溺愛中毒 みんなのレビュー

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投稿者：hamushi　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　行きすぎた「溺愛」の生態を描いた短編集。
　新也作品の溺愛要素の集大成という印象もありました。とにかく全編、大バカな感じで、ひたすら脱力させてもらえました。ただ、あまりにも溺愛が「行きすぎ」ていて、美形が全く美形に見えないという、気の毒な面もありました。

「溺愛中毒」
　表題作。親の再婚で家族になった義理の弟(高校生)を激しく溺愛するあまり、過剰に保護して束縛する兄(大学生)の痴態が、切なかったです。

「ホワイトパラダイス」
　美少年好きで包帯フェチの保健室の先生と、彼を一途に慕う生徒のお話。好みの生徒が治療に来ると無意識のうちに包帯で亀甲縛りしてしまうような先生のどこがよかったのか、生徒の気持ちが最後までよくわかりませんでした。生徒の卒業後、一体どんな付き合いをするのか、ちょっと心配でした。


「愛されるワケ」
　片思いの相手を古城見学の旅行に連れ出し、嘘八百の前世話(二人はその城の王子と家来だったけど、許されぬ恋に落ちて心中した云々)でだまくらかして、思いを遂げるという、大バカなお話。


「抱かれたい男」
　職場でセクハラに遭遇していた主人公は、間一髪のところで、以前から思いを寄せていたエリート部長に救われ、そのまま相思相愛であることを確認して恋人同士になったものの、なぜか部長は「清い交際」を続けるばかり。思いあまった主人公が体当たり式に情熱を伝えたところ、部長の抱えているとんでもない秘密が明らかに…。


「S男の憂鬱　M男の誘惑」
　職場でいつも部下に叱責されている、たよりない上司が、ゲイのサイトで知り合ったマゾ願望の男性と待ち合わせをして出会ってみたら、その怖い部下だった…というお話でした。


「白い恋人」
　飼っていた文鳥を逃がしてしまい、失意のどん底に落ちていた男(大学に在籍する院生か何からしい)のもとに、その最愛の文鳥そっくりの少年が、記憶喪失の状態でころがりこんできます。男は少年が文鳥の化身だと信じ込み、甲斐甲斐しく世話をするのですが、少年があまりにも懐いてくるので、ついうっかり種の壁を越えた禁断の関係に踏み込んでしまい…以下略。

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投稿者：ぶーにゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

6カップルの溺愛ぶりが楽しめます。全体的にコミカルで明るいお話ばかり。絵も可愛くて見やすいです。私は表紙の兄弟カップルの話が一番好きです。
ただ、作者の突っ込みが多い点が少し気になりました。