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宿場町で博徒組織を同士討ち
2023/01/01 12:33
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒澤明監督の同名映画へのリスペクトを感じます。アウトサイダーでありながら文学書を愛読する知的な主人公、ジョー・ブロディーの視点でハードボイルドに浸れました。
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デイヴィッド・ゴードンの最新作。
『二流小説家』『ミステリガール』『雪山の白い虎』と読み進めてきたが、作風が幅広く、この人は何でも書けるんじゃないかって気がする。まさか新作がノワール小説だとは思わなかったもんなぁ。面白かった。
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SL 2018.12.31-2019.1.8
これがシリーズになってもっと背景がわかってくるともっと面白くなると思う。
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なんとなく正統派のハードボイルトと思って読んでみたが、実はユーモアの効いたピカレスクタイプの作品。
ただし、これは好意的に見た場合で、実際は行き当たりばったりのストーリー展開に、薄っぺらで魅力のないキャラ、それどころかそもそも全く不要なキャラ描写が多くてウンザリ。あのギャングのボスと奥さんのキャラとエピソードなんて全く無駄。
ところどころノリのいいところはあったけど、概して退屈なB級アクション映画の様な仕上がり。
ビックリするくらい古い訳が出てくるのも不自然
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この作家にしてはタッチが軽い。ジョーが読んでるドストエフスキーやカフカのタイトルを見ての、ストリッパーのコメントが良い。キャロルのジオへの誤解が解ける日は来るのか。精神科医でも性的嗜好を見抜けるとは限らず。親しい相手なら尚更。エイドリアンはテロリストにしては軽い。サイコパスのヘザーの方が怖い。怖い方が生き残った。恐らく次作からのジョー達は大変だろう。
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ジョー・ブロディーは異色の用心棒―ハーバード中退、元陸軍特殊部隊、愛読書はドストエフスキー。心優しいジョーだが、凄腕のその評判に偽りはない。ある晩、彼が勤務するストリップ・クラブをFBIが急襲する。理由も告げられずに逮捕されたジョーは、NYの名だたるならず者で溢れかえる留置場へ。一斉手入れがあったのだ。捜査機関はいったい誰を捜していたのか?ジョーはそこで再会した中国系マフィアから、あるヤマに誘われるが…。ミステリ・ランキング三冠『二流小説家』著者の新境地。
二作目と短編集はあいにく未読。軽いタッチのアクション小説。シリーズ化されるだろうな。
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デイヴィッド・ゴードンと言えば、あの『二流小説家』で騒然たるデビューを果たした、あの作家。そう思っただけで、この本はポケミスであるにも関わらず、買い控えてしまっていた。当時はこの作家は、賛否両論で読者層を分断していたように思う。純文学への偏向が諸所に見られつつ、娯楽小説としても面白いということで、作品のミステリ部分だけが、何と日本で映画化された。ぼくはどちらも味わってみて、この手の小説は苦手なので、映画の方が面白かったかな、でもそちらも大したことはないか、などと正直うなされていたものだ。
それでも性懲りもなく、第二作『ミステリガール』も読んでしまったが、これまた苦行と言うべき読書体験であった。果てしもなく長く、くどく、脱線を繰り返す作品を、よく途中で投げ出さなかったと自分を褒めたいくらいだった。だから、6年ぶりくらいにこの忘れていた作家が戻ってきた、と知った時も、見て見ぬようにしていたのが正直なところである。
そして半年が経過して、ぼくはなぜかこの本を買っている。タイトルが『用心棒』と珍しいこと、そして300ページ程度の作品で、最近のポケミスにしては薄くて軽いということ、更に、どうやらデイヴィッド・ゴードンは悔い改めて出直したらしいぞ、ということ。我流で押し通すことをやめて、エンターテインメントに徹することにしたらしい、作風が全く変わった、新デイヴィッド・ゴードンだ、などの風評が聞こえてきたからだ。
かくして、本作の主人公ジョー・ブロディとのご対面となる。作品名は、そう『用心棒』。ゴードンという作家は、実は大の日本映画好きで座頭市シリーズや東映マークが大好きなんだそうだ。クロサワの『用心棒』は、マカロニ・ウエスタンで『荒野の用心棒』に書き換えられたことで更に有名になった。主人公は、これが映画デビューとなるクリント・イーストウッド扮するジョー(姓は無し、その後のセルジオ・レオーネ+エンニオ・モリコーネ音楽コンビの『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』併せた大ヒット3部作でもイーストウッドは常にジョーという名で通す)。まさに同名のジョー(但し姓はある、往年のプロレス・ファンなら亡きブルーザー・ブロディを想起するはずの姓が)。ヒーローが、ここに蘇る。それも、何とデイヴィッド・ゴードンによって。信じられるか?
