紙の本
デビュー作
2022/05/22 11:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風りん - この投稿者のレビュー一覧を見る
改訂を経ながら遂に文庫化した知念さんデビュー作。
ガンに侵され余命いくばもない主人公と連続殺人犯「ジャック」との関係を、視点を入れ替えながらテンポ良く描くサスペンスが巧妙でした。
紙の本
読み応えあり
2022/02/07 14:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
知念作品はこれまでも読んでいたが、この作品がデビューのきっかけとなった福山ミステリー文学新人賞の受賞作とは知らなかった。
先入観なしに読んだが、密度の濃さと展開の趣はほかに類がない印象。おやっと思わせつつ、少しずつ種が明かされ、最後に伏線が回収されていく。
手に汗握るハードな展開だが、現役医師の知念さんらしく、医療ミステリー、恋愛、人間関係の妙味もあり、映画を観ているような感覚でのめり込んでしまった。
紙の本
ハードボイルド
2021/04/29 14:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dsukesan - この投稿者のレビュー一覧を見る
ザ ハードボイルド。
生と死を描き、生きる意味『存在理由』を描く。
最後まで、息の詰まるサスペンス、アクション。
『死』は敗北などではないと。そしてもっとも重要なことは『死』から逃れることではなく、『死』を受け入れるまでに、いかに意味ある『生』を送れたかなのだと。
逃げずに、自身の存在理由を問うために生きる。そんなメッセージのある、エンターテイメント作品。
投稿元:
レビューを見る
最後には収束するものの、ちょっと要素が多すぎて発散している感じがします。視点人物を変えながら短い断片が続く構成もあって、なかなかメインストーリーに集中できなかった。面白さはあるだけに、もうちょっと読みやすいとよかったな。
投稿元:
レビューを見る
〈存在理由〉何を生き甲斐にするのか。他人に酷い迷惑をかけない物にしてほしいなぁ。
作者のデビュー作とのこと。最近読んだ物に比べて、生まれたばかりのほの硬さが初々しい感じ。書き続けていると少しずつ変わって来るのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
殺人鬼ジャック。
彼の相棒に無理やりならされた、将来の無い外科医。
なぜか命を狙われる少女。
ジャックの正体は?外科医と少女の運命は?
たくさん人が死にます。
投稿元:
レビューを見る
末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には一枚のトランプが―。そのカードは、連続殺人鬼「切り裂きジャック」のものと同じだった。その後、ジャックと岬の奇妙な関係が始まり…。最注目作家、幻のデビュー作!
投稿元:
レビューを見る
【あらすじ】
私がジャックです―― 殺人者の〈存在理由〉とは? 末期癌を宣告された医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていた。 ある日、不良から暴行を受けた岬は、復讐を果たすが、現場には一枚のトランプが――。 そのカードは、連続殺人鬼「切り裂きジャック」のものと同じだった。 その後、ジャックと岬の奇妙な関係が始まり……。
【感想】
投稿元:
レビューを見る
最近新書ばかりを読んでいたけど、久々に文庫小説。
目まぐるしいまでの展開に、とにかく引き込まれるように読めた。これがデビュー作とは、知念実希人恐るべし。仮面病棟を思い出した。
そして本書のテーマである「レゾンデートル」、自分の存在理由とは? 漠然と生きている中、主人公と同じ状況になったら、自分はどう行動するだろうか。リアルな医療描写も相まって、少しだけ考えてしまうのでしょう、みんな。
でも結局、最後は、守るべき人か……たぶん自分の人生最大の課題だ……(笑)
投稿元:
レビューを見る
医師であることを存分に発揮した医療ミステリィではないけれど,オーソドックスなミステリィとボーイミーツガールに仕立て上げられた佳作.
投稿元:
レビューを見る
2012年に刊行された、誰がための刃レゾンデートルの改題、改稿したものだそうです。
これは引き込まれます!
ストーリーも分かりやすいし、物語りが素直に入っていきます。
どうすることも出来ない事実があって、その上で非日常的なストーリーが進んでいく。
人もいっぱい死にますが、最後は納得の終わり方です。
久しぶりに楽しめました。
投稿元:
レビューを見る
最初に読んだのが「屋上のテロリスト」だったから
知念実希人さん、雰囲気のギャップにびっくりした。
ヒロインが主人公を心配して戻ってきちゃう流れ
個人的にどのジャンルでも嫌いだなあと思うけど、
末期癌ってこともあったからか許せた、素敵。
投稿元:
レビューを見る
本作は、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した、知念実希人さんのデビュー作である。講談社から2012年に初版刊行されたが、7年後の2019年に改題の上文庫化され、こうして手に取る機会に恵まれたわけである。
知念さんのブレイクのきっかけは、天久鷹央シリーズのヒットだと思われる。自分が初めて読んだのも、天久鷹央シリーズだった。医療ミステリを中心に、現在では作風の幅を広げつつある知念さん。興味津々で幻のデビュー作を読み始める。
主人公は末期癌を宣告された医師・岬。酒浸りの日々を送っていた彼と、連続殺人鬼「切り裂きジャック」との間に、偶然接点が生まれた。一時は生きる意味を見出したことに恍惚としていた岬だったが、少女との出会いが彼を変えていく。
一言で言ってしまえば、シリアル・キラーものということになる。実際に「切り裂きジャック」が跋扈したら、拍手喝采する人もいるだろう。何しろ、被害者たちの共通点は…。警察としては由々しき事態だが、真犯人の手がかりはさっぱり掴めない。
先行作品同様に、これでもかというほど血が流れる。天久鷹央シリーズでファンになった読者は、どう受け止めるか。中盤で岬への感情移入が難しくなるのがネックかもしれない。末期癌患者といえども、身勝手に過ぎると言わざるを得ない。
「切り裂きジャック」と直接関係ないある事件との絡みも、ややこじつけ感がある。それでも、この長さで緊迫感が途切れないのは、デビュー作としては見事。薄々結末は予想できるのに、クライマックスにはぐっと惹き込まれた。
本作が初版ではさほど売れなかったために、医療メインに路線変更したのかは、わからない。これから再評価されていくだろう。本作を受賞作に選んだ島田荘司さんは慧眼だった。でも、最初に読む知念作品にはしない方がいいような。
投稿元:
レビューを見る
幻のデビュー作!ついに文庫化!
……?なんで幻?なのかは不明ですが、単行本は7年前。
レゾンデートル…………存在理由、存在意義、存在価値……、かつて若者たちは精一杯存在の証明を叫んだという。
いやーしかし幻となるくらいのデビュー作だから、きっと稚拙で面白くなくて売れなかったんだろうなぁと邪推しながら読み始めたのですが、なんてことはないデビュー作とは思えないほどの面白さ。こんなクライムサスペンスが読みたかったんだと思えるような出来栄え。
面白かった。
投稿元:
レビューを見る
極限の状況で生まれた恋がこのまま続けばいいのにと願ってしまった。
最後まで岬雄貴がかっこいい。
唯一自力で真実に辿り着いた松田まで殺されたのが残念。岬と松田の直接対決が見たかった。