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「残念ながら現実的にここがクローズドサークルになることなどありえないだろうな」と主人公が言っていたのに、特異な環境下で孤立無援の館と化した紫湛荘。
何を書いてもネタ晴らしになりそうで困る(笑)
このような形でクローズドサークルと化すことは読む前から何となく想像がついたが、そのこと自体は問題ではなく、このような舞台づくりがまず上手いと言わざるを得ない。
そして、当初の目論見とは大きく異なるそのような極限状態の中でも淡々と犯行を重ねていく犯人には凄まじい執念のようなものが感じられた。今にして思えば、そこからのアプローチで真犯人にたどり着くこともできたのかもしれない、というのは負け惜しみか。
二人の探偵のマッチアップになるのかとおもいきや、その期待が早々に裏切られたことにも驚く。
いろいろな意味で最後まで緊張感に満ち、ハラハラさせるストーリー展開に感嘆し、ページを繰る手が止まらなかった。
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付いてた帯を見て何となく買ったこの本。開けるまでゾンビもの?のミステリーとは思わなかったけどストーリーがしっかりしていて読み応えがありとても面白かった。続編も読みたいし映画も気になる。
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映画に予告で気になっていたので読んだ。
以下、ネタバレ。
サークル、別荘、合宿。典型的な推理小説かと思えば、ゾンビ発生。まさかのパニックノベルに。
そして四方をゾンビに囲まれたまま起きる連続密室殺人事件。
犯人の動機が「昨年の夏に起こった事件」であることは明確だったが、犯人は「まさか」という感じだった。いやいや、いくらとても可愛がってくれたからって近所のお姉さんが酷い目にあったからってわざわざ大学受験してまで殺す?今年度も合宿があって、OBが参加するとは限らなかったのに。そこまで憎いなら別々に殺した方がよくない?まぁ突っ込んだって仕方がないんだけど。ただ、壮大な殺人計画の割には個人的には動機付けが薄かったように感じた。トリック自体はすごく面白かったと思う。最初の殺人とエレベーターのトリックはなるほどな、と思った。
とはいえ、そもそもの元凶となったテロ事件や班目についても深掘りして欲しかったがその辺の謎に関しては完全スルー。
続編が出るのかな?
しかし映画の予告は上手いこと出来てるなぁ。てっきり3人で事件解決するのかと思ってた。まさか、あそこで。
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この作品は全く新しいクローズド・サークルもの。
なんとあの架空の存在であるゾンビの群れに囲まれてしまったために事件の現場が隔離されてしまう。
ミステリー小説を読んでいてゾンビが出てきた作品は読んだことがなくとても新鮮だった。
読み進めていてゾンビが出てきたときは急に現実味がなくなり、距離ができたように感じたがこのゾンビがトリックに関係してきて結果的にゾンビの出現は面白みが増したと思う。
トリックは、人間にしかできないこととゾンビによる殺害痕が同時に存在するため非常に犯人を特定するのが難しく、犯人は人間なのか、ゾンビなのか、はたまた知的ゾンビによる犯行なのか考えさせられた。
また物語の中心でもある明智が前半でゾンビに殺されてしまったのが衝撃的で後々何かトリックに関係あるのかと待ち望んでいたが特に関わりはなく、ラントのシーンでは明智から剣崎に乗り換えるという点で登場しただけだったので少し歯がゆい気持ちになった。
新刊かつ人気があるということで購入したがとても新鮮味のある面白いミステリー小説だったと感じた。
続編も読んでみたいと思う。
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面白かったー。面白かったー。
個人的に、重元くんには及ばないもののわたしも奴らが好きなので、すごくわくわくした。ガイドわたしも持ってるよ!て語りたい。
動機も目的も方法も、なるほど!と。なによりラスト付近は、変に疑ってしまってそわそわして、それがまた楽しめた。誰もがみんな、良くも悪くも人間臭くて好きだな。
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剣崎比留子シリーズ 作者デビュー作
第一章 奇妙な取引
第二章 紫湛荘
第三章 記載なきイベント
第四章 渦中の犠牲者
第五章 侵攻
第六章 冷たい槍
エピローグ
怪物的な傑作 有栖川有栖
後半一気読みしてしまいました。映画の宣伝映像をみてしまったので、斑目機関のやることと、そこに関連して外界から隔絶されるんだろうなとの予測はできたけど、犯人読み間違ったな。
一人目の殺人?はかなり近いところまでいってたのになー、そして、明智さんやっぱり戻ってこなかったか。ホームズイメージで、滝壺から戻ってくるホームズさんを期待してたんだけど、でも状況考えると、カムバックしてくれても怖いわ・・・。
剣崎さんシリーズは次巻に続くようなので、今作より前の話をやってくれれば、明智さんのいる世界に戻れるということですね。
「館シリーズ」も「バイオハザード」も好きだとさらに楽しめますね。ワトソン葉村君命名の、ゾンビマスター重元君のラストも考えさせられて怖かったです、せっかく生き残ったのにな・・・。注目ポイントの言葉や状況に・を打ってくれてるので、そこに注目させられつつ、その手掛かりがちゃんと事件に絡んでいて、こんなに証拠だされてるのに犯人わからないなんてと、悔しくもあるけど面白いという。
雁行型の建物の作りや、見取り図何度も見直してしまったけど、謎解き後もみると納得のところもあるので完全にはまって読んでしまいました。
しかし、明智さん、葉村くん、剣崎さんが映画の役者さんの顔でしかすでにイメージできない・・・。