スピーディでバイオレンスな序盤の展開から、映画のような強奪シーン、裏切り、また裏切り、個性的な強盗チームとFBI、CIA、テロリスト、マフィア(チャイニーズ、アフロアフリカン等々何でもござれ)を巻き込んで、国際紛争の様相をも帯びてくるフルスケール感。火薬と硝煙と血煙(Waaoh! どうしたんだろう、この作家。別人? ではないよね)そんな混乱の中で、このB級娯楽映画的チープ感と、溢れんばかりのサービス精神は、間違いなく本物なのである。とにかく面白いし、ページを繰る手が止まらない。
これほど一方の端からもう一方の端へと変貌した作家を、ぼくは知らない。しかも何と、このヒーローでの次作も用意されているようだ。でも、この作家の好みである純文学趣味は、ぎりぎりのところで残したようだ。主��公の設定である。ジョー・ブロディ。ハーバード大学を問題を起こして中退。特殊部隊をやはり問題を起こして除隊。愛読書はドストエフスキー。
現在は、読み過ぎ、擦り切れた『白痴』を再読中。相棒のロシア系ヒロインのエリーナを、君はどこかナスターシャに似ていると言うが、彼女自身は、あなたこそ、どこかムイシュキン侯爵に似ているわね、でも私は『悪霊』が一番が好きだわ、スタヴローギンの虚無主義に共鳴しているわけではないけど、とのたまう。ぼくの中のドストエフスキー・フリークが思わず再燃する瞬間であった。ううむ。
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うーむ、軽く楽しい作品、としか言いようがない。 良くも悪くもB級で、ツッコミどころは多彩で、でもコメディにもシリアスにも振り切れていない点が少し辛くなる。 でも読ませる感や面白さはきっちりある。
個人的にはなんでも出来る系の主人公より、二流小説家のダメダメの頃の人達が人情味があってよかったなーとは思うのだった。
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「いい夢を、ジョー」エレーナは言って、ウォッカのボトルを手にしたままベットに入り、頭を枕に載せた。その下にひそむベレッタの感触に、ほっと息を吐きだしながら。
続編が楽しみだ。
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面白かったが、主人公以外の視点でのストーリーが多いせいで、主人公の影が薄まってしまっているように感じた。また、主人公の心理描写も少なかったので、私は感情移入しずらかった。巻末の「あらすじ」によると、続編が出るらしいとのこと。続編が更に面白くなることを期待したい。
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評判通りの面白さ。よくできたストーリーの先が気になって、あっという間に読了。主人公であるストリップバーの用心棒ジョー・ブロディーのクールでタフなカッコよさ。後半で相棒となるロシアの盗人女王エレーナの色気と優しさ。タフな渡世をサバイブしてきた2人だから、お互いを理解できるのだね。続編は難しいかもだけど、コンパクトでスマートな一冊。4.5
「それならきみは王族だな」
「ええ、そうよ。私は盗人の王女なの」
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主人公は恵まれない生い立ちであるにもかかわらず、
チャンスをつかんでハーバード大学に入学するも、悪さをして退学。
その後は陸軍特殊部隊に入隊して活躍しヒーローとなりますが、
なぜかしら不名誉除隊になっています。
その理由は機密事項扱いになっていて不明。
いまはドストエフスキーを愛読するマフィアの雇われ用心棒なのですが、
ちょっとしたトラブルに巻き込まれ、
複数のマフィア組織と夫婦そろってサイコパスのテロリスト、
FBIやCIAにも追われる立場になってしまいます。
それだけだと血なまぐさい話になりますが、
軽快なタッチで描かれていて、
痛快な娯楽アクション小説として楽しめます。
巻末の解説によると著者は日本映画通で、
本作は黒沢監督の〝用心棒〟からヒントを得たのではないか?
主人公のモデルは、きっと三船敏郎だろうと推測されています。
しかし著者自身はあるインタビューで、
まったくの的外れとも言えないが、
素晴らしい偶然の一致としかいいようがないとおっしゃっています。
ストーリー展開は映画的でテンポもよく、読みはじめると止まらなくなっちゃいますよ。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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主人公は自分の行動しか語らず、人柄とかよくわからん。
何をしたいのか?5000ドルで命賭ける様なヤマを踏むのか?
それが散々な結果に終わったのに、同じ奴に20万ドルのヤマに誘われてあっさり乗ってしまう。
しかも裏切られる。間抜けじゃん。
そっからの巻き返しは頑張ったけど、結局はタダ働きみたいなもん。
うまい話はありません、ってこと?
