紙の本
なんじゃこりゃ
2023/07/02 04:46
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんじゃこりゃという感じに無敵のスコップです、スコップさえあれば世界制覇もできるんじゃないかという勢いです、恐ろしい。
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相変わらずヒドイ(褒め言葉)です。
主人公のアランも空気の読まなさとか含めてヒドイですが、もっとヒドイのは姫。教祖様っぷりが進化しています(信者も順調に増やしてるし)
氷の国と海の国の2箇所が舞台です。
どちらでも相変わらずスコップで蹂躙していくわけですが…。
氷の国では凍りついた全国民を10分で開放してくるし、死霊魔術師は撃退するわ、対空砲で空の魔物を撃退するわ、巫女が頑張って作った氷の道より遥に安全で立派な橋を一瞬でかけるわとやりたい放題。
海の国では記憶をスコップで掘り起こしたり、容疑者に墓穴をスコップで掘って自白させたりとこちらも当然のようにやりたい放題。魔封じではスコップが防げないっていうのがもう…笑うしか無いです。
ほんと非常に楽しい。まさしく抱腹絶倒。
ただ、アランがとうとう姫様に対して危機感を持ち始めてるってのが楽しいです。アラン本人がそもそも規格外の危険人物ではあるわけですが、姫様は別のベクトルで本当の危険人物化し始めていますからね。
早く続巻が読みたいです。秋発売予定らしいです。
難しいことを考えずに脳みそ空っぽにして読むのが正しいラノベですね。
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1巻の時点でヒロインの多い作品だなと思っていたら、そもそも新しい街を訪れる度にヒロインが追加されていくタイプの作品だったのか
それと同じくらいのペースでスコップ信仰が広がっている点はちょっと恐ろしい物を見るような気分になってしまうけど
それにしてもスコップの暴走が止まらない……!それと同じくらいの規模でリティシアの暴走も止まらない(笑)
第一巻時点ではギリギリ「何でも出来るスコップ」の範疇を脱していなかったようにも思えるのだけど、早くも2巻にしてその傾向が崩れてしまったような
「何でも出来るスコップ」ではなく「スコップなら何でも出来る」になっている気がするよ!
まあ、物語の展開としては何か問題が有る度にアランが前に出てスコップで摩訶不思議な事態を巻き起こして問題を解決してしまうノリが続くから、慣れてしまうというか「ああ、アランならあっさり解決できてしまうだろうな」なんて思うようになってしまう
それはある意味飽きに繋がってしまう感情なんだけど、そこでリティシアが良いスパイスとなっている。
アランが起こした超常現象を良くも悪くも全肯定し、更に訪れる場所のそこかしこでアランやスコップを布教している
アランとリティシアという二人の常識を外れた存在によって巻き起こされる展開が本作の面白さをいや増しているね
それにしてもアランが暴走するのは既定路線なんだけど、リティシアの暴走はなんだかんだ止める余地は有ったような……
この巻の中盤でリティシアは15歳の少女には過ぎた大望を抱く。それはスコップ汚染が深刻になった現れにも思えるけど、アリスに悩みを打ち明ける中で明かされるようにリティシアはスコップに汚染されつつもそれなりに自分は普通でしか無いという自我も残してるんだよね
でも、そんなリティシアの前でアランが超常現象を起こし続けるからリティシアの暴走を肯定してしまう。
終盤のアレだってもっと大人しい方法だって有っただろうにアランがド派手にやるものだからリティシアも大望に向かって突き進めてしまう
アランが舵取りしているのか、それともリティシアが舵取りしているか判然としないままカオス度を増していく本作
次の巻では流石にスコップが起こす超常現象に驚かなくなるだろうなと思いつつ、やっぱり驚いてしまうのだろうかとも思ってしまう