映画公開前に読み終えたのでよしとします。
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面白かったけど‥‥ここで○○○を登場させるのはズルいというか反則というか‥‥
犯人の動機も殺害方法も現実的ではないけど、想像を絶する殺害方法はそれはそれで面白かった。
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今度実写映画化されるってことでおすすめされて読んでみた。
正直、ミステリーは好きだけど、ゾンビものってことで現実離れしすぎていて苦手かも、とおすすめされなきゃ絶対読んでないお話だ。
ゾンビは出てくるけど、それだけがお話の主軸ではなく、ゾンビも程よくトリックに取り入れた推理もので、推理小説としも物語としても楽しめた。ゾンビの謎を程よく残しているのも続編が気になってにくい。
明智さんがすてきすぎて思わずうるっとしてしまうことがあった。続編みたいけどみたくないような、、、、複雑な気持ち。
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どぅわー!!おげー、、おろろろろ、、、おえっ。っていう感じで、もう続きが気になって気になって眠い目をこすりつつ一気に読んだ。映画化されるみたいだけど絶対見たくない。絶対、うそ、ちょっと見たい。
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前評判に期待しすぎていた。
テレビでやっていた特集とかもいくつか見ていて、期待値がめっちゃ上がってというのもあるけれど。
私的には読み終えるまでなかなか大変でした。
これをクローズドミステリーという括りにしていいのか?そもそもミステリーなのか??
パニックものやゾンビものが好きな人にはすんなり受け入れられるのかもしれないけれど、そちらには興味のない私にはちょっと向いて無かったなぁと。
なによりも期待していた主役級の行く末が…想像を超えてガッカリしてしまった。
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事前知識(受賞履歴やアレ)なしで購入。
最初は、普通の本格かと思ったら、アレが…
主人公の相方も…
読み終わった感想は、作者の他の書籍も読みたい。です。
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クローズドサークルの仕方がぶっ飛んでいて,少し引いてしまった.
クローズドサークルになってからは,本格推理小説の本領発揮.
一番目の殺人方法は本当に見事.
明智さんにはもっと活躍してほしかったけど,自然災害(今回の場合自然災害じゃないけど重ねてしまった)ではどんな人でも理不尽にかつ簡単に命を奪われるんだよなー.
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新本格ミステリの新刊が話題になるなんて珍しいなと思っていた本書。文庫化を待ってようやく読むことができた。
クローズドサークルの設定がまずぶっ飛んでるし、きちんと連続殺人事件としてのトリックと推理が描かれている。飽きることなく、どころか次が読みたくて仕方ない。そんな本格ミステリも久々で嬉しくなった。
本格ミステリ(しかもクローズドサークルものは特に)は登場人物一覧を何回も見返す作業が必要になるが、ここにもひと工夫されていたことに驚いた。読者と同様知らない人たちだらけの中に放り込まれた主人公に、探偵役の剣崎が名前とその人物の特徴をリンクさせる覚え方の説明はかなり読みやすさにつながっていると思う。
本書はこれだけでは終わらない。次の物語も楽しみだ。
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傑作本格ミステリである。
…うんそれはね。それは間違いないんだよ。
間違いないんだけれど…
……物足りない。
ぁあもう、これは、何かの病気なんじゃないだろうか。
一体何が不満だって云うの?
まったく新しいクローズドサークルに、
その要因さえも理由にしてしまうワイダニット。
よくある、何故敢えて嵐の山荘で事件を起こす必要があるのか? と云う問いに対する、ひとつ完璧な解答。
読者への挑戦状だって付けられるくらいのフェアさに、
真実への登攀ルートの選び方もエキサイティング。
筆致はちょっとどうにも軽いけれど、それはキャラクタと乖離しているわけでもなく。
そのキャラクタにしても、単なるキャラ小説を充分に脱する造詣で。
その背景まで、伏線であったりするところも。
…それでも。
ミステリの現在地、というかなぁ。
確かにそりゃもう、売れるよ、これは。
でもそれって、誰でも読める、ということでもあって。
誰でも読めるというのは、凄いことなんだけどさ
それを不満に思ってしまう。
少数派で居たい、とい俗っぽい思いも、もちろん、あるんだろうなぁ。
でもこれは、大衆向けだなぁ、と思ってしまう。
うーん。
少し話は変わるけれど、
こうした、非現実✕ミステリ、という仕掛けものだと米澤穂信の『折れた竜骨』が好みです。
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単行本が刊行された頃から読んでみたいと思っていた本。
文庫化されるまで首を長くして待っていた!
昨日書店に行ったら売っていて、直ぐに購入!
期待大で読み始めた。
あー!もうこの感じ!!
絶対私が好きなヤツじゃん!!
クローズドサークルじゃん!!!
フーダニット、ハウダニット、ホワイダニット、てんこ盛り。
何よりもビックリさせられるのが、このクローズドサークルを作り出しているモノ(笑)
いやぁ、無かったと思いますよ。今までこんな本!
面白かった!
こういうエンターテイメント性に溢れる作品は大好きだ(*^▽^*)
楽しい時間だった♪