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著者の講演でデビュー前の体験を基に書かれた小説と聞いたのですが、なるほど主人公が雑居ビルで作家目指してる。
雑居ビル・カラス・管理人、日常から異界へ、ビルの階段をのぞき込む時の不安やドキドキをずっと味わう一作。
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万城目ワールド全開で楽しく読めたし、結構最後のほうまで状況も理解しながら読めていたと思う。
なんだけど…主人公久朔の考えたバベル崩壊を止める最終案がどんなものかとうきうきしたが、本当に最後が謎で終わった。ちょっとどう解釈しようか悩む…。
希望を持ちたいから、これから脱出方法を探るのかな、とでも思っておこう。
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万城目学のデビュー作『鴨川ホルモー』を読んだとき、その発想の奇抜さとストーリーの愉快な展開に、なんてすごい作家が現れたんだ!とすぐにファンになった。
ところが『とっぴんぱらりの風太郎』や『悟浄出立』を読んで、あれ?本当に書きたいのはこういう作品なのかな?と思った。
主人公の俺は、バベル九朔という5階建ての雑居ビルで管理人として働きながら、作家デビューをするために小説を書いては応募する毎日を送っている。
が、一次予選すら一度も通ることなく、二年の月日が過ぎようとしていた。
###以下ちょっとネタバレ###
どこにでもあるありふれた雑居ビルのはずだったバベル九朔が、人びとの夢や希望を絶望に換えながら広がっていく「バベル」だったということが徐々に判明していき、大きくなり過ぎたこのバベルは、崩壊の危機に面しているという。
現実世界に影響を与える崩壊を選ぶか、バベル九朔とともに自分までこの世から消えてしまう消滅を選ぶのか。
人びとの夢や希望を糧に肥え太っていく存在なんて、現実にはいくらでもある。
「君には才能がある」「かけがえのない存在だ」と言われ続けて夢にしがみついても、花開かないことだってある。
甘言をささやき続けた(励ましだったかもしれないが)方が悪いのか、夢をあきらめきれない自分が悪いのか。
それは無駄なことなのか、不幸なことなのか。
思えば作家という職業は、登場人物に夢も希望も、現実も絶望も与え、その相互作用で生まれたものをもとに作品を作り上げているのだから、これは全くバベルの在りようと同じわけだ。
作品の結末についてはいかようにも解釈できるだろうけれど、私は、作家としての業は重々承知のうえで、作家として今後も努力を続ける、と、「言葉」で伝えることの大切さ、大変さを決して忘れないという、作者の宣言と捉えました。
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お酒飲みながら読んだらあかんやつ(笑)。酔っぱらうと話についていけなくなります。
読み始めたときは、雑居ビルの各階テナントの話か~、大好きだった三羽省吾の『路地裏ビルジング』と同じ設定だな~と思っていました。カラス女の登場に不穏な空気が漂い、乙一の『シライサン』を思い出して、目ぇ怖いやんかと思いつつ、酒をあおったのがあかんかった。次第に哲学的になってきて、バベルがぐるぐる回れば私の頭もぐるぐる回る。
絶望と失望がバベルの源になっているという。幸せよりも不幸のほうが他人にパワーを与えられるものだとしたら、ちょっと寂しいような、でもわかるような。
自分の夢がすでに叶っている世界と夢に向かってもがく世界、どちらに居たい?
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2020/3/16
なんだか乗れず。すみません。
一つだけ非現実があってそのルールに基づいて普通の人たちが右往左往一生懸命動くファンタジーは好き。
でも次から次へといろんな非現実が襲ってくるのは途中でへこたれる。
へこたれました。はい。
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祖父の建てた築38年の5階建てテナントビルに管理人として居座りつつ、小説家を目指す主人公。ビル管理の情景から始まる物語だが、入居している全店舗に空巣事件が発生してから、思わぬ方向に進み出す。カラス女、「扉」を介した異次元のバベル、死んだはずの祖父・大九朔の登場に、主人公は翻弄される。敵・味方が終盤まで分からない展開は面白かった。しかし、最後のオチはどうだろう? これだと無限にループすることになり、モヤモヤ感が残るものだった。
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古い雑居ビルの管理人をしながら小説家を目指す主人公。ビルから一歩も出ない冒険活劇。私の好みのものがつまっていた。
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「セカイ系」的な話?知らんけど。
結局何だったのか、何を伝えたかったのか分からないまま終わった感じ。作者の自己満足にしか思えなかった。
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結局最後はどうなったの?ていう感じ
全体的に何が何だかよく分からないまんま進んでいったけど、何回も読めば分かるのかな
ドラマ化でどう表現されるのか楽しみ
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話の展開がよくわからないところも多く、好き嫌いが分かれる作品だと思う。それでもそれなりに楽しく読めたが、最後はどうなってるのか謎だ。もう一度読まないとだめかも。
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文庫版は大きく変わった、そしてドラマ化の原作はこちらと聞いて読んでみた。
ビルしか出てこない。
そうだっけ?
単行本より読み易く1日で読了。
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バベルというビルの管理人をしている主人公がパラレルワールド?に迷い込んでしまう話。続きが気になってぐいぐい読めてしまった。バベルは夢追い人のテナントによって増殖されていく。主人公も小説家を夢見ている。最後がタイムリープのような終わりになっていたが、主人公は元の世界に戻ることができたのか、それともバベルに閉じ込められたままなのか、わからなくなってしまった。他の方の感想を読んでも「わからなかった」と書いている人が多いのも頷ける。だけど読むのを止められない、というのは久々で好きな作品だった。まさに訳の分からない大長編。
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時間軸や背景がもう一つ理解しきれなかったのでもう一度読み直したいと思う。それでも後半のスピーディーな展開には引き込まれる様でさすがの万城目節で満足しました。
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無限ループ?
あんなに大長編に固執してたのに、最終的に無に帰すのめっちゃもったいない。そこまでしてバベル崩壊を阻止したかった?
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自分の理解力不足もあり、分かるような分からないような難しい話だった。
これまで読んでいた万城目作品とはだいぶ作風が違っていた。個人的にはいつもの馬鹿馬鹿しい感じが好きなのでもっと読みたいと思う。
よく意味はわからないが”無駄を見る”という言葉がなんか素敵だなと思った。