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紙の本
これこそが差別を煽っているのでは?
2020/08/31 20:23
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は医学薬学の専門家ではない。
割りと高校生物や化学の知識もあやしい部分があり、本文でも機序や効果効能の解説には巧妙に逃げを打っているのが素敵である。
「精神薬漬け」とは言い得て妙である。
というのはコレに効く薬など全くなく、不眠がヒドければ眠剤を、ストラテラやインチュニブをと局所的な対症療法にもならないから困るのである。
加えて、学校では画一的な授業になじめないからと、級友からも教師からも阻害されいじめられ…。
後半のナチスドイツがどうこう、アメリカがどうこうに至っては取材も論拠もない筆者の印象語りに過ぎず読む価値はなし。
版元の萬書房そのものは、大手が扱わないオカルトや極左傾向の書籍を扱う零細出版である。これでも多少は正体が透けて見えるだろう。
こうした科学的知見に基づかない「トンデモ本」が令和の時代にも生きながらえているのかと嘆息…。
当事者のドキュメンタリーとしては『はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児』(ぶんか社・原作 君影草)、『夫のちんぽが入らない』(講談社・こだま著)を、
精神科医がどう向き合っているかについては『発達障害の内側から見た世界 名指すことと分かること』(講談社・兼本浩祐著)をそれぞれ挙げておきたい。
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