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紙の本
美しい花束
2020/07/18 08:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「アンソロジー」という言葉は日本語で「詞華集」と訳されることもあるが、語源は「花束」であったという。
この文庫の場合、「山本周五郎コレクション」となっているが、山本周五郎の数多い短編から7編を選りすぐった「アンソロジー」といえる。
副題に「美しい女たちの物語」とあるが、まさに美しい花束のような一冊に仕上がっている。
ここに収録されている7編は、「おさん」「三十二刻」「柘榴」「つばくろ」「あだこ」、それと『青べか物語』の中から「蜜柑の木」「繁あね」である。
編集部による「編集後記」で、「美しい女たちの物語」という副題は「勁(つよ)い女たち」と言い換えた方がいいかもと記されているが、この作品集に限らず、山本周五郎の描く女性たちは勁さが魅力になっている。
きっと山本周五郎にとっての女性像とは自身が持たない、ゆえに敬慕するしかないほどの神秘性を持ったものだったにちがいない。
それは女体の神秘性といってもいいかもしれない。
表題作である「繁あね」は、繁あねという貧しく親も家も持たない13歳の少女を描いている。作者は偶然にその少女の内股を見てしまう。その時のことを「信じがたいほど美しいものを見た」と綴る。
あるいは、夫婦の営みの最中に大きな嬌声を発する女性を描いた「おさん」。そんな特異な女を忘れられずに葛藤する男を描いている。女性という異性の神秘の沼に引きずられていく姿は哀しい。
それぞれ色も形も違う花であっても、山本周五郎の匂いのする花束のようなアンソロジーである。
紙の本
読み易い編集ですが…
2020/01/15 22:06
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投稿者:里 - この投稿者のレビュー一覧を見る
"美しい女たちの物語"というテーマで編集された7編だが、2編が"青べか物語"からの収録で、前5編の時代物との組み合わせに若干違和感があった。カバ-の挿絵が周五郎の雰囲気とは合わない、と思うのは私だけでしょうか。
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