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電子書籍
とても面白いが、救いを求める人はつらいかも
2021/07/06 00:32
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
【ネタバレ】
女装オネェの仕立て屋として王都で名を馳せていたクラーラは静養と銘打って故郷であるクラストロ領に避暑へ向かう。
一方、度重なる王家の不祥事により威信が傾き、国民には不信感が芽生えていた。
前巻で婚約破棄騒動を起こした王太子は人質として他国への留学を課せられていたが、舞い戻って反乱の狼煙を上げる。
マクラウドがクラーラの仮面を脱いで宰相として舞い戻り、
反乱をおさめて国民議会の結成を承認させ、
王権を失墜させて貴族の権威を引きずり落とす地盤を固めるための革命を成し遂げるまで。
前巻の基本明るく、けれど僅かに仄暗い静かな復讐劇を描いたオムニバス形式の連作短編とは違い、
二巻目は革命に至る愚かで悲痛な話がメイン。
全ての元凶であるマクラウドから花嫁を奪った国王と、マクラウドを裏切った王妃
、それからマクラウドから「神の道徳に背いた両親から生まれた因果の子」と称された
愚かな王太子や王女に用意された結末は、まさに因果応報という言葉が相応しい。
目の前で刺されて死んだ王妃に「綺麗だよ」と告げたマクラウドさん冷静すぎて完全にイっちゃってましたね!
一方で愚かな両親に真実を知らされなかったせいで婚約破棄をやらかした王太子の、
マクラウドに求めた終焉という密やかな救いと憧憬が痛々しい。
母が正しければこの人の子として生まれたかもしれず、
そうであれば自分は道を過たず幸福だっただろうと考えてしまった、
もはや止まれない彼の憧憬と悔恨があったからこそ、
あの抱擁が胸を打ったんだと思う。
軍服フランシーヌも良かったけど、正直衣装がテーマの作品にしては絵師の力量が足りてなくて残念です。
キリは良さげだが、続くのか。
マクラウドに戻ったのに、クラーラとして話は続けられるのかな?
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