紙の本
『ばけばけ』
2018/12/18 20:15
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
二人の子どもは独立、リタイアし5年前に妻に先立たれた氷室大造(77歳)
不動産会社を息子に譲り、十年前に妻をなくした豊中良治(75歳)
バツイチで独身、女子大を退官した元大学教授の遠山薫(70歳)
独居老人3人がいつも集まる公園で遭遇した“まさか”のできごと
オレオレ詐欺、親子問題、土地売買……にファンタジーをブレンドして
《熟成エンタメ R70文学 誕生!》──帯コピー
後期高齢者である著者が「詐欺師の話を書いてくれ」という依頼にこたえて書いた“人生の味がする”老人文学
「ズッコケ三人組」「ズッコケ中年三人組」の空気が感じられ、ファンにはたまらない
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なんか、ホラーとか怪談とか読んでるせいで、タイトルに惹かれたのかな。
タヌキが出てくる話だった。そういや、タヌキやキツネに化かされて—という話はあるもんね。
なんか、おっちゃんたちとの関係性がほのぼのとしていてよかった。奥さんもこれだけ旦那さんに想ってもらえたら嬉しいだろうな。
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ズッコケ中年3人組が完結した後の本作だったので、ズッコケの続編のようなつもりで購入しました。内容は仲良し?老年3人組の話でもあり、亡き奥様への後悔と懺悔の話でもあります。ただ、タヌキが上手い具合に物語を明るく展開してくれているので、那須先生の作品らしくテンポ良く読み進めました。
物語で那須先生が伝えたかった事とは違うのかもしれないけど、読後こんな風な老後も悪くないなという感想を持ちました。
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中年版ズッコケシリーズも完結してしまい、もう新作は出ないのかなあと思っていたら、老人三人組の新作が出たと聞き、図書館に予約。
主人公たちはズッコケ三人組とは別人ですし、舞台も変わっていますが、作風はいつもの感じで読みやすいです。
台詞回しなんかが口語とちょっと違うのでそこは違和感若干ありつつも、昔ながらな感じが却っていいかも知れません。
初っ端から読者としては「これ絶対そう言う展開だよね…?」なんて悶々としたスタートでした。もどかしいと言うのか。
某芸能人のニュースの時も思ったけど、金で解決できて良かった、って思うのが普通なのだろうか、親心として。そこから考えられないのは、私が独身女だから? 謎だ。
そして本題となる「ばけばけ」。こちらが焦らされずすぐに展開するのは良かったです。前置きが長過ぎると飽きてしまうこともありますからね。
私も父に逢いたいなぁ。夢のような話。死別が怖くなくなってしまいそう。
それにしても。ストーリーに絡まない性描写がどうも苦手なんですよね。いや、人間臭さをリアルに描く上では必要っめことなのだろうか。文学作品には大体ありますしね。
YA畑や少年漫画畑に長くいすぎたせいかな……。彼らってメインストーリーの中に不要な人間の欲は描かれないでしょう。生々しい日本人のラブシーンって凄く苦手。
“迷惑をかけさせられている”は呑み込み辛い表現。“かけられている”で良かったのでは。でも喋り口調だとこのくらいの言い違いはあるか。
血圧が上がっている。安子は大造を看取りたい。食事の塩分を高くして早死にを促している。とかだったら怖いけど、本人達が幸せならそれで良いのかしら。狸は自分の寿命も鑑みて、早く死んでもらわないと看取れない、みたいな。
関係なかったか。
歳をとったら粗食で充分って話ですかね。若い人でも1日3食は多くて却って体に毒、と言う話も聞きますし。老人あるあるが随所に散りばめられておりますので、今後の参考まで。
詐欺グループ、捕物なしかぁ……とまたもやモヤモヤしましたが、最終的にどうなったかまで触れられていてまあ良かったです。
結局墓参りちゃんとしましょう、で良いのかな。
狸の末路は淋しいけれど。毎日欠かさず手を合わせよう。
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タヌキが化けるというお話で普通に面白かった。
亡くなった妻や、憧れの女優に化けさせて夢を見るお爺さんたちのお話しだった。案の定最後にたぬきは死んでしまったが決してバッドエンドではなかった