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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
人工血液、輸血を禁じる新興宗教、スペインの歌い手、ギタリストから北朝鮮の拉致、暴力団、スペインの殺し屋まで出てきて頭が混乱したまま怒涛の展開へと巻き込まれた感じです。ゆっくり楽しもうと思っていたのにあっという間に読み終わってしまいました。現実逃避にぴったりで興奮して読みました。面白かったです。
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逢坂剛の真骨頂。スペイン&ギター&サスペンス。そこに製薬会社と宗教法人がからんでくるとなんだか内容が発散しそうだ。
個人的にはギターとスペインについては理解できているつもりなのでそこはすんなり入るから、あとは社会問題の部分。さすがに文庫でも上下巻になるだけのボリュームになってますね。
正直スペインギターをここに持ち込まなくても充分な内容なので、これらは分けて書いてもらっても良いのだけど、そこは逢坂さんの特徴なので私はこれで充分楽しめましたよ。
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違法な人工血液を追っていた麻矢は、真相を知る元婦長・鳥飼キヨ子と連絡を取れ、焼津の海岸に呼び出されるがそのまま行方不明となる。友人でフリーカメラマンののぶ代は必死に彼女の行方を捜索するが杳としてしれなかった。しかし調べるうちに輸血を人工血液に代替えする病院がある新興宗教と通じていることを知る。一方、遠くスペインのカディスから一組の男女が幼い娘とともに逃避行してくる。彼らは事件に巻き込まれ殺し屋に追われていた。白い人工血液を巡って起きる数々の事件、全ての謎が一本の線で繋がっていった先に驚愕の結末が! 超一流の傑作エンタテインメント!
面白かった。序歌的に出てきた戦国時代の親子の物語は、そこで回収するのか、というのがまず一個。また、人工血液の為に攫われたと思われていた麻矢が、実は麻矢の血液を貰うために攫われたというのは良い意味で裏切られて面白かった。人工血液を開発しようとした会社が、それに失敗したあげく、輸血のための血液を必要とするのが面白かった。
また、隠し子騒動は面白かったが、産廃業者を隠れ蓑としたヤクザ組織や宗教団体があまり活かさられていない気がした。もう少し深く描いて欲しかった。