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さだ氏のお父さんの危篤から亡くなるまでの状況に、過去の思い出エピソードをからめた内容。
主役であるお父さんをはじめ御家族親戚、恩師知人友人モロモロ、みんな魅力的であります。
笑いあり涙ありでおもしろく、あっというまに読了。
これ、そのまんまドラマになりそうじゃん、とおもってたらホントにドラマ化されるんだそうな。
やっぱね。
しかし多彩なヒトだなぁ、さださん。
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NHKBSプレミアムで、ドラマ化 http://www.nhk.or.jp/nagasaki/casteilla/
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家と土地の話、ヤクザの話、最高におかしかった。
キモが座っているというか、破天荒というか。
とことん、納得するまでやっちゃう性格、人がなんと思おうと
自分の気持ちに嘘がつけない人なんだろうな。
土地の話は、人を馬鹿にするとこういう目にあうぞという
おっそろしくすっきりする話だった。
ドラマになるらしいね。楽しみ。
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「後からだったら何でも言えるんだよ。兵隊に言った経験者で,あの戦争の愚痴やら軍隊の悪口を言う人たちはね,たぶんみんなその頃は駄目な兵隊だったはずだ。勇敢で良い兵士はみんな家族を思って先に死んでいったものね。そういう兵士の生命を痛みを知っている人間は,たとえそれが事実であろうとも,仲間や軍隊の悪口など言わないものだ。兵士というのはそういうものだよ」
たしかに祖父母も戦争のことを正面切って批判はしないなぁ。
さだまさしにしてはちょっと期待よりは下かなということで★3つ。期待が高いということでもあるけど。
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「さだまさし」という意外な著者名に反応して思わず手に取りました。ずいぶんと大らかな人生を過ごされたお父様の回想録。息子が父を素直に語る事はなかなか難しいと思いますが、本当に記憶に残る出来事が一杯の楽しい方であったようです。文章は歌詞のようにシンプルですが、ファンにはきっと良いのかも。 昔々「道化師のソネット」「主人公」などなどフォークギターを鳴らしていた頃を思い出しました。
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さださんの私小説。さだまさしさんはあのおっとりした感じから多分お母さん似じゃないかと思います。けれど正しいことを繰り返すまっすぐな生き方は、あの破天荒なお父さんからしっかり受け継がれているのだとこれを読んで思いました。
最後まで湿っぽくなく、明るく笑えるお話でした。
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私の生まれる前の、そして忘れてしまっていた長崎の風景が丁寧に描かれていて、読みながら頭のなかで地図を展開したり、実際の通りをやはり頭のなかで再現したりしながら楽しく読みすすめました。いろんな懐かしい地名が出て来ますが、何故か「東望の浜」を目にしたとたん、きゅうっとなりました。麦わら帽子をかぶり潮の引いた浅瀬にしゃがんでいる自分の白黒の写真が思い出されました。
長崎に所縁のある人はとても懐かしく読めると思います。
お父様が亡くなるお話ですが、けして湿っぽくはありません。さすがのさださんです。おばあ様の格好いい逸話も大好きです。
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著者からみた父親のエピソード集のようなもの。
あの中国での借金は実は親が子供に背負わせたものらしい。で、「苦労かけてすまない」などという言葉は一回もかけてもらってないそうだ。
芸能人は親の死に目にあえないとよく言うが、著者の場合それはかなったものの、親を亡くしてからもコンサートやテレビ出演のため、しばらく公表もできなかったらしい。
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さだ氏の父上の人柄からか、落語を得意としたさだ氏の文章力か、さだ氏の父上がとても身近に感じられ、まるで本当に父親を一人看取ったような錯覚を覚える。
私の父親はまだ元気だが、さだ氏の父上ほど豪快さは無く、逸話も聞いたことはない。私の父親を回想しても、本書の10分の1を満たせそうにない。まだ元気なうちに父親と話をしておこうと思う。
そして今際の際にあたり東京‐長崎を何往復もできるさだ氏の財力に流石だと感心した。
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さだまさしさんの本です。
財産を失ったりして波乱万丈な人生をおくっていたけれど、たくさんの人たちに慕われていた父親の思い出を振り返る一冊。
