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なかなか
2021/11/12 07:10
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヘヴィそうなお話だ。こんなにも辛いなんて…と同情したり、自分はまだマシと優越感を覚えてしまいそう。
しかし前を向いて生きていく!
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IやMたちは天国でも地獄でもない「ある場所」で過ごしていた。
辛い経験、体験からこの場所で生活してる人々。
この場所の実態を知った者は「生きるか」「残るか」の選択をせまられる…。
とまり木の意味を知ったら話の内容がしっくりきた。
正直苦手な内容だと思ったけど読まず嫌いでした。
もし自分が「ある場所」にいたらどうするのか、考えたい一冊。
死にたいくらい辛いことがあっても
生きるの嫌になるくらい辛い出来事があっても
生きていれば必ずいいことがある。
うんうん。今ならすっごくわかる
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若くして成功した女流画家・青山伊津子と病弱な少女・小林美羽の不思議な話。
幼い頃に両親を亡くし、辛い幼少期を過ごした伊津子。ただ、岩手の祖母と共に過ごした日々だけが心の支えだ。美大に進学し、そこで小林という美術評論家に認められ、公私ともに支えられる存在と運命的に出逢った。もう一人の主人公・美羽は小林の娘。姉を病気で亡くし、自身もアトピー、喘息などの病気が有るせいで、何事にも過剰になってしまった母に振り回され脅える日々。作中、I・Mとイニシャルで呼ばれ、遊園地で働く二人の描写、そこが不思議な世界。のちに伊津子が描く彼岸の遊園地、あの世とこの世の境目という不思議な世界で暮らす二人。現世で孤独な二人がどんな選択をするか、銀河鉄道の夜をモチーフに描かれた描写、ラスト前向きな二人に会えてよかった。
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屋上は忘却の楽園だ。
心やすらかに暮らすためにはなんでもほどほどがいいのだろう。なによりもだいじなのは忘れることである。
ビルの屋上にある遊園地。そこで働く人は全員屋上で暮らしている。身につけている銀色のプレートのペンダントには、アルファベットと数字が刻印されている。
この屋上では過去を思い出せず新しく経験したことも忘れてしまう。
最初は、どうして屋上に連れてこられたんだろうと不思議に思って読んでいました。でもこの小説の中で登場人物の過去が明らかにされていき、忘れないと生きていけない事情がある人達なんだと思いました。
なぜ屋上に連れてこられたか、それはそこにいる人たちと関わる事で自分と向き合って、忘れてしまいたいことと向き合って、生きることを選択するためなんだろうと思いました。
この物語を読みながら最初は、辛いことを忘れるのは楽だし、それで幸せでいられるなら私もこの遊園地に行きたいなぁって思っていました。でも、よくよく考えてみたら「つらい」と思ったことが自分を成長させてたり、自分の人格を豊かにしてきていることに気づかされました。
いろいろ考えてたら、結構ゆっくり読んでしまっていた。
明日が返却美が来るだから図書館に返しに行かなきゃ(笑)