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読んでいてずっと心がふわふわしていてずっと不思議な気持ちになりました。森見作品は四畳半神話体系に続き2作目。夜行は四畳半神話体系と比べ、情景描写が多かった気がする。個人的には森見さんの心情の描写や人間の動作、様子の描写の方が好きだなと思いました。
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2020年初読書。
個人的にはとても怖かった、特に津軽の章がなんとも言えず不気味で怖かった。
自分で訪れたことがあるのは尾道と奥飛騨だけだったけど、あまり具体的イメージは伴ってこなかった。
章毎に読むとすごく怖いのに頑なに「怪談」にまとめようとしない森見氏の不思議さを感じた。
「夜行電車のような小説を」みたいな森見氏のコメントが挟まれてたカードに書かれていたのだけど、夜行列車乗ってこんな怖い目に遭うんなら夜行列車は乗りたくない、乗りたくないがそこまで言うなら夜行列車は一度は乗ってみたい…みたいな地味なジレンマに勝手に突き落とされたところで読んでいた。
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一体何年ぶり?森見登美彦。
これはハードで1章立ち読みして止まらなくてやばい文庫化まで我慢しようと待ってた一冊。
いやこれは一気読みするしかないよ!!!!もう1章からぐわん!と本の世界に引きずり込まれた、この感覚久しぶりで嬉しかったな~~~本の世界から出られないこの感じ!布団に寝転がりながら読んでると現実との境目がわからなくなってくるこの感じ!!
どの章もすっごい不思議でわくわくぞわぞわした~~森見さんはこういう夢と現を行ったり来たりさせるの本当にうまいよね!こっちも安心して身を任せられる。
とにかく一気読みすべし。でないとこの本の9割損してる。は~~~~まだこんな風に本にどっぷり浸かれるとわかって嬉しかったな~~~!!!
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得も言われぬ不気味さを感じました。
夜行と曙光という二つの連作を対にさせ、二つの世界を行き来する。それが楽しいという作品はたくさんありますが、そういえばパラレルワールドに無理やり連れてこられると普通に怖いなという当たり前(?)の気持ちにさせてくれました。
私には難しく、おそらく何回も読み返さないといけないと思いますが、何となくこの本を読んで、世界には確かなものなんていうのは無いんだなと思いました。
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単行本が刊行されたときから気になっていた。
たぶん、『夜行』というタイトルと、その装丁に惹かれたのだと思う。夜の中に立つ女性の姿。
個人的に森見登美彦は、当たり外れがあると感じている。
あくまでも私の趣向に合うかどうかという意味において。それ以来、あまり手にしなくなった作家のひとりだ。
この物語もどうにも的を射ない。いや、的を射ないのが正しいのだ。そういう風に書かれているし、表現されている。
だけど、思っていたのと違う、という感じか。
妙な物語。
何十年か経って読み返すと、変わってくるのだろうか?
