紙の本
レンタル家族(派遣人)側の心情が気になる
2019/07/16 13:15
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投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
亡くなった家族と、そっくりそのままの人をレンタル…。
整形を行い、記憶を書き換え…というところは、現実世界では「倫理観がー」とか問題になりそうですが、小説として読んだときはとても暖かい物語でした。
読み進めながら「これは、本当に遺族の記憶などから生まれた架空の家族なのだろうか?」と思うような言動もあり…
もしかすると、整形を行った別人ではなく、本当に家族が戻ってきているのかもと錯覚するような場面もいくつかありました。
とくに、4話目の話はそれを強く感じました。
母のために、一生懸命にオムライスを作る…。そして、すれ違うぎこちない母娘…。
娘の友人から事実を打ち明けられた瞬間は、もうボロボロと泣いてしまいました。
それにしても、インフルエンザで亡くなったお兄ちゃんの話もそうですが、家族が納得してレンタルを解約することになったとき、レンタル家族として派遣されて「本当の家族」として暮らしていた人たちは、心の処理ができるのかな…とか、学校でできた友だちは、解約と同時に急にその友人がいなくなるわけで、再び親友と別れることになる別離の寂しさを味わせても大丈夫なのかな…と、見えない部分の物語が心配になりました。
また続編を書く機会がありましたら、取り残される友人の話、そして解約されたレンタル家族(派遣人)側の話も読んでみたいです。
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残された人の持ち寄った記憶や記録でつくられる、亡くなった人と同様の容姿、性格のレンタル家族。亡くなった人は残された人の中で生きているっていうのを体現したような存在。
グリーフケアが完了し家族の元から去ったレンタル家族はその後どう生きるのだろうか。大事な家族となった人たちと別れ、顔や戸籍を変え、全く別の場所で生きるのか。はたまた再度整形や性格調整をして新たなレンタル家族となり別の家庭に派遣されるのか。その時彼ら彼女らの記憶感情はどこにいくのか。解約された後のレンタル家族のお話も読んでみたかった。
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亡くなってしまったとわかっていても諦めきれない、そんなことあるかも。そこで故人をレンタル。それで気持ちの整理がつくならアリかも。ただし、ご近所迷惑だよね。
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死んだはずの人を甦らせる。
亡くなった人とそっくりな人間をAIに作らせ、それをレンタルする家族レンタルサービス。
兄弟、親、配偶者、子ども様々な視点から亡くなったという事実を家族レンタルサービスを通して受け止め乗り越えていく物語。短編小説。
最後の1行が本当に心に残るものだった。
各編の展開は似ているが視点によって様々な心情が読み取れ、あまり感動系の小説を読まない私も楽しめた。
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死別の悲しみに寄り添い、立ち直るための支援、「グリーフケア」のお話。
悲しみを和らげ、前を向くきっかけ作りとして利用する、とする「レンタル家族」。
遺族は突然亡くなってしまった家族がもう一度目の前に現れることで、忘れていたことだったりつたえることで整理をつけていく
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亡くなった家族そっくりの人がやってくる、グリーフケアのお話
以下、公式のあらすじ
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『亡くなった家族ともう一度暮らせるとしたら何をしますか?』「家族レンタルサービス」がはじまった。亡くなった家族の情報を提供することで、それをAIが読み取り、性格までそっくりな人間をレンタルすることができるというサービスだ。夫婦、子供、きょうだい、親……。サービス利用者は、亡くなったはずの家族ともう一度暮らしながら「遺された大切なもの」に気付いていく。
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・夫を交通事故で無くした妻
・6歳上の兄を病気で亡くした弟 実は隠し事が……
・偽装結婚の相手が亡くなってからやってきたレンタルとの1週間
・娘をちゃんと育てようとしていた母親
我慢させた腹痛が腹膜炎だったという後悔
・父を癌で亡くした娘
私の琴線に触れるジャンルの一つがグリーフケアの物語なんだよなぁ
家族で亡くしたのは祖父母を老衰だったくらいで、そんなに劇的な別れを経験しているわけではないのに、何でですかね?
逆に自分がそんな経験していないから純粋に感動できるのかな?
亡くなった家族そっくりの人が派遣されてくるシステムの設定はかなり雑
見た目がそっくりな他、生前の話し方や記憶までほぼコピーされているように思われる
ま、ありえないわなぁー
その辺は主題絵はないので、スルースキルが要求される