物語は、場面転換が多いのは良いけど、それぞれが薄い感じ。
主人公は、そのたびに窮地に陥ったりするのだが、あまり緊迫感を感じない。
エレーナというロシア美女の方を主人公にして欲しいくらい。
続編がこれから有るかもだけど微妙かな。
Amazonより引用-------------
ジョー・ブロディーは異色の用心棒――ハーバード中退、元陸軍特殊部隊、愛読書はドストエフスキー。心優しいジョーだが、凄腕のその評判に偽りはない。ある晩、彼が勤務するストリップクラブをFBIが急襲する。理由も告げられずに逮捕されたジョーは、NYの名だたるならず者が溢れかえる留置所へ。一斉手入れがあったのだ。捜査機関はいったい誰を捜していたのか……。ジョーはそこで再会した中国系マフィアから、あるヤマに誘われるが……。ミステリ・ランキング三冠『二流小説家』著者の新境地。解説/杉江松恋
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新鋭ゴードン、2018年発表の最新作。やや自分の色を出し過ぎて無骨さも目立った前作「ミステリガール」に比べて、構成が引き締まり、全体的にシャープになった印象。変化球を投げ込むオフビートな手法も熟れてきている。テンポ良く勢いのままに読ませる好編に仕上がっており、筆致には自信と余裕さえ感じる。
ニューヨークのストリップクラブで働く用心棒ジョー・ブロディーは、FBIと市警察による一斉手入れの煽りを受けて職を失った。街に潜伏するテロリスト捕獲を狙ったものだったが、その界隈で〝営業〟する闇組織にとってはいい迷惑だった。店のオーナーでマフィアの親玉ジオ・カプリッジは、捜査を主管するFBIのドナ・ザモーラを訪ねて、テロリスト摘発に進んで協力することを申し出た。ジオは、一帯のギャング組織を束ねた上で、旧友でもあるジョーを役立てるつもりだった。一方、ジョーは、留置所で出会った旧知の小悪党から誘われ、武器強奪の仕事を請け負う。だが、事は容易には進まなかった。情報はFBIに洩れており、銃撃戦となって死人を出す。現場には捜査官ドナもおり、ジョーは口封じの機会があったにも関わらず、彼女を見逃した。犯罪者らは、何とか逃走する。襲撃時、武装強盗のプロであるクラレンスの命を助けたことから、ジョーは計画中の犯罪に加わるよう声を掛けられる。莫大なカネを手に出来る大仕事。武器の略奪は前哨戦に過ぎなかった。しかし、次こそ甘くはなかった。
「用心棒」というタイトルだが、主人公は犯罪グループの一員として行動することの方が多い。導入部では一種のヒーロー小説かと思わせ、一転してリチャード・スターク張りのクライムノベルへと移行する。終盤でさらに変転し、序盤での伏線となる対テロリストの闘いへと流れていく。
「悪党パーカーシリーズを手本にした」とゴードンが述べている通り、簡潔でリズミカルな文体によって臨場感溢れる活劇シーンを展開。犯罪者らの造形もB級テイストを貫いている。ただ、ハーバード大中退、ドストエフスキーを愛読する頭脳明晰な元特殊部隊員という主人公の設定は、存分に生かされているとはいえない。シリーズ化を意識していたらしく、レギュラーとなりそうな個性的人物を多数配置。FBI捜査官ドナとの関係など、次作に繋がるエピソードを散りばめている。気を衒うような〝遊び〟を盛り込んだデビュー時のインパクトがやや弱まったことは惜しいが、この先どこまで洗練されていくか楽しみではある。
どうやら、2021年4月に「続・用心棒」が翻訳出版されるらしい。
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ニューヨークマフィアが経営するストリップクラブで用心棒をしているジョーが、アルバイトで密輸銃器を横取りする企みに加わったが偶然にもFBIの女性捜査官との遭遇で失敗に終わる。
その企てた仲間から今度は、厳重な警備がされている弩級の香水を盗み100万ドルで売るという計画に乗る。
ジョーの経歴は、詳らかでは無いが軍関係者であった事は間違いない。マフィアに雇われてはいるが良識?ある悪人だ。
件の香水は、テロリストが100万ドルで強盗を依頼したウィルス兵器だった。
ジョーとその取り巻きがたどり着いた結末は、、
著者は、本作と同じポケミスで''二流小説家''を上梓してますがこちら同様にテンポ良い内容で読み易く楽しめる内容でした。