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紙の本
辻火を是非お読みください
2019/01/27 21:43
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川賞受賞作の「深い河」、川端賞受賞作の「辻火」を含む短編集。この人は「短篇の名手」と文学界からは評価されているらしい。「深い河」は徴兵馬の飼育をする学生のとんでもない窮地を描いている。最後はこういった始末の仕様しかなかったのだろう。突然、行方をくらましてしまってもよかったかもしれない。私ならそうする。「辻火」も趣のある作品で、下町の人情はあるんだけれど、体臭や建物に染み付いた消せない臭いが充満する光景が目に浮かぶ。けして高級住宅街では嗅ぐことができない独特のにおい。どの作品もまさに「名手」が書いただけあり、読み応えがある
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