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科学的スポーツ上達理論を分かりやすく書いた本。
勉強や目標達成などのトレーニング全般に通じる内容。
ページ毎に理論が紹介されていて雑学的な内容になっている。
そのため内容は浅いが総覧的になっており、知らなかった知識もあった。
自分は読んでよかったけど、
好みは分かれるかもしれない。
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===読んだ動機===
効率的に色々習得したくて。
===どの部分を読んだか(理由)・どれくらいで読めたか===
全部。4h位。メモに約2h。
===どんな読み方がよいか===
一気に読んだけど細切れで読んでもいいと思う。
===感想===
小さい本なのにとてもよくまとまっていると思った。
落ち込んでいるときに読んで勇気が出た。
冒頭の方で脳の構造まで書かれていたのは面白いなと思った。上達の法則という本が前に出ていて一緒に購入したけど、こちらの方が図やグラフが多く、分かりやすい。著者の経歴的にややスポーツ寄りの内容になっているけど、汎用的にも読める。
少し気になったのは、個人的には本のノリに対しては少し文字が多いように感じた点、結論が1st以降になっている箇所がある点は少し読みづらさも感じた点、1節1タイトルに対して複数メッセージが含まれている点。
===興味深かったポイント/メモ===
■練習方法選択
P50 練習形態は、練習の密度や範囲で分けられる。
密度別練習形態練習連続して練習する集中練習・休憩を挟みながら練習する分散練習がある。練習中は分散練習の方が成績がよくなると言われている(分散効果)。好ましい感覚を確かめながらその余韻にひたることで、その記憶が着実に脳内に刻まれる。
範囲別練習形態:運動課題①②③を統合して行う全習法・それぞれが習熟してから次に行く分習法がある。
初心者には分習法、上達者には全習法が効果的。初心者が全習法をすると練習テーマを絞り込めず効率が悪くなって習得に時間と労力がかかり、モチベーション喪失につながる。
P14 高度な技は毎日繰り返すことでしかでしか維持できない。どんなに科学が発展しても反復練習の重要性は変わらない。
■集中力の最適化
P53 ピークパフォーマンスを発揮するには最適な覚醒レベルを把握しておくこと。覚醒水準は起床後、逆U字になっている。覚醒水準上昇中は興味や注意の増大・低下中は情動的混乱や不安の増大の傾向がある。
1日の活動リズムの中でパフォーマンスレベルが変化する。多くのアスリートはゲームが始まる時間から逆算して起床している。スポーツでいうと静的競技(ゴルフやアーチェリーなど)は覚醒水準が低いとき、動的スポーツ(400m陸上など)は覚醒水準が高いときによい成績が挙げられる。
P87 注意レベルを分類:単純な注意集中(信号の赤青を見分ける程度)、興味を伴った注意集中(興味あるテレビ番組を見ているときの程度)、心を奪われる注意集中(周囲の雑音に全く惑わされずTVゲーム)、無我夢中(冷静沈着であらゆることが驚くほど予見でき、やりたいことが100%コントロールできる)。
注意レベルの制御には、普段からひとつのことに集中する生活習慣を身に着けること。心を固定しないのも集中力。1点への集中レベルを保ちながら、それを自由自在に動かす。沢庵宗彭「不動智神妙録」の集中の極意「諸仏不動智という言葉があります。不動とは動かないということ。動かないといっても石や木のように、まったく動かないというのではありません。心は四方八方、左右と自由に動��ながら。1つの物、1つの事には決してとらわれないのが不動智なのです」
P92 集中力は途切れるものと予め心得る。気が抜けてミスをしても慌てない。集中しなおすコツはとにかくリラックスすること。
また、ここ一番!という場面で高いレベルの集中力を発揮するためにそれ以外の場面でリラックスする。
スポーツ心理学のジム・レーヤー博士「集中力もエネルギーで表現される。その総和は決まっているから、重要な局面で多くのエネルギーを消費するスキルが求められる」