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森見さんの作品は初めてで直木賞&本屋大賞ダブルノミネート作品
ということで手に取りました。
十年前、鞍馬で同スクールに通う仲間と火祭りを
見物に出かけ、その時に女性が姿を消した。
その仲間が尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡の土地で
不思議な出来事を語り合い、
岸田という銅版画家の描いた「夜行」という
連作絵画を目にしていた。
果たして彼女がいなくなったことと絵画との関係から、
何か起こるのだろうかという今までにない物語。
普段あまりファンタジー、怪談というのをあまり読まないので
このようなモヤモヤとした感じで良いのかと思って読んでいました。
けれど一つ一つの章では情景が細かく綺麗なので
想像しやすい所があったり、ホラーや怪談のような所では
ゾクゾクと怖くなりそれでも読みたくなり一気にに読んでしましました。
岸田という銅板画家の描いた「夜行」ということが
この作品ではキーポイントとなりますが、
作品からも分かるように
「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」
ということで自分にいる世界では夜であっても、
逆の世界から見ると昼であり、
それは「曙光」が始まった夜でもあり、
「夜行」が始まった夜でもあるということで
この世はパラレルワールドで表裏一体なのかというのを
感じさせられました。
独特な雰囲気の中に紛れ込んで
少し頭の中も迷走状態になりましたが、
何とも不思議な世界に浸れて時には
こうゆう作品も面白いなと思いました。
尾道、奥飛騨、津軽、天竜峡などの
旅先での物語はかなり怖さがあるので、
旅先で読む場合には注意して下さい。
ファンタジーや怪談などが混ざっている作品というのは
これという結末が無いのでレビューが難しく、
表現するのが難しいですが、時には日常を離れて
別の世界を味わうのも面白いかと思いました。
森見さんが他の作品ではどのような雰囲気なのか
気になる作品にもなったので、
他の作品も読んでみたいと思いました。
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5人の旅の話が、岸田道生の銅版画を通してちょっとずつ共通している部分がある。
最初は、どういうことなのか分からず怖さや気持ち悪さを感じるのだけど、2人目、3人目と話が進んでいくうちになんとなく全貌が見えてきて、解読しながら読むのがおもしろい。
それでも不可解な部分はあって、いろんな解釈ができそう。
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話の途中で、次の話に進むような感じで、前の話は結局どうなったのと思わされた。
ある意味、読者を放置で、話が進んでいく感慨に囚われた。
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仲間と訪れた鞍馬の火祭で、長谷川さんは忽然と姿を消した。まるで虚空に吸い込まれたかのように。
10年が経ち、僕こと大橋君は再び火祭見物に出かけようと仲間に声をかけ、長谷川さんを除く6人全員が鞍馬に集まった‥。
勝手に「夜は短し‥」のようなファンタジーかと思っていたら、久々にシリアスな語り口でしかもしっかりとした怪談の体だったので意表を突かれた。
最終章ではそれがまたファンタジー寄りになったが、ここでも再び意表を突かれた。
ミステリーとして読んでしまうとはっきりしない結末に不満かもしれないが、怪綺譚として読むとそれも味わえる。
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英会話教室で一緒の時を過ごした6人。そのうち1人が、10年前に姿を消した。そして久しぶりに5人で集まってみようという話になったのだが、ある絵画をめぐり、共通の不思議な体験話が始まり…。というストーリー。
不思議な連作短編で、なんとも言えない不安感を掻き立てられる話ばかり。そしてラスト、予想しなかった方向に大きく舵を切る。
寂しさ、というよりは、信じるものが揺らぐ不安感の方が勝る小説だった。
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自分のいる世界は表裏一体で夜があれば朝がある。
今、自分が見ている世界が全てではないと伝えられているような気がした。
何とも言えない不気味さに引き込まれました。
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大好きな森見登美彦さんの作品。とにかく不思議で、ゾッとするような話。宵山万華鏡と似た系統の作品かな、と思った。個人的には有頂天家族のようなワールドが好き。第一夜〜最終話まで、それぞれラストは結局どうなったの?と思ったけど、怪談だと思うとそれでいいのか、、
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つまらなくはないけれど、物足りない、という印象。
旅情としても物足りないし、ホラー・ミステリとしても、物足りない。
引き込まれるものがないわけではないので、勿体ないな、と思った。
森見登美彦らしい空気感はあるのかなと思うので、作家が好きで、他は色々読んで、またその世界観を楽しみたい! と思う人は、いいのかも。
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宵山万華鏡を思い出させる作風でした。
ホラーはそんなに得意ではないはずが
気付けばどんどん夜行の世界観に引き込まれていました。
「夜行」と「曙光」、どこかでつながっている世界があるかもしれないと思わされる作品でした。
おもしろかったです。
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十年前、鞍馬の火祭見物で姿を消した長谷川さん。彼女を忘れなかった仲間が集まり、それぞれが夜と旅にまつわる思い出を語る。
ぐらりぐらりと揺さぶられるように不気味さ、不思議さが募り、それぞれの夜が深まり絡んだ末に“ただ一度の”光が広がる。心地良い夜の物語。