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関西の老舗デパートで外商として活躍する、たたき上げ女性社員の奮闘を描く作品。
我々庶民には理解し難い「上流階級」の一端が垣間見え、お仕事小説としても面白く読ませてもらった。
いやーしかし、読者層が腐女子狙いなのか、ゲイを全面に出し過ぎじゃないですかね。
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前作に続き、とてもおもしろかった!
外商の仕事をベースに、物語は静緒や桝家の生き様にフォーカスする。
何が大事かは人それぞれのはずなのに、「普通」とか「まとも」が良いことで、そこから外れると非難される。
そういう生きづらい世の中だと、何度も認識する。
私は「まとも」から外れることが、非難の的になることが、怖い。
でも静緒は、そこに立ち向かっていく。非難されても否定されても熱意と努力で向かっていく。
その姿が、多くの人の心を動かして渦をつくる。外商そのものを呑み込む渦を。
ああ、なんてかっこいいんだろう。眩しくて、涙が浮かんだ。
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ここで終わり〜?!ご縁プロジェクトはどうなるの?
続編がありそうで検索したけど3はない模様。また書いて欲しいなー。
「夫婦・カップルではないけど人生を共にできる人」と出会えるのは稀で幸福なことだなぁ。
これからもっとこういう形があることが一般的になれば楽になれる人が増えると思った。
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生活感のなさ。
隅から隅まで掃き清められ
磨き抜かれたように洗練された
メインストリーム。
社会性に富むサイドストリームは
高潔なメッセージに心から共感でき
登場人物それぞれの人間像も豊かで嫌味なく
生き方そのものにきちんとした意味を
見出しながら前を向いて歩いている方ばかり。
けなすところがどこもない。
「上質」という言葉が
この作品にはふさわしいと思います。
閑話休題。
「まとも」「ふつう」という日本語を発する人の
無意識の差別意識に触れていただいたことが
私の中では拍手喝采でした。
その難しいテーマに正面から向き合い
きちんと自分の意志と良心を語る人たちの姿に
とても清々しさを覚えました。
社会派…とはこのような作品のことなのでしょうか。
無意識の悪意に囚われた言葉を
他人に吐いてしまう方々には
気づきのために読んでほしいと思います。
学ばせていただき、共感させていただいたことに
とっても感謝しています。
ありがとうございました。
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次々に持ち込まれるお客様の問題。お客様との距離感に戸惑い、迷いながら、自分に出来ることは何かを常に考え、お客様の信頼を得ていく過程がとても面白い。
左遷や馘覚悟で臨んだ、お客様を救う対応はスカッとした。
社会で「まとも」ではない人の生き辛さと、家族の対応には胸を打たれた。
男社会の職場の中で、彼女を理解してくれる上司がいて、彼女を「素晴らしい原石だった」と賛辞する場面では思わず涙した。
盛沢山の2巻、とても読みごたえがあった。
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2019.10.08 #026
外商の世界を痛快に書いてあり、私には縁がない世界だけど外商を利用しているような気分になった。
贅沢な暮らしをしても空虚であっては...好きなものは働いて買おうと私は思った。
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シリーズ2作目も一気読み。よりメッセージ性が強くなって、人間模様も彩り豊かになっている。古くて新しい価値観の提唱があると思った。けどそんな小難しいことは置いといて…面白かった!最後は落涙必至。
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其の二。お客様のニーズを読み取り応える、そして喜んでもらえる。そういう事ができるようにいつも思う。
静雄の仕事ぶりが真っ直ぐで共感しかない。
仕事の基本を心に刻む。
そういう本に久しぶりに出会えた。
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一巻からのいろんな人間関係が一定の解決を見る巻であるので、ちょっと散漫な印象だけど
最初は奇抜な設定だと思っていた各キャラの、それぞれの「普通であること」との葛藤は読んでてなるほどと思う説得力がある
話もテンポよく場面が切り替わって、飽きるとこなく読んでいける
ただ客である上流階級の人たちは孫を除いて、特に葛藤なく過ごしているようだし、外商の物語としてもう少し展開があってもよかったかなと思わないでもない
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面白かった!
