めるかどうか迷っていましたが、ラストの今日子さんのセリフを聞いてしまっては次を読まないわけにはいかないな、と。
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今日子さんには今日しかない。
という言葉がとても印象的だった。
記憶が無くならなくても、今日という日を大事に生きたい
言葉選びが秀逸で本当に語彙の勉強になった
日常ではあまり使わない言葉も数多く登場するが、堅苦しくはなくリズミカルかつポップなストーリー展開で続きが気になる。
聞き馴染みのない言葉も今日子さんのキャラクターに合っていてとても面白かった。
今日子さんの最速について行けない自分が厄介と同じ立場にいるようで共感できた。厄介ほどの不幸者ではないけれど笑
新垣結衣さん・岡田将生さんダブル主演でドラマ化もされていて、どちらも大好きな俳優さんなのでドラマもお気に入りです。
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6年ぶりに読んだ西尾維新作品。独特の言い回し・キレキレな言葉遊びは実はそれほど目立っていなくて、「眠ると記憶が消える」という制約を加えた正統派推理小説だった。
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四話目まで、ちょっと個性を持たせた探偵に普通に謎解きさせとるくらいに読んでました。が、最終話が途中からすごく良くなりました。また裸出して、ほんと男なんて!なぞ思いながら読んではいましたが。
シリーズ第二弾も読もうかな!
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昨日のことはすべて忘れてしまうから、1日で片付けられる仕事しか引き受けない探偵。しかも1日の終わりは午前0時を指すのではなく、彼女が眠りにつくとき。
寝て起きたら毎日「はじめまして」から始まるとは、映画『50回目のファーストキス』のヒロインのようですが、今日子探偵には自分が「すべて忘れてしまう人」であるという自覚があります。だから、体のあらゆるところに油性ペンでメモ書きしている。可憐な女子がなんということを(笑)。
彼女の視点ではなく、巻き込まれ型男子の厄介の視点から。厄介が何度も仕事を依頼する相手が彼女。彼女を思うあまりたまに要らんことまでする厄介の慌てぶりが可笑しくて、なんとも愛らしい物語。
『傷物語』の映画版を観なければそのオタクっぽい表紙から敬遠しつづけていたであろう西尾維新。面白いです。
映画『50回目のファーストキス』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/7ffc24c65880c7b99802d428031581cf
映画『傷物語』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/0f7caae50a040fa33f3004135d6a2a9d
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最後の事件の推理内容を読んでゾクっとした。
まさかそういう意図があったとは。
サクサク読みやすい。
シリーズものなので続きも読もうと思う。
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ストーリーとか悪くはないのだけど、どうにも語り部である青年の会話が苦手でした。いちいち大袈裟なのと、今時そんな言葉誰も使わんよ、って感じでイラっときてしまいました。
難しい言葉を使えば頭が良く見えると勘違いしているのかな・・・
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短編で読みやすかった。
1日で記憶がなくなるのに度胸あるなーと思った。
ドラマとちょっと違うくて面白かった!
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眠ると記憶がリセットされる探偵、掟上今日子。連作短編集。面白かったとは思うけど、読み続けるかは微妙。
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2014年刊。この西尾維新さんという作家の本を初めて読んだ。ずっと前からもちろん名前は知っていて、イメージとしては、かつての赤川次郎さんのような時代の軽薄短小の文化を一身に背負ったような感じで、なんだか読むのが怖いような気がしていた。しかし実際に読んでみて、そう単純なものではない。考察を要する、トリッキーなポップ文学であった。
まず、文体は最近のエンタメ系小説の中にあってはしっかりしている方で、むしろ改行は少なめだ。しかもときどき、辞書を引かなければ分からないような難しい単語も出てくる。
にも関わらず、描かれている中身は日本のマンガ/アニメ文化の世界である。
私はこんにちの日本のマンガ/アニメ世界はあまり好きではない。特にオタク界隈で神格化されているアニメの声優たちの演技が、好きになれない。実写の洋画などでは、「意図」を超越して存在する実在の、生身の人間としての俳優の演技は、往々にして監督の表現意図を超えた「できごと」として現前する。それゆえに「確かな存在」の世界を体現している(もっとも、あらゆる俳優を大根役者のように見せてしまう魔法のような大林宣彦監督のような例外ある)。
