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国立大学病院の精神科に勤務する新人臨床心理士の女性が、主人公。養護学校を併設する障害者更生施設に入所し、人の感情が色でわかるという「共感覚」をもつ青年が、主人公の担当患者。しかし、この施設で少女が救急車搬送中に死亡。自殺か他殺か。養護施設、障害者雇用など、知的障害者を取り巻く福祉制度や福祉施設、担当医の絶対的な診療方法と診断結果。こうした諸々に問題や課題が絡む事件。
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医療職としてありえない行動が頻発したり、犯人も探偵役も頭が悪いというかご都合主義に色々うっかり忘れたり無理があったりと瑕疵が目立つが、ここから狐狼に行きついたエネルギーの源泉はあるのかも。
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患者の外出同行して時間に遅れて帰るとか、事件について知り得た情報を患者に教えるとか、いろいろ現実世界ではありえない設定だったけど、まあそれはそれとして、展開は面白かった。犯人は予想外だった。
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大変展開が早く読みやすかったしミステリーと言えど湿っぽいリアリティがとても具合の悪くなるものだった。
実際にこうした事件は世にはびこっていて、誰も気づいていないような、そんな心持ちに寒気がする。ラストに掛けてのスピーディーな焦燥感と締め括りは素晴らしかったが、発想が少し安直かと思う面もありました。
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活字では抑えきれない程に、入り込んで読んでいました。
展開も早く、鼓動を激しくさせました。
人との違いや障害について、欲望について、恐怖を覚えながらも強く印象付けられました。
ただ、社会的弱者についてすこし心が痛くなってしまいました。フィクションとはいえ。
ただ、私自身心理学が好きなこともあり、
とても好きな作品になりました。
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刑事コロンボのスタイルとは逆の終盤に犯人が分かるパターンの話だが半分で犯人がわかってしまった。犯人の人物像の描き方が甘いな〜と。それと柚月さんの特徴なのかな?クライマックスの場面にクドさを感じる。また期待して買ったが何故かだいたいが裏切られる感ありT_T
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柚木裕子の小説は殆どが間違いなく面白い。
これがデビュー作とは思えない濃い内容だった。
臨床心理士の美帆と共感覚を持った青年司。
司と同じ施設にいた少女の自殺から事件が
始まる。
司と接する内に、自殺した少女への司の異常な
執着が美帆と事件を結ぶ発端になる。
知的障害者を食い物にする悪徳な社会、
障害者施設の現状を背景に悲惨な事件が繰り返されていた。弱者への社会問題を事件と絡めた
極上のミステリー。
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図書館で借りました。『ー彼は、生きていける』共感覚を持つ青年、司くん。司の臨床心理士の美帆。そして美帆の友人、警官の栗原。終盤3人で事件解決をしていくスピード感に、どんどん心を開いていく司に力が入った。途中から犯人はなんとなく予想できちゃった。警察官の栗原、カッコよすぎでしょ。デビュー作品。ここらから柚月さんの物語は始まってたくさんの作品が生まれたんだ。デビュー作って、なんか、特別。
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展開が早く、続きが気になり一気読みしてしまった。
スリリングな状況があり、犯人も意外ではあったが、少しベタな展開、内容なのかなと感じた。
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最初に読んだ「狐狼の血」のインパクトが強過ぎて他は物足りなさを感じてしまう柚月作品。このデビュー作も、過激な表現こそあれ極めてオーソドックスな内容で先が読める展開。まだ荒削りというか、突っ込みどころも満載です。
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「孤狼の血」をよんでから柚月さんのファンです。
このお話は、「人の感情が色で見える」という力を持っている青年と、彼を担当することになった臨床心理士のお話。
よくある設定の部分もありましたが、細かい部分も丹念に描かれていて、なかなか引き込まれました。
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店頭で平積みされていたので購入。なんとデビュー作とは。
ちょっと危なっかしいけど、強いんだか弱いんだか、いややはり強いよねという女性の臨床心理士が主人公。
なんだかんだと助けてくれる栗原くんが、ちょいと警察官としてはやり方が?このへんはもう少しか。
障碍者雇用の問題などなかなか踏み込んだ内容のところにやはり出てくるのはゲスなおじさまたち。
と思ったら、さらに真相が。
施設長の最後のメールを信じていない自分だったけど、あれはほんとだったらしい。
いやでも見た目の書き方が、ほんの少しでもちゃんと心のある人間とは思えないような描写だったので最初から好きになれなかった。
黒幕の豹変っぷりには、絶対別人とか思ってしまったし。
とはいえ、やはり続きが気になって一気に読み終えたのは確か。
他の本との差を付けるためだけに☆は3つにしときました。ほんとは4つかな?
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まぁまぁでないの。
犯人はモロバレ。でも主人公のおねーちゃんがキッチリと危険な目に合うとこなんか、虎狼の血を彷彿させる筆致やなぁ。
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嫌な話だった…。
知的障害者の人権の話 守ってあげないと!!!!
それと「共感覚」の話 いろんな人がいるんだなぁと思うと同時に、言葉が色で見えるって つらいだろうなぁ~と思った。 にこにこしながら嘘つかれたりしてね。
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柚月裕子のデビュー作というのを本屋で見かけて柚月裕子の原点に興味津々だったのですが、案外単純なストーリーで、一気に読み終えました。「佐方貞人シリーズ」「慈雨」「虎狼の血」「蟻の菜園」等の作品の中で悲惨な性が原因の殺人事件という点では「蟻の菜園」の原点になっているのかなという感じがします。
臨床心理士の佐久間美帆29歳が主人公。知的障害者更生施設の入所者水野彩16歳が手首を切って死んだことから始まる。自殺に見えたが同じ入所者の藤木司20歳は殺されたと訴える。司は人の心を判別する特殊能力を持っていて、美帆だけには打ち明けて助けを求める。美帆は高校時代の同級生だった警察官の栗原に協力を求めて事件の真実を追求する。
知的障害者を性の食い物にする障害者就労支援センターの人材派遣部長、障害者を雇用する会社の暗部等、吐き気をもよおす展開が描かれるが事件の真相はもっと衝撃的で悲惨だった。
美帆が彩に関する司の情報をもとに真相に迫り、栗原に助けを求める。スリリングな展開ではあるが、途中からその展開が見えてきてしまうところが、その後の柚月裕子の凄い小説に比べるとイマイチかなと思ってしまう。もうちょっと他の柚月裕子の小説を読んでみようと思う。