多くの女性に読んでいただきたい爽快な気分にさせてくれる人生一発大逆転小説です!
2020/07/31 09:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『竜巻ガール』や『リセット』、『夫のカノジョ』、『ニュータウンは黄昏れて』、『あなたの人生、片づけます』、『子育てはもう卒業します』などの話題作を次々に発表されている垣谷美雨氏の作品です。同書の内容は、ある晩、夫が急死します。これで嫁を卒業できると思いきや、舅姑や謎の女が思惑を抱えて次々押し寄せてくるのです。愛人への送金、墓の問題、介護の重圧などで、がんじがらめな夏葉子の日々を変えてくれたのは、意外な人物と姻族関係終了届でした。婚姻の枷に苦しむすべての人に贈る面白い人生逆転小説です。ぜひ、多くの女性の方々に読んでいただきたいと思います。
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自分にはまだ早いテーマかなと思いつつ、垣谷さんの作品の雰囲気がとても好きだったので読了。
今回もとても好きだった!
どんな人間にも嫌な面はあるし、善良な面もある。
その人の一面だけをみるべきではない。
そして、伝えるべきことはきちんと伝えるべき。
読了後に温かくて切ない気持ちになった。
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いつも通り、あぁもう!キーっ‼︎ってなる人物描写だけど面白かった。
そして解説が角田龍平さん。なんで?はまぐりはまぐり。
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違う本を探していた時に見つけた本。
タイトルにひきつけられて、思わず即買い。
同年代の主人公、
同じ状況が自分の身に起きたら?と
ドキドキしながら読みました。
読み進むほどに
主人公と自分の考え方が似てるなーと
苦笑いな気持ちになりました。
夫婦は一番近い他人。
わかるようでわからないことだらけです。
なにかと身につまされるお話しでした。
それにしても、
地元ホテルだった理由は?
そこだけがモヤモヤするとこでしたが
全部がスッキリしないところがまた
日本人的なのかも。
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購入した時にはまったく想像だにしなかった、コミカルタッチの笑いを誘う、の想像とは異なり、展開に引き込まれ1日で読み終えた。
状況はいろいろ異なるとはいえ、今の日本にそこら中にある困りごとなんだろうと思った。
親の世代まで行かなくても、引退して一段落すると、何故か覆いかぶさってくる。どうしてそんなに上から目線で偉そうでやってもらって当たり前と思っているの?
まだ引退はしていないけど、自分にもそんなところがあるんだろうなと反省につなげる。
読み終わってスカッともしないしほのぼのともしないけど、面白かったです。やはり本屋をぶらついて遭遇する偶然の出会いって大切ですね。
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「嫁をやめる日」の改題・文庫化でした(ーー;) 文庫の新刊は要注意の注意ですね(^-^) 単行本のタイトルの方が合ってる気がしますが・・・。
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高齢で結婚するときには、相手の家族の状況も考慮する必要(相手家族の介護に利用される恐れあり)があるということは心に留めておこうと感じた。
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この作者、やはり面白い。社会派エンタメ小説というジャンルをとにかく極めている。これまでは「老後資金」「住宅問題」「老老介護」「震災後の被災地」と言った社会問題を取り扱ってきた。それらは決して財政破綻や貿易戦争といったマクロな問題ではなく、我々市民にとって身近になりうる問題だ。それらを何とも大胆に、そして巧みに物語と絡めてくる。
垣谷美雨の作品には「テンプレ」感がある。大体において、機能不全のような家族が登場する。彼らは既に問題を抱えている。そこに上述のような問題を降り注ぐことで、問題を顕在化させたり悪化させたりする。そのパターンは、本作でも継承されているように思った。ただし、今作では次のように物語が始まる。
「どうして悲しくないんだろう。夫が死んだというのに、何の感情も湧いてこない。」
往年のファンとして、ここで笑わずにいられるだろうか。垣谷美雨の作品において、旦那というのは無知で無関心で愚鈍の象徴のような存在として描かれてきた。それらは嫁を苦しめる、とても厄介な存在としてのモチーフであった。しかし紛いなりにも、生命の息吹は与えられていたはずだ。それが開幕直後に死亡である。この作者、ついに旦那を亡き者にしたかと。爆笑である。
しかし、そこはさすが社会派エンタメ小説家。夫が亡くなったからこその苦難というものがとても良く描かれている。生前の愛人が登場しても、怒りを矛先が消失していること。見知らぬ人が線香を上げにくるのが大変迷惑であること。そして表面的には立派で優しい舅姑たちが、じわりじわりと元嫁が逃げないように囲い込みを開始すること。
従来のテンプレを踏襲しつつ、これまで扱ってこなかった社会問題をきちんと料理する。それでいて小説としてのクオリティは高く、スラスラと読めてしまう。やっぱり垣谷美雨は面白い!