対して、アニメにおいてはあらゆる所作が「意図」そのものでしかない。すべてが芝居がかっていて、そこは記号だけの世界となり、何もかもがわざとらしい。と感じる。
そのような記号世界としてのマンガ/アニメ的な表出を本作は呈示している。オフィスでSDカードが無くなり、語り手の「僕」が疑われたからとただちに電話で探偵掟上今日子が呼ばれ、瞬時にやってくる。この「探偵」は眠るたびにその日の記憶を完全に忘却してしまうという設定。何もかもが現実性のない、戯画的な世界だ。
この時点で、小説は「ポップ」の方へと飛躍している。その「ポップ」とは、シュールで、不可知で、記号的であることだ。従って小説における登場人物たちやすべてのできごとを、作者/読者はメタな次元で見ていることになる。だがメタであることそのものだけで高次であるとは言えない。肝要なのはそこにいかにして「欲望」が動くかということだ。
人工的・記号的を極めるこの小説世界の中で、語り手の「僕」厄介が探偵掟上今日子に対しほのかに抱く恋心がその欲望に当たる。しかしこの欲望もまた戯画化されており、メタな次元で操られている。驚いたことに、第四話で極度の眠気によって変になった今日子さんが荒ぶれた表情になり、厄介との関係性が壊れたようになってしまうのだ。この辺の残酷さは、アニメ「エヴァンゲリオン」に看取された「気持ち悪い」特性と同一である。
それでも、作品はコメディ的なるものとしての形態を守り続けるので、欲望は破綻しきることなく、相変わらず継続されて、永遠に終わることのない記号作用のカラクリが維持し続ける。
ここではすべてが虚構だ。すべてはごっこ遊びのようでもあり、それを見ている作者/読者の主体はどこよりも安全な、母胎のような場所でまどろみ続ける。
マンガ/アニメのオタク的世界の不気味さを呈示しているこの小説は私にとって謎が多く興味と焦燥をかき立てる。この怪奇な「ポップさ」は、さらにあらゆる事��を可能にするはずだ。この作家が他にどのようなシェイプを描いてゆくのか、興味を持って探っていきたいと思う。
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今日子さんが可愛すぎてヤバイ、しかも優秀すぎてこれは確実に萌え死。忘却探偵が大活躍するミステリー 面白いっ
寝てしまうと以前の記憶を忘れてしまうという探偵業には不利な病を持ちながらも、明晰な頭脳で様々な事件を即日解決していくミステリー。
睡眠をきっかけに忘れてしてしまう制限の中で、日常のミステリーを解いていくような短編モノかなーと思っていましたが、なめてました。
キャラクターとストーリーが生き生きとするような、多彩な工夫が組み込まれていて、ミステリーとしてなかなかの完成度でした。素晴らしいっ
そして本シリーズの一番の特徴は、やっぱり今日子さんですよね。頭がいい女性は大好きなのですよ。厄介くんの優しさあふれるワトソンぶりもキュートで、今日子さんとの関係性がほほえましいですね。
まだまだ続きの作品もいっぱいあるようなので、これは続きが気になるっ
買いそう! いや買う。
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記憶が一日しかもたない探偵の掟上今日子さんと、生まれつき事件に巻き込まれやすい隠館厄介くんの関係性が面白くて、今後どうなるのかとても楽しみ。
今日子さんの前向性健忘がいつから始まり、記憶が無くなる前は何をしていたのかなど謎なままなので、今日子さんについても気になる。
西尾維新の言葉遊びは少なめ?(自分が読み取れてないだけかもしれない)だったけど、とても楽しめた。
あとめっちゃ読みやすかった。
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ちょっと久しぶりに西尾さんの本を読みました。
代表作の物語シリーズは7割くらいしか読破していませんが、その言葉遊びや筆の速さなど作品内外で驚かされてばかりの印象を持ってます。
本作も例にもれず、寝たら全てを忘れてしまう”忘却探偵”なるものが最短で謎を解決していくという、これまた突飛だけど”らしい”設定。
そんな強烈なキャラ設定の掟上今日子さん、普通ならそのキャラの”属性”で十分お話が出来るはずなのに、その一歩先の、今日子さんの人間くささが掘り下げられているのが良い。
例えば、超人的な能力を持っていて普段は冷静合理的でも、睡眠不足になればイライラするし嫌なカンジに。思わずムカついてしまう主人公。そりゃそうなる。
物語シリーズでの千石撫子や神原駿河もそうでしたが、強いキャラ設定を印象付けて、ふふふそんなに簡単な人間いるわけないでしょと違う一面を見せつけるの、意表を突かれるけど納得感が増すので好きです。
扱われる事件も残酷なものはなく、すごくサクサク読めてしまえました。どうやら沢山いる”探偵”たちが今後絡むのか、不穏な影の行方など今後の期待が高まる一冊でした。
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昔、ドラマをみたなぁということで読んでみたが、設定の妙かなかなか面白い。忘却の範囲など、細かくはいろいろ気になるが。