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こちらも馳さんの作品ですが、
この本の舞台は『バンクーバー』
以前、プライベートの旅行で行った事
があるので、作品に出てくる情景が
頭の中でよみがえります!
上・下巻で、最後までドキドキの一冊
です!
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バンクーバーが舞台。
中国人、日系カナダ人、日本人が裏社会で三つ巴となり凄まじい抗争が。
各々がずるく、汚なさを持っており、欲のぶつかり合いがスピード感を持って
描かれておりオモシロイ。
話が進むにつれ複雑化するピースが、最後、見事に繋がっていく過程は
読み応えと読後の満足感を与えてくれる。
また、バンクーバーの街並みを空気感とともに見事に描写されており、
その場景がハッキリとイメージできる。
特にチャイナタウンに関しては、安全といわれるバンクーバーの中でも
異様な空気を持っており、その色彩の表現が素晴らしい。
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カナダのバンクーバーが主な舞台ではあるが、もちろんチャイニーズマフィア(香港からの移民マフィア)らが暗躍する世界。期待を裏切らない悪党ばかりが登場します。やつらは破滅に向かって爆走するのみ。馳ワールドに欠かせない狂った男と暴力と麻薬と金と女。初めて馳作品を読んだときはそのバイオレンスシーンに気分が悪くなりましたが、それでも薄目を開けて続きをのぞきたくなる、そんな感じです。主人公「呉」が、香港に残してきた子供を思う気持ちがいまいち描ききれてなかったかな、と思うので3点。
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目まぐるしく三人の主人公の主観が入れ代わるため、かなり分かりづらい。
しかも、カナダを舞台にした小説で、カナダ人、中国人、ベトナム人、日本人と登場人物の国籍も多彩。
したがって名前も覚えづらい。
ついていくのが大変です。
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ものすごい数の登場人物。正直上巻ラストくらいでやっと名前が覚えれた感じ。
タイトルどおりダークな話です。
ハチャメチャ過ぎてついて行けない感じがしました。
不夜城と比べると、物語の運びに繊細さを感じない作品でした。結末が予測できる作品は、自分的にはあまり好きでないかも。
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97年カナダ西海岸バンクーバー。
中国への返還目前の香港から押し寄せる移民。
そして黒社会。
華人マフィアの白粉、ヘロインの強奪合戦。
ロスでも、歌舞伎町でもなく、バンクーバーってのが良いね。
チャイニーズマフィアを書かせたら、やはり馳星周氏は素晴らしいな。
失速しないってのは素晴らしい筆力だ。
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超久しぶりに、馳星周の本に挑戦してみました。馳さんの小説は、すっごい昔に、あの超話題になったデビュー作「不夜城」を読んで、あまりピンと来なかった記憶しかないんですよ。
で、最近、とある知人の方から「馳星周、いいよ~!」って薦められたので、ちょっと読んでみようかな、って思いまして。で、手に取ったのが、この一冊である次第ですね。
えーと、まず、すげえ世界観が、入り組んでいる。
舞台は、カナダ。で、そのカナダの、中国人街?が、舞台?という感じでしょうか?もの凄く、人種が、民族が、言語が、入り混じりまくっております。で、登場人物がスゲエ多い。それぞれみんな色んな思惑のもとに動いている。物語を追っかけるの、まあまあ大変です。めまぐるしいなあ!って感じ。ちょっと、読み慣れるの、大変な小説ですね。うむ。雑多!猥雑!って感じでしょうか。凄いまあ、ええ世界観です。こういうの、好きだなあ~。読み進めるのは、慣れるまでが超大変だと思うんですけどね笑。
主人公は、、、ザックリ言って、3人、と、言っていいのでしょうか、ね?