線の細そうなさだまさしさんの外見からは想像できない、父親の豪儀な人生。
豪邸に住むほど裕福な生活をしているかとおもえば、狭い貸し家暮らしに「転落」することも。
だまされそうになっても、だまされたままでは終わらない。
逆に相手に白旗を揚げさせる。
相手がコワイ人たちでもそれはかわらず、
逆にコワイ人たちに慕われる存在にまでなってしまう。
なんてすごい人なんだ。
読んでいて思う。
線の細そうなさだまさしさん、だけれど、それは外見だけの話で、
エンターテイナーとしての存在の大きさは、お父さんから受け継いでいるのだ。
そしてまた、ふと思う。
私の父親に、こういうエピソードはあったのだろうか。
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父親の危篤の知らせを受けて、東京と長崎の間を行ったり来たりしながら、父の過去について語られる。そういう状況になって、人は自分の親について考えられるようになるのかなと思った。
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お父さんかっこよすぎる。
親という生き物の本能的な喜びは「子供にたらふく食べさせられる」幸せの中にあるのかもしれない
という一文が、特に印象深かった。あーうちもエンゲル係数高かったやろなぁーと。
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笑いながら読了。
なんだか熱い時代だなぁ。
文字で伝えられるといいなと思うことが沢山あるのに、「今」そんなに残っていないのはなぜだろう。
「子供にたらふく食べさせられる」それだけで十分なんだな。
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私の実家と違って、とにかく人間関係が濃い(^ ^;
親子・きょうだいなど家族関係だけではなく、
友達の親父さんとか、先代からの付き合いの中華屋とか、
「東京の親父」だの警察官からヤクザに至るまで、
主人公(さだまさし氏)の父親を中心に
生身の人間同士のやりとりで満ち満ちている。
だから、たくさんのドラマが生まれている。
もちろん、いいことばかりではない。
さだ家は、昔からかなり上り下がりが激しいらしい。
父方の祖母がロシア生まれでロシア語ペラペラ、
というところからしてかなりの「ただ者ではない感」(^ ^;
そんな中でも常にポジティブで、
持ち前のバイタリティで未来を切り開いてきた...
というとかっこ良く見えるけど(^ ^;
実際は頑固でいたずら好きでわがままで勝手で、
人に迷惑をかけても絶対に謝らない(^ ^;
刃物をちらつかせるヤクザもんを一喝したかと思うと、
困った友人には自分の窮状をさておいても駆けつける。
善人なんだか悪人なんだか、さっぱり分からん(^ ^;
さぞかし敵も多かったことでしょうが、
手放しで慕ってくれる友や舎弟も多く、
む〜ん、どことなくうちの親父とも共通点が(^ ^;
子供の友人を「客扱い」しないとこなんかも似てて(^ ^;
私の実家も、私が外出から帰宅すると、
友人がうちの家族と飯食ってたりしてたし(^ ^;
あり?(^ ^;
最初に「うちと違って」みたいなこと書いたが...(^ ^;
若い頃「謎の仲間」とつるんでバカやったり、
あれこれ新しもの好きだったり、
「親父同士」を比べると結構共通点があるぞ(^ ^;
子供(わしじゃ)に対する「ちょっかいの出し方」が
濃いか薄いかの違い...ってことなのかな(^ ^;
入院してる「小さくなった親父」を見ていて、
時々機械がピーピー鳴るのにドキドキしたり、
点滴に血が逆流してるのを見て物思ったり、
「見舞う長男」としてはとても共感できるシーンも多く。
「父親の死」の瞬間も、それからしばらくの間も
ちっとも「泣けない」自分にとまどうのも全く同じで。
かなり感情移入してしまって、やはり最後は涙腺崩壊(T T
「父親」でなくても、近しい人を亡くした経験のある方は
かなり持ってかれる作品ではないかと(^ ^;
ちなみに、本作がNHK BSでドラマ化されたされた際の
脚本担当は大学の一年後輩だった...ということを、
昨年夏の飲み会で知った私(^ ^
残念ながら、うちはBS映らないから見てないし、
飲み会の時にはまだ本も読んでいなかったので、
ちっともこれについての話は盛り上がらず(^ ^;
酔っぱらって朝までカラオケしてましたとさ(^ ^;
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20140815
さだまさしさんの小説が好きで、解夏、眉山、アントキノイノチなど読んで来た。
自伝的小説ということで、さだまさしさんの、幼少の頃から現在までを、お父さんとの思い出を中心に綴られていた。
お父さんのエピソードは、とてもユーモアと、スリルに溢れ、男らしいお父さんに、戦争を経験され、昭和の動乱を生き抜いてきた逞しさを感じた。
その分余計に、弱り、痩せ細り、天寿を全うされたお父さんの死が、なんとも切なかった。
いつかは、さださんと同じように父との永遠の別れをする時が来るのだから。