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ほんと、酔わせてくれる
カクテルとラブコメ、この二つがくっつくと、冗談抜きで酩酊しちゃうな
しかし、目と舌が肥えている漫画読みであれば承知しているだろうが、この絶妙なバランスは、クリスタルな洋介先生だからこそ取れているのだ
迂闊先生や、新久千映先生、ついでに言えば、後藤羽矢子先生も、お酒メインの漫画を描かせたら、凄い漫画家であるのは確かだけど、ラブコメとなったら、やはり、クリスタルな洋介先生の方が一枚上
先生自体が、良い恋愛をしていないと、ここまで濃厚で上等なイチャイチャは描けない
少しでも間違えれば、胸焼けと胃もたれを読み手に与えてしまいそうなのに、読了後は驚くくらい、すっきりとしている
あくまで、私個人の感覚だけど、水沢夫妻をメインに、白石夫婦、小春と茅ケ崎のカップルのイチャイチャも挟んでいるからこそ、読み手は適度に酔わせてもらえるんだろう
もしも、水沢夫妻だけだだったら、さすがにクドすぎて、巻数もここまで出なかっただろう
小春と茅ケ崎をくっつける、この展開を考えたのは先生自身なのか、それとも、担当さんが提案したのか、その辺りは定かじゃないけど、読み手的には嬉しい、ストーリーへの刺激だった
もちろん、メインはソラとチサトで、この(11)でも、全力で愛し合っている
良い変化が起きる、その保証はないけど、旦那さんと、もう一度、イチャツキたいって人は、この『お酒は夫婦になってから』を参考にしてみたらどうだろうか
お酒の力を借りて、旦那さんに甘えるのは決して、恥ずかしいことじゃない、と私は思う。まぁ、下戸の私が言っても、説得力は半減だろうけど
しかし、そんな下戸の私も、良い感じに酔わせてくれる作品が、次の(12)で終わってしまうようだ
悲しい、それも否定できない気持ちだが、最後に、どんなイチャイチャで読み手を幸せにしてくれるか、期待しかない
この(11)に収録されている話、どれもが幸せ率が100%越えしている
そんな中でも、私的に一推しなのが、第119話
カッコイイ、真似したい、そう言えるものではないにしても、茅ケ崎らしいプロポーズだった
チョロイン度の高い小春だからこそ、OKしてもらえる求婚の仕方じゃないだろうか
そんな二人の甘々な空気に対し、粋な対応をするマスターが、これまた、シブい
この台詞を引用に選んだのは、ヤベー、とシンプルに滾ってしまったので
ほんと、恨みはないんだけど、こんなエロ好い嫁さんがいるソラの尻肉を引っ叩きたくなった
「でもさ、ちーちゃん。外で飲めるようになったら、きっと、もっと、楽しいよ?」
「・・・・・・・・・やだ」
「?」
「まだ酔った姿は、ソラにしか見せたくない。私を、ちゃんと、ひとりじめして?」(byソラ、千里)