P95 1日1時間やりたいことに没頭することで心をリラックスさせることで、強固なストレス耐性と集中力を身に着けられる。スポーツ心理学のジム・レーヤー博士「1日最低1時間、オフタイムでなんとしてもリラックスする時間を確保しなさい」。未来の心配や過去の後悔をする暇があったら今という瞬間を大切にする。生前アメリカでもっとも多忙なひとりと言われていた「IMG」の創始者マーク・マコーマック氏「どうしてそんなに多忙なのにテニスを楽しむ1時間を毎日確保できるかって?私が分刻みで仕事をしているのは、テニスをする1時間を捻出するためなんだよ。テニスを目一杯楽しむことが、私の仕事のエネルギー源になっている」
まとまった1時間が無理な場合下記がオススメ。
①朝出勤前1h②通勤電車の中の1h③昼休み30m④退社後1h⑤風呂上り就寝前30m
P99 単純作業は無心になって瞑想の時間とする。集中力が身につく。
■モチベーション維持向上
P124 最強のモチベータは内発的モチベータであるべき。モチベータは2種類。
・内発的モチベータ|人がそれに従事することによって、みずからが有能で自己決定的であると感知できること(アメリカの心理学者エドワード・デン)
・外発的モチベータ|金銭的報酬や地位
田中まあ君の例|有能感:自分のやり方を貫きたい。自己決定的:監督にさからってでも投げ方は自分で決める。
P126 普段から物事に対してポジティブなイメージを持つ。ポジティブなメッセージを発信する習慣をつける。やる気は前頭連合野と側坐核のやり取りで決定される。いくら前頭連合野が興味を持っても側坐核がマイナスメッセージを送れば前頭連合野は行動プログラムを実行しない。
やる気が決まるまでの流れ:①海馬から記憶が引き出される②海馬の先端にある扁桃核と交信して物事の好き嫌いが決定される③海馬や扁桃核から行動に関する情報が意志を司る前頭連合野に集められ興味レベルを決める④海馬や扁桃核⇔前頭連合野の間の側坐核が前頭連合野と交信して物事のプラス要素マイナス要素を天秤にかけ行動を起こすか否かを決める。
P132 自分にとっての内的モチベータを探す。自己の有能さの認知が運動や仕事への積極性に影響する(無力感を持つと遠ざかってしまう)。イキイキして仕事するかどうかは内的モチベータの有無の差であり、仕事自体が面白いかどうかはあまり関係がない。
■目標設定
P55 目標設定については選手のパーソナリティ考慮も大事。楽観的な選手には高い目標、悲観的な選手にはやや低めの目標を設定するのがよい。
P136 目標には2種類。結果目標と行動目標。自分の努力次第で達成できる目標である行動目標を立てた方がよい。結果目標(例.全国大会優勝)は自己完結できない(強力なプレイヤーが居たらどんなに頑張っても不可能)。行動目標(例.自己ベスト更新)なら相対的な結果が悪くても満足できる。
P153 結果志向でなくプロセス志向に自分を向けさせてくれるメッセージを普段から自分に語りかける習慣を身に着ける。
P138 目標は自分で具体的に決める。ライフル射撃の実験で、目標「ベストを尽くす」だけ与えたチームA、自分で具体的に目標設定させたチームB、練習ごとに細かな目標を与えたチームCを比較すると、Aは最初の伸びはよかったが終盤成績ふるわず、わずかながらBがCより成績がよかった。
目標は現状より+10%高いか、成功率60%に設定するのがちょうどよい。前者は結果でる。後者は真剣に取り組める。例:立ち幅跳びで1回目よりも10%長い距離を目指す、輪投げで5回中3回入る位の位置に的を置く。
引用:目標の困難度とモチベーション水準の関係(マートン)。フロー体験モデル(チクセントミハイ)、輪投げの実験(ハーバード大学デビッド・アクルランド博士)
P148 理想の自分を演じて逆境に立ち向かう。楽観的であること:よくない状況をありのまま捉え、そこから脱出する具体策を考えること。こんな逆境乗り越えられないではなくて必ず乗り越えられると自分に言い聞かせること。
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高度な技も反復で身につく
手前と奥を繰り返して焦点を鍛えられる
視線固定トレーニングで集中力を鍛える
目標設定は正しく。結果目標ではなく、行動目標で。
達成率6割、+10%を目指す。
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仕事でもっと上手く行けるようにしたいと思い、読んだ。
結果でなくて「プロセス」を大事に
そのほうがやる気も上がる
マラソン1位、とかの結果でなく
自己ベスト更新、などの自己の目標を
目標+10%
達成率6割
トライアンドエラーを繰り返して「引き出し」を増やす
過去や未来ではなく、今