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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
学校の授業よりも、ずっと分かりやすくて助かりました。経緯なども、ちゃんと理解することができるから、おもしろい。
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15世紀イングランドで勃発した王位をめぐる内乱である薔薇戦争を、前史にあたるランカスター朝の成立から書き起こした一冊。乱の経緯が分かりやすく、イングランド政体の変遷など背景事情にも目配りされた良書。
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満点の面白さ!
薔薇戦争といえば百年戦争の後のイギリス国内の権力争い程度の知識しかなかったが、知れば知るほど興味が湧いてきた。プランタジネット家に連なるランカスター家と同じくプランタジネット家の家長にいたヨーク家の権力を賭けた血みどろの闘い。赤薔薇と白薔薇の間を権力が行ったり来たりするシーソーゲーム。
日本でも血族を殺してのしあがる話しはあるが、ここまでやるかと言うぐらい殺し合い、血のつながりは婚姻の道具程度の役割だった。
しかし、この非道の戦争を受け、イギリス国民は戦いに倦み次期のテューダー朝では安定した平和がおとずれる。そこからヘンリー8世やエリザベス1世のような絶対君主が生まれた。
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長い間図書館から借りて積読状態だったがようやく読了。薔薇戦争に至る前史がわかりやすい。そうかと思ったのは紅白のバラは戦争当時はあくまで両家の徽章のひとつに過ぎず、簒奪者チューダーのイメージ戦略として後日知られるようになったという点。
ランカスター朝の成立からして胡散臭いというのは感じていたが、ヨーク公家の主張もなんたか理屈っぽく、果ては正当な権利など微塵もないチューダー家が漁夫の利を得たことをあらためて確認したのでした。
そして前々から思っていたけれどとんでもない一族だなウッドヴィルは。彼らと関わらなければエドワードももう少し長生きして、ヨーク王朝は無事に続き、リチャードは北方の護りとして人生を全うできたのではないかとせんないことを考えてしまうのでした。
↑薔薇戦争関係のどんな本を読んでも必ずこういう感想になる私は根っからのヨーク支持者チューダー嫌い。悪かったな。
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薔薇戦争とは15世紀イングランドの内乱。ランカスター家ヨーク家の権力争い。
プランタジネット朝のリチャード2世は従兄弟のヘンリー4世により廃位される。ランカスター朝が成立。しかし血統の正当性に問題があった。ヘンリー5世は百年戦争で多くの勝利を収め中世イングランドで最も偉大な王とされた。
しかしその子ヘンリー6世はいまいちであった。百年戦争に敗北しランカスター王家の権威が低下。ヘンリー6世はショックで発狂。ヨーク公が王位を主張し王軍と争う。ランカスター家とヨーク家の争いが始まる。
いろいろ揉めた末にヨーク派のエドワード4世が即位。美男子で人気、派手な女性遍歴を持つ。身分差のある結婚をして、臣下ウォリック伯と弟クラレンスと内輪揉め。ウォリックの裏切りで廃位され、ヘンリー6世が再位するも、結局ウォリックを殺してさらにエドワード4世再位。弟も殺す。
その子エドワード5世が少年王として即位するが、叔父グロスター護国卿がクーデター。リチャード3世として即位。前王をロンドン塔に幽閉。
王の不人気につけこみ亡命していたヘンリーテューダーが侵攻。ボズワースの戦いに勝利しリチャード3世は戦死。テューダー朝を開き、薔薇戦争終わる。