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タンクレディという姓がこの時代からあったことが、個人的トリビア。
絶対的権力を持つ皇帝のような存在が立ち上がったわけではなく、地方貴族の財力によるところが大きかったということと、よっこらせという雰囲気でバラバラにイスラエルに向かったことが意外
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十字軍第一世代、キャラがたっておもしれえ!
しかし、聖職者と騎士と商人では三位一体とは成れない。よって、この十字軍諸国の寿命は・・・
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イスラム教徒の支配下にあるエルサレムを奪還すべく結成された十字軍の活躍を描く。一人一人の登場人物を生き生きと描き、当時の雰囲気までも伝わって来る。
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・「十字軍」という響きから、塩野七生の戦記物的なエキサイティングさを期待して読み始めたが、どちらかと言うと十字軍側の人間関係アレコレに終始しており、あまり爽快感はなく、正直なところ、なかなか読書は進まなかった。
・ただ、敵味方共に英雄不在・グダグダに物事が進行していくという舞台設定は、逆に日々の会社生活に近いという意味では余程リアルな風景であり、そういった解釈をするようになってからは、一気に読書が進んだ。
・二巻以降は、イスラム側から有能な人物が出てくるらしく、何だかんだ戦記物的なエキサイティングさが出てくることを期待している。
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1095年のフランス・クレルモン公会議の場において、ロ-マ法王ウルバン二世の「神がそれを望んでおられる」の大義名分の掛け声により、イスラム教徒の支配下にあるイエス受難の地イェルサレムを奪還すべく中世ヨーロッパの各地に領土をもつ諸侯や騎士たちが団結し(時には仲間割れをしながら)、シリア、パレスティ-ナの地に打ち出した第一次十字軍の華々しい歴史を追った歴史長編小説の開幕篇。
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1000年も前の人達の考え方を、現代の私が「なるほど」と理解できること。時代だけでなく遠い異国の地で、自分と全く違う社会を生きた人々だけれど、同じ人間であるという繋がりを感じた。そして、人間の思考というものはどの時代であってもそんなに変わらないんだな、とも。
彼らの動き、策略、性格に至るまでをここまで途切れる事なくみっちり調べ上げた著者は間違いなく素晴らしい。まるで小説を読んでいるかのように情景が頭に浮かんできた。
ノートの赤字を無理矢理頭に叩き込むより、その時人がこうやって生きていたんだと噛み締めた方がスッと入ってくるし面白い。暗記に苦戦し謎の語呂合わせを唱えていた過去の自分に読ませたい。
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2019/5/4読了
令和になって、最初に読んだ本であった。
十字軍は、聖都エルサレム奪還を目的とした、武力を伴う巡礼という扱いだったとの事。とは言え、200年くらいの十字軍の歴史の中で、エルサレムに近付けもしなかった事(第2次)もあれば、お付きの枢機卿がエルサレム再復のチャンスをブチ壊したり(第5次)、フリードリッヒ2世が外交交渉のみでエルサレム再復した(第6次)のを一切認めず、ルイ9世を送り込んでブチ壊したり(第7次)――そもそも、戦争はロクでもない事だが、神の名を借りて行われると、更にロクでもない事になるのだな、と思わざるを得ない。
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塩野七生先生の本を読んでみたいと思いつつ、ローマ人の物語は長大過ぎて手を出せず、こちらをまず読んでみることにしました。
高校では世界史選択だったにも関わらず、十字軍と言えば「十字を背負って苦労する」という1096年の語呂合わせと、教皇の呼びかけに応じて始まったもので何回かに分かれて行われた。この2点しか把握してなかった私ですが、そんな私でも面白く読めました。
結局のところは戦争が行われた訳で罪もなき死ななくても良かった人たちがたくさん殺されたのですが、宗教という旗の下に何年かかるか、そもそも成功するかも分からない行軍に出た諸侯たちのパワーに圧倒されました。最初は耳慣れない名前が多くて読み進めるのに四苦八苦しましたがメモに誰が何をした人かまとめてからは読みやすかったです。
塩野先生の文才なのでしょうが諸侯の一人ひとりが個性豊かに書かれていて惹きつけられます。わたしの贔屓は、自分の責務を淡々とこなしていくゴドフロアと、年齢そのままのキレやすいタンクレディです。ただ最初の頃は鼻についていたサン・ジルでさえも最後の方は憎めなく思えてくるので先生の書き方には圧倒されます。
第一次十字軍は奇襲に近く、キリスト教側も勢いのあった時代の頃のことなので、この先2巻以降どのように話が進んで行くのか歴史自体は知っているにしても気になります。
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ローマ帝国が滅亡し、暗黒と呼ぶ者さえいる中世、カトリック協会は、イエスが受難した聖地にもかかわらず、長くイスラム教徒の支配下にあるイェルサレムを奪還すべく、十字軍結成を提唱した。
今のエルサレムをどう考えるか。