何よりやっぱり人間関係の描写がいい。
「普通」に生きることの難しさみたいなもの。桝谷みたいになんでも持ってる子でもそうなんだなーとおもうと。
しかし、お母さんがすごいな。
読んですっきりしました!
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第一巻と同じく合わせて表紙買い。
前回はヒロインの静緒の視点のみだったが、今回は彼女と同業者であり同居人である桝家の過去の話から話が始まる。
私は第一巻でのレビューで「桝家がゲイである必要性が感じられない」との旨を書いたが、この本の中では彼のセクシャリティが大いに関わっていた。最近ではこういった個々のセクシャリティに名前がついて、人間の要素の一つとして尊重されるべきという考えが広がっている。そんな中で保守的で偏見の中で生きる話はなかなかに大胆でそれでいてリアリティがある。
個人的には、静緒が会社の会議に参加した際の話でも似たものを感じた。静緒以外全員男性。そんな中で女性下着について発案をすると、上司が恥ずかしげもなくセクハラ発言をして周囲もそれに追従笑い。地獄絵図極まりないが、今でも実際の社会でまかり通っているのだろう。静緒にこれには激昂することもなく会議は終わってしまう。彼女が場を壊さなかったのは大人の対応だという人もいるかもしれない。また話の中でも「セクハラをうまくかわせる人が出世する」という言葉があった。しかし価値観のアップデートの遅れた人間を放っておいた風通しの悪い環境自体を変えない限り、新しく入ってきた貴重な人材が次の犠牲となるだけだと私は考える。上流階級に興味があるというより、頭の凝り固まった人にこそ読んでほしい本となった。
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百貨店の外商で働く鮫島静緒の物語。シリーズ2作目。
相変わらず全力で仕事に励む静緒がとても眩しく思える。前作で出てきたお客様も健在で周りも生き生きとしている。
普段縁がない世界を垣間見られるようで面白い。
同居人、桝家の過去や親との話も深掘りされていて良かった。一作目ではあまり馴染めなかった桝家との奇妙な同居関係がキラリと光っている。
是非シリーズとして続いてほしい作品です。
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シリーズの第二弾ですね。
面白かったです。
何だかんだあっても最後は全てが上手く行くんですね。
読んで楽しい気分になります。
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1巻目ではセレブの買い物に圧倒されるばかりだったけど、静緒の成長と共に?その金額や商品はさらっと触れられる程度になった感じ。その分、買い手、お客様の事情や気持ちによりスポットが当たっている。そして、静緒や桝家が抱える問題――今の社会では問題とされる場合もある――についても。
自立、寂しさ、ふつう、社会的保険、そういったキーワードが語られる中で、じゃあ自分の今、10年後、20年後はどうだろうな、と考える。もしかしたら問題は目の前にあるのに、見えないフリをしているだけかもしれない。ゆくゆく立ち往生せずに生きたいと思ったら、今のライフスタイルや考え方からきちんと客観視しておかないとダメなのかもな、と思う。
「愛も孤独には負けるのだ。」
静緒はやっぱり、"つよい"よね。自覚してないかもだけど。男社会の中で、自分の性別ではなく能力、意欲で向かっていくところとか。
あと"異性の友達"という考え方がもっとふつうになってほしい。わたしも。
なぜ男と女が出会ったら、恋愛になるかならないかというところへ行くのだろう?現実でも、物語でも。
「そんな関係が必要な人間はいっぱいいる。その関係性を表す名前がないから差別されているだけだ」
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桝家と静緒のやりとりやまた前回とは異なるバラエティに富んだストーリーなど、前作に続いてとても面白かった。
百貨店が人と人とのご縁を結ぶ、この時代だからこその百貨店の在り方が示されているのではないかと思う。
個人的に、御子柴とのやりとりがとても好き。