紙の本
公共事業ひきこもごも
2020/03/01 18:00
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
寒村再生のためIターン移住者を募る公共事業担当の市役所職員のひきこもごも・・・って思ったら、なかなか最後はブラックで面白かった。
移住者がつぎつぎ問題を起こすのは想像できたけど、その原因がアレとは(笑)
途中から「こいつ怪しい」とは思うんですよ、課長と同僚の女の子だけどね。仕事が出来るんだか出来ないんだか。
地域創生と公共財政の問題、合併で新しくできた自治体にありがちな地区意識など、実際あるんだろうなぁって感じました。
紙の本
最終章に納得
2019/11/23 11:24
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投稿者:身勝手の極意 - この投稿者のレビュー一覧を見る
米澤先生らしい1人称の視点による語り口は相変わらず秀逸。
そして主人公の目線だったからこそ見えていたもの、見えていなかったものが最終章で繋がった時、色々と納得がいってスッキリしました。
電子書籍
心が折れそう
2019/11/06 00:03
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投稿者:ショウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
まぁタイトルに悲劇って入ってる時点で覚悟すべきだったと思うんですが、読み進めるごとに少しずつ心が重くなっていく。これは子泣き爺のお話です。なんとなく随所で感じる違和感については、作風なのかなってずっと思っていたんですが、そこも叩きのめしていく感じ。気持ちよく騙されるというより、上手いことしてやられたな、という感じ。
ジグソーパズルでいうと、綺麗にピースがはまるっていうより、力づくでジグソーパズルを完成させた、みたいな感じでもあるんですが、いろいろ考えると納得できるオチかと思います。さらに後日談とか裏話とかあれば最後のもやもやも解消されるんじゃないかな、という感じ。
読んだあとはこの本を誰かに勧めたくてたまらなくなりました。一つはこの気持ちを共有したくて。もう一つは自分だけがこんな気持ちになるのはなかなかに耐え難くて。なので買ってレビュー書いてください。また見に戻ってこようと思います。
とりあえず家族巻き込んできます。
紙の本
主役3人がとにかく魅力的だった
2019/10/22 17:29
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投稿者:AI - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者さんの作品は読んだことがありませんでしたが、限界集落を舞台にした設定に惹かれて読んでみることにしました。実際に読み進めていくと、主役3人がとても個性的で魅力的だったので、この3人がどんな結末を迎えるのかが楽しみでした。ラストの展開も意外性がありながら主役3人の心情がよく伝わってきて読後感がとても良かったです。
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過疎地のIターン計画を舞台とした連作短編集。Iターン希望者が居住する村で起こる大小の事件と、顛末が語られる。黒幕は薄々見えていて、その動機が焦点。やや偶然に頼りすぎるところがあるのが気になるところ。地方自治の難しさが染みる一冊。
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【滅びた集落に人を呼び戻すことはできるのか】住民がいなくなった集落に移住してきた人々。彼らの間で不思議なほどトラブルが続き――。静かに確実に心を揺さぶる連作ミステリー。
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山は、かつては中央の支配をよしとしない人たちの住処だった。行政の手を借りずに生き抜ける人でなけらば、これからは暮らせないのかもしれない。
というようなことを、終章を読みながら考えた。
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限界集落に人を呼び戻す その仲介を担う
公務員3人 立ちはだかる一癖ある 移住者たち
数々のトラブルの先に見えたものは 最後までスリリングで 衝撃的。
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人が住まなくなった土地に、移住希望者を募り、地域の再生化を図ろうと動き出した南はかま市の「甦り課」の公務員らしい公務員の万願寺、人当たりはいいが、やる気があるのかイマイチ微妙な新人の観山、定時で帰ることに生きがいを感じている西野課長の三人と、移住してきた住民たちを襲うトラブルを描く連作短編集。
ちょっとくだらない「謎」なのだけど、その裏に隠された真実が最終章で明らかになり、少しぞっとする。
さすが、毎年「このミス」にランクインしてくる作家さんだけあり、ミステリー要素は満載でミステリーファンにはたまらない。
それぞれのキャラも上手く役割分担が出来ており、本格的でありながら、さくっと読めるのもいい。
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今までで一番のビターエンドだと思う。
受ける衝撃とやりきれなさは凄まじい。
限界集落復興の、理想と現実。
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過疎地方の活性化施策として、Iターンで都会からの移住を新市長の肝いりでスタートした、蓑石再生プロジェクト。移住を推進・サポートするのは、市役所に新設された「甦り課」。メンバーは昼行灯っぽいがたまに良い働きを見せる課長の西野、私万願寺、そして天然っぽいが鋭いところのある新人の観山遊香の三名。
移住希望者もそこそこ多く、多種多様の人たちが揃っていくのだが、なぜか住民同士のトラブルや、謎の現象が次々と発生し、一人また一人と住民は減っていくことに。万願寺の苦労は絶えることが無い。
しかし、この著者にしては各エピソードがもう一つ冴えないし、なんかモヤモヤする…と思っていたら、案の定最終章でやられるパターン。まぁ読んで損はなかった。
しかし、若い人も多いこの著者の読者で、どれほどの人が、大魔神佐々木主浩や郭源治を明確にイメージできたのだろうかと、余計な心配をした。
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山あいの小さな集落、簑石。六年前に人がいなくなってしまったこの場所でIターン支援プロジェクトが実施されることになった。「移住者」達は一癖ある者が多く、業務にあたる市役所の「甦り課」三人は振り回されることの連続で、誰も定住する者がいない。都会で暮らしていた者が田舎に住むというのはなかなかハードルが高いとは思うが、なぜここまでトラブルが続発するのか。最終章でそれがわかるのですが、何ともやりきれなく後味が少々悪く感じられる。
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IはIターンのI。限界集落に移住者を呼び込むプロジェクトを司るく市役所「甦り課」の3人。住民の間には引っ切りなしにトラブルが続く。連作短編集ではあるが…。
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Iターンを主導する役所の甦り課。
誘致した住民がそれぞれにクセがありトラブルが続出する。
そこには政治的な裏が存在した。
途中でオチは読めるものの現代の問題点が描かれていて面白い。きっと同じようなことで悩んでいる役所もあると思うが、この本はその解決には役立たないと思う。
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米澤穂信さんらしい1冊だと感じた。
課長が曲者だと思っていたけど、なるほどね~っという感想。
これからこんな地方がいっぱい増えてきそう。
切実だなと実感した。
自分も1年だけ県庁に勤めていた当時を思いだした。