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ケネディ-「神話」と実像 みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー10件

みんなの評価3.6

評価内訳

10 件中 1 件~ 10 件を表示

紙の本

J.F.ケネディーの実像を確かな筆致で描出

2007/12/17 19:52

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ブルース - この投稿者のレビュー一覧を見る

J.F.ケネディーについては、多くのことが言われている。それは、既に一種の神話の域にまで達し、容易に事実を見極めることが難しくなっている。
本書は、そうした中で、確実な記録に拠ってJ.F.ケネディーの生涯を論じており、コンパクトながら信頼の置ける伝記となっている。

本書の中で、まず注目されるのが、J.F.ケネディー(以下、J.F.Kと略)の幼少時代が比較的詳しく書かれていることである。これは、この政治家の生涯を明らかにするには、幼年時代の解明が必要不可欠と著者が考えていることによる。それによると、J.F.Kの幼年・少年時代は、経済的にはともかく、家庭的には必ずしも恵まれたものではなかったという。それと言うのも、父親・母親共に親としては問題のある人物であり、両親の愛を得ることなくかなり寂しい幼少時代を送ったという。そのような家庭で育った子どもは、様々な問題が生じることはフロイトなどが夙に指摘しているところであるが、J.F.Kもその例外ではなく、以後の人生に大きな影を投げかけたとしている。それは、今で言う心身症から発する多病となって現れ、幼年時代はおろか青年時代や政治家になってからもJ.F.Kを苦しめ、その生涯は、さながら病との果てし無い闘いであったとしている。

著者は、J.F.Kの知られざる幼年から青年時代を明らかにした後に、戦死した兄の衣鉢を継ぎ政治家への途を歩み、下院議員を経て上院議員となり、大統領選に打って出て、第35代アメリカ大統領に昇りつめるまでを様々なエピソードを交えながら描いている。アメリカ大統領選のことはともかく、J.F.Kの下院・上院議員時代のことは類書ではあまり触れられることはないが、本書はこの時代の言動を詳しく伝えている。
ここで意外と思われることは、この時代のJ.F.Kが強固な反共主義者であり、ソヴィエト連邦を力で封じ込める主張をしていたことである。また、この頃は、黒人との融合を図る公民権運動にも一定の距離を取っていたことが明にされている。やはり、J.F.Kといえども後年の主義主張を抱くようになるのも、現実の政治的な葛藤を経てからということが分かり、一人の政治家としての軌跡としても興味深い。

J.F.Kが大統領になってからは、外交上の活躍に大きなスペースが割かれているが、そのハイライトと言うべきキューバ危機の記述は本書の一つの山場となっている。この事件は、近年各種の記録が公開されるようになって来て、多方面からの解明が進んでいる。本書もその成果を取り入れ、アメリカとソヴィエトがキューバの核ミサイル基地建設を巡って一発触発の火花を散らしたことやアメリカ政府内部で解決の糸口を巡って激しい葛藤があったことが息詰まる筆致で描かれている。

終章近くでは、J.F.Kの暗殺について触れられているが、著者は以前にもこの暗殺劇の専著を著しているだけあって、独自の見解を盛り込んでいる。詳しくは本文を参照していただく他はないが、その犯人像やJ.F.Kを斃した銃弾の行方についての記述は驚くべきものがあることを指摘しておこう。
それにしてもJ.F.Kの2年余りの治世はあまりにも短い。これも天命と言ってしまえばそれまでであるが、その後のアメリカがベトナム戦争で深く傷ついた姿を見れば、その早過ぎる死は惜しみても惜しみあるものがある。
本書はそのことを冷静な記述の中にも、雄弁に訴えかけている。

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紙の本

今もアメリカ国民に人気がある大統領を短時間で知るには最適の一冊。

2011/01/31 21:51

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る


 著者は2008年刊行時、城西国際大学の教授。専攻はアメリカ政治。
 アメリカ大統領J・F・ケネディ46年の生涯を記した、250ページほどの大変コンパクトで読みやすい評伝です。

 豪腕と辣腕をもって知られる父親ジョセフの後ろ盾を中心として家族一丸となってカトリック教徒初のアメリカ大統領に上り詰めたケネディ。
 公民権法、労働組合の浄化、宇宙プログラム、対ソ協調など理想を追った政策を国民に分かりやすい言葉で呼びかけたケネディ。
 キューバ危機とベトナム戦争にあたって冷戦時の厳しく難しい決断を迫られたケネディ。
 3年に満たない在任期間を凶弾による暗殺という形で断たれたケネディ。
 
 あとがきで記すように、著者が中学から高校にかけての多感な時期にケネディはアメリカのリーダーでした。キューバ危機という第3次世界大戦を予感させる国家の大事に、ケネディがあくまでも平和的解決を図ったことに尊敬と憧れを覚え、さらには部分的核実験停止条約の締結というニュースに接してケネディの指導力に明るい未来を感じたといいます。
 著者はJFKのことを「ジョン」と呼び、それは家族の結束が尋常ならざる緊密さを見せたケネディ家の面々の中で特に弟ロバートや父ジョセフとの混同を避けるためという方便として用いられた呼称なのかもしれません。しかしそこに私は、著者の思春期以来のかの大統領への深い思い入れを思うに、本書に一貫して流れる著者のケネディへの敬愛の念の表れを見ないではいられません。

 今年2011年はケネディの大統領就任からちょうど50年。
 その節目の年にケネディを振り返るにはうってつけの書であるのは間違いありません。

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紙の本

彼の政治観を形成したものとは何か?

2007/12/26 21:32

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:dimple - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、ケネディ研究者による入門的な評伝である。
ジャック(=JFKの愛称)は生来病弱で、彼の前半生は病気との闘いであった。

加えて、彼の育った家庭は、絶対君主のような父・ジョセフの愛情が長男ジョーに注がれ、母・ローズは家庭をあまり顧みないという特異な環境であった。

ジャックの(特に、大統領になってからの)政策は、外交上は対ソ融和、内政上は人種統合である。一体、この対決路線の忌避と社会的弱者への感受性はどこから来たのか?

これを突き詰めると、彼の育った家庭環境と健康問題に行き着くような気がしてならない。愛情への飢餓感と病弱、そして少数派のアイルランド系カトリックという出自がジャックの政治観を形成したのではなかろうか?

ジャックの暗殺については、著者は首謀者を海軍トップの作戦部長を務めたアーレイ・バーク提督であると断定する。

軍部はジャックの外交政策(対キューバ危機・対ベルリン危機)に批判的であり、バーク提督はその急先鋒であったという。

暗殺は、ジャックが一旦は許可した対ベトナム戦線の拡大を翻そうとしていたその矢先に起きた。興味深い見解である。

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2007/12/27 01:50

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2010/10/12 00:10

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2011/01/28 16:50

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2011/03/30 06:53

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2011/07/15 11:44

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2013/06/23 18:14

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2015/02/25 18:20

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