呉達龍・・・広東人。香港で?悪徳警官をしていて、色々あってカナダに流れてきて、カナダでも悪徳警官してるよ。広州に残してきちゃった娘と息子が超大事。二人をなんとかカナダに引っ越しさせるべく、移民権?永住権?みたいなん手にいれるべく、お金とコネが欲しいから悪い偉い人の使いっ走りしてます。もう世の中の色んなことがムカついてショーがない中年まっしぐらのお年頃です。ホンマに娘と息子以外の人類は全員嫌い。マジでムキーってムカつく!!ホンマに人間ムカつく!あ、美人のビッチは好きです。ヤリたいから。
ハロルド加藤・・・日系カナダ人。CLEUっていうカナダのちょっと特殊な警察所属です。アメリカで言うとFBIみたいなもんです。違ったらスマン。ちょっと理由があってメチャクチャ権力志向なんで、白人の政治家のお偉いさんの娘と政略結婚して、権力を手に入れたいんです。で、実は、婚約者もいるんですが、、、実は俺、、、ゲイ、、、なんです。でも絶対バレたら権力手に入れられないし政略結婚もパーになるし、困ってるんで絶対なんとか隠したい!そして権力は手に入れたい。その理由はマア、、、ゴニョゴニョ。あ、親父とは、ちょっと色々とアレコレありましてね。あんまエエ仲ではないんです。そして母は、亡くなっております、、、色々と、、、お察しください、、、
富永修・・・日本で警官してたんですが、ちょっと、ヤクザのオンナとナニなアレして、おまけにクスリにもう滅茶苦茶ハマっちゃってめちゃヤバい立場になりまして、ちょっと香港に逃げました。で、香港の顔役の使いっ走りしてます。で、香港の顔役に「俺の可愛い娘がカナダでアホな男に騙されてるみたいだからとっとと連れ戻してこい!」って命令されたので遥々カナダに来ましたよ。ちなみに、、、俺、、、何もかもを覗き見するのがマジで好きです。他人の秘密を知りたくて仕方ない性分なんです!!あと、美人のビッチが好きです。ヤレるから。
という、、、感じ?すげえ茶化して紹介してゴメン、って感じ���すが、なにしろ凄いのが、登場人物のほぼ誰にも、感情移入できない感じ。主役級3人以外の登場人物も、どいつもこいつも、悪人、っていうか性格悪いキャラ、っていうかイヤなヤツばっかり。ホンマに。すげえぜノワール小説。暗黒小説?こういう世界観、マジ凄い。
で、自分がもし、こういう世界に放り込まれたとしたら、一瞬で殺されている自覚と自信は、ありますね。こんなシビアな世界で、うまいこと生き延びていくことのできる才覚、一切無いと思います。マジ怖い。世の中の裏社会って、ホンマにこんなに怖いの?もう無理無理、って感じ。そういう意味では、車谷長吉の世界観とも通じるなあ~。あの人の小説世界も、俺、無理。って思いましたもん。絶対俺あっさり殺される役どころやんこの中では、って、マジで思いました。
凄い面白いのは、人種と民族と言語が全て入り乱れている、何でもアリのこの感じ。カナダが舞台なのに、めちゃくちゃエイジアン、って感じ。中華の雰囲気って、凄く凄いですね。作品中に「中国人は世界を征服する。世界のどこにでも自分たちの文化を持っていく」みたいな描写がありましたが、まさにそれ。凄い。日本の映画で言うと、行定 勲監督の超傑作「スワロウテイル」な世界観。
北京語、広東語、英語、日本語が入り乱れてます。特におもろいなあ~って思うのは、とある場所で、みんなで英語でしゃべってたとして、お?この場所では俺とあんた以外、全員広東語を知らないよ?ってなった場合、その二人は堂々と広東語を使って密談、というか二人にしか分からない会話をしだすところ、とか、ああいう多国籍な雰囲気、超好きですね。
あと、どーせおめーにはわからんだろうやーいザマア、って、日本語通じない相手に、日本語で悪態つく感じ、とか、マジでこう、言語の壁っておもしろいですねえ、、、凄いなあ、言語って。
この作品、ハリウッドで、ガチで本気で実写化したら、めちゃくちゃ面白いんじゃねえの?って思うんですが、役者さんが、多数の言語を覚えるのがすげえ大変だろうから、ちょっと無理だろうな、とか思う次第です。で、言語の壁を行ったり来たりするこういう感じって、マジでこの地に住んでいないと、ホンマのホンマのホンマの感覚、って、わからないんでしょうねえ、、、
でも、馳さん、現地に住んでたわけでもないのに、実際に裏社会に染まってる訳でもないのに、こんなダーティーな小説、書いちゃえるわけでしょう?凄いなあ、作家って、、、ってシミジミ思いますね。うん。小説家って、凄いな。ってね。想像力、かあ、、、世界観を作り出す能力、かあ、、、凄いよなあ、、、
ちなみに、既に上巻だけで相当にお腹いっぱいになってるんですが、これが下巻になったら、どんだけ更に話がね、とんでもなくダークでダーティーでブラックで怖い感じになるんかしら?ってね。いやもう、怖い話ですよコレ。登場人物の誰一人にすら感情移入できないのに、「うああ、、、こいつらマジで嫌なヤツばっか。絶対俺、こんな奴らと知り合いたくない、、、くわばらくわばら。」って思いしかないのに、ドンドン読んじゃうこの魅力。いやあ、凄いですね。とりあえず、下巻を読むのが楽しみですね。ドキドキ。どうなるんだ?この先は?