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なかなか刺激的なタイトルに惹かれ、★もまずまず高評価だったので買ってみる。
46歳の夫を亡くした夏葉子、44歳。
東京から長崎に嫁いだものの、仕事が忙しい夫との間には夫婦生活と言えるようなものがなく、夫が死んでも涙も出ず、寧ろ保険のお陰でローンの心配もなく独りで自由を謳歌できる身になった筈だったが…。
最初はコメディーみたいな軽いタッチで読むことが出来たが、読み進むに従ってどんどん気が重たくなってきた。
「○○家の嫁」という呪縛のなんと強烈なことか。男の私が読んでいても嫌になるような舅姑その他周囲の言動。悪気がないだけにたちが悪い。
こんな自分の価値観だけが絶対で他人の価値観を慮れない人って本当に付き合い切れないのだけれど、それに面と向かって自分の気持ちを言うことも出来ないしなぁと夏葉子に同情していたら、いい人を演じることは結局周りから”便利屋”として認定され軽く見られているだけだといった件りが出て来て、何だか自分の人生を言い当てられたようで萎える。
加えてそう言った夏葉子の父親が本当に頼りになる父親で、これまた自分に当てはめると妻や子に対してこのように頼りになる父親であり得たかを顧みて、更に萎える。
最後は収まるところに収まって佳い話風に締められて、騒いだ割にはなんとなしの物足りなさ感は残ったのだけど、一方、こういう生き方しか出来なければ、それもまた良いさと思わせられるところもあった。
刺激的なタイトルだったが、読み終えてしまえば、単行本の時の「嫁をやめる日」のほうが的を得ていると思った(まあ、それじゃ売れないだろうけどね)。
しかしお墓の問題は深刻だな。
最近よく新聞に合葬墓のことが載っているけれど、正直なところ、田舎の墓じまいをして、自分はそういうところに入るか、散骨でもして欲しいと思っている。
だけど、田舎の墓じまいをするのを、母や親戚がどう思うかと考えると、そこで思考が停止する。これではいかんのだけど、なぁぁ…。
長崎は生れてから小2になるまで住んだ町なので、描かれる風物が懐かしかった。
ミルクセーキやスーパイコは勿論知っていたけど、我が家で「エビのパン天」と呼んでいたものは正式には「ハトシ」というのか。
なかなか食べる機会がないので、久し振りに食べたいなぁ。
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ある晩、夫が急死。これで?嫁卒業?と思いきや、介護・墓問題・夫の愛人に悩まされる日々が始まった。救世主は姻族関係終了届!? 心励ます人生逆転小説。
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「夫が亡くなった時点で、自分は誰の妻でもなくなり、晴れて自由の身だと思っていた。だがどうやら違うらしい。今もこれからも「高瀬家の嫁」なのだ。それも、夫が生きていた頃よりも、もっとずっと明確に。」(カバー帯「本文より」)
夫が死んでも「嫁」が残る不思議さ。小津安二郎の「東京物語」を彷彿させるところもあるが、もっとシャープで現代的だ。だのに古い。また、夫婦の物語でもある。結婚とは何か。ヒロイン嫁の高瀬夏葉子(かよこ)が東京は下町生まれ、舞台を九州は長崎にしたのが迫真。いかにして逆転させたのか。手に汗握るおもしろさ。これから結婚するひとも、してしまったひとも、してしまって歳取ってしまった女性にも必読書。
おまけ
夫はよく誉め言葉でとして「田舎でよく言うところの”いい嫁を貰った”だねぇ」と言うことがある。ま、わたしが日頃心地よい家庭を作っていることに対する感謝だと思うし、もちろん冗談で言っているのはわかるが、一度ならず何回も言うと、(この頃は一度言ったことを忘れて繰り返すようになったから)ものすごく嫌な気持ちになる。まったく「嫁」という言葉はおっかない。
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親戚から回ってきた本。
夫の墓に入りたくない時はどんな時かと思って読んだ。
やはり順番にあの世に行くのが一番良いと思った。
また、長崎の名物がいろいろ出てきて興味深かった。
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2019.04.27 #013
視点が面白く、登場人物がどの人も個性的!
人を描くのが上手いと思う。
後半で主人公の父の言葉がとても刺さった。
そして未亡人は「未だに亡くなっていない人」
なんかそう解釈されると...この言葉って、日本の特徴をよく反映してるなぁとも。
さて、夫の墓に入るかどうか、私も悩むところである。
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垣谷さんの小説は安定して楽しめますね!
この物語は主人公である女性の夫が死ぬことから始まります。そこから亡き夫の秘密が明らかになったり、舅姑との関係について葛藤したり、次々と問題が巻き起こるのです。。。
女の人って未亡人になってからもこんなに大変なんだ~とか、夫婦関係にもあるんだな~とか、フィクションながらも考えさせられることが多々ありました。
結婚することでどのような人と姻族関係が生じて、どのような責任が生じるか考えるきっかけになったのでいろんな人が読むべきだなと思います。
最後には主人公なりの幸せを見出してすっきり読み終われました。
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面白いタイトル
そう思っている女性もきっと多いから
私はどうでもいい
死んでしまえば終わりだから
しかし「嫁」は重い ほんと 重い
友人にこの姻族関係終了届を出した人がいる
苦しんだ結果
いろんなものが覆いかぶさってくるもの
それをきちんと描いている
夏葉子さん、これからだね
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