投稿元:
レビューを見る
2作目の「タスキメシ 箱根」を読んでから、この本を読んだので、個人的には眞家早馬の過去編という感覚で読んでいました。
陸上の駅伝を舞台にした物語ですが、走っているシーンはそんなになく、ダイジェストのようにサラッと流れていました。それよりも青年たちの心の動きを中心に描かれていました。読んでいて、青春だなあと終始思っていました。
怪我をした時、将来進もうと思っていた道が断たれたと思った時、自分だったら、どう判断するのか。
主人公の心情が、読んでいて辛かったです。表面では、こう決断したんだと明るく振る舞っていますが、心の中では、複雑な思いが入り混じっていて、何かを諦めた時の自分と重なりました。
てっきり陸上の走るシーンが多く描かれているかと思いましたが、主に4人の登場人物にスポットを当て、さらに手料理を交えながら、物語は進行していきます。この料理が、どれも美味しそうでした。しかも栄養を考えての料理ですし、手軽に作れそうなものばかりで、ちょっと作ってみたくなりました。(ただし、レシピ表はありません。)
スポーツ小説ではあるものの、料理という違うところの変化球で、一味違った小説で楽しめました。
ただし、心の動きが丁寧に描かれているのは、高校生の部分で、そこから後半部分は、あっという間に月日が流れていきます。個人的には、もう少しこの部分も丁寧に描いてほしいなと思いました。でも爽快感や甘酸っぱい青春があるなあと思わせてくれてました。
投稿元:
レビューを見る
兄 眞家早馬は高校陸上部の長距離走トップ選手だったが、膝の故障のリハビリ中に生物教師の担任の差し金で料理研究部の井坂都と出会う。
怪我を理由に陸上から離れようとする早馬は都に料理を教えてもらうことで心の穴を埋めようとしていた。同じく長距離走選手の早馬の弟の春馬はそんな兄を見て苛立っていた。そして早馬と同級生で陸上部キャプテンの助川亮介も早馬がランナーとして戻ってくることを願っていた。
都との料理を通じて少しずつ自分を受け入れていく早馬。都も早馬と一緒に料理を作ることで自分の心を安定させていた。
早馬が陸上を離れる本当の理由、そして兄の怪我を自分のせいだと思い詰める春馬、仲間として友として早馬の気持ちが痛いほど分かる亮介、そして料理というつながりで早馬の人生に影響を与える都。
高校駅伝、箱根駅伝を舞台にそれぞれの思いが交錯し、陸上へかける情熱やお互いを認め合う気持ちが溢れてくる。
自分の気持ちに正直になれたとき、苦しみも後悔も解き放たれる。
投稿元:
レビューを見る
高校駅伝好きの 私にとっては とても 楽しく読めました。
でも 先に 箱根編のほうを 読んでしまったので。
ちょっと やってしまったかな。と思いました。
やはり 順番に 読むものですね。
チームⅢも 読んでみたいです。
投稿元:
レビューを見る
早馬が見事に逆転満塁ホームラン的な復活を遂げるのかと思っていた
泣いた
助川が、好きです
どうも私は青春小説を読むと、主人公の隣にいる脇役に惚れるタイプの様だ
投稿元:
レビューを見る
こういう青春モノ、好きだー
胸が熱くなって、何度も涙が出た
陸上を続けてきた有望な選手である早馬(そうま)は、高校2年の大会で膝を故障してしまう。1学年下の弟、春馬(はるま)や同級生の助川たちと再び走りたいが、、、
諦める勇気、続ける恐怖。そして、料理との出会い。
再び走る決断をした、最後の箱根駅伝、花の2区。春馬、助川、藤宮、早馬。それぞれ立場が違うし、勝負の世界は甘くないんだと思い知らされる。最後の数ページは何とも気持ちが良かった。
この爽やかな読了感、『瀬尾まいこ』を思い出したなぁ
投稿元:
レビューを見る
料理とマラソンの組み合わせですね。
合わないと思ったら合うんですね。
ただ競技に対する気持ちが薄くなった気がします。
何処に焦点を当てるかですけどね。
投稿元:
レビューを見る
人間の複雑すぎる感情を上手く描いてると思う。好きだった。
逃げることが必要な時もある。逃げる事で強くなれることもある。コロナ期間にゲームに逃げることで心が安定した自分には、とても共感できる言葉だった。
投稿元:
レビューを見る
初読みの作者さん。
グイグイ引き込まれて、だんだん背景やそれぞれの登場人物の感情が伝わってきて、登場人物がいい人ばかりで暖かくなった。
自分でも自分の本当にしたいことってわからなくなるもんね。人に言われて気づくこともあるし。
大人になればなるほど、守るものが増えて自分のしたいことってわかりにくくなって他のもので埋めてしまうこともある。
若いうちには自分のしたいことを突き詰めてぜひしてほしい。
もちろん年齢を経てからも自分のしたいことしたい。
投稿元:
レビューを見る
同じ著者の作品である『風に恋う』がとても気に入ったので、同じく青春小説であるこちらも読んでみました。
よかった点
・共感ポイント多い
・登場人物の心情がよく伝わる
悪かった点
・いつの話なのか混ざって読みにくさを感じた
あと、主人公が箱根にでられないって言う結末はリアルで良いと思うけど個人的にはハッピーエンドなのか悩ましいところ。
『風に恋う』が私は大好きなのでそれと比べちゃうかな
投稿元:
レビューを見る
陸上長距離と料理、面白そうなテーマなので読んでみました。
高校生の、一生懸命と挫折と乗り越えようとする気持ち等が爽やかに描かれていた。
初めとおしまいに箱根駅伝がほんの少しだけ出てくる。
続編で箱根駅伝がどのようにメインで描かれるのか、楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
料理と陸上。早馬と春馬。都と早馬。「人」と「思い」が交差する、臨場感あふれるストーリー。読んだらきっと走りたくなる。読んだらきっと食べたくなる。
(リケジョ)
投稿元:
レビューを見る
「青春小説×スポーツ小説×食べ物小説」
表題は「タスキメシ」。「メシ」と言うだけあって、ご飯の描写が美味しそう♪
不安や葛藤、挫折、兄弟関係。苦しむ早馬にひょんなことから料理を教えることになった都との関係。早馬の復帰を心待にしているライバル校の藤宮や兄にあこがれる弟。
いろんな立場の人、それぞれの思いがある。
繊細な心理描写に感情移入して、登場人物と一緒に一喜一憂した。
終盤の助川、春馬、藤宮が競い合うシーンでは胸がいっぱいになった。いいなぁ~、青春。
爽やかな読後感で面白かったです。
続編の「箱根編」も楽しみ♪
.
投稿元:
レビューを見る
長距離走をテーマにした物語はおもしろい!そこに料理がからんでくるわけだから、おもしろくないはずがない。長距離ランナーの孤独な心の内が、とても伝わってきます。
投稿元:
レビューを見る
額賀澪さんの描く、スポーツと料理を組み合わせた、青春小説。
箱根駅伝の花の二区を走る大学三年生の春馬。
彼を追うのは、かつての高校時代の先輩・助川、ライバル校の藤宮。
駅伝のレースが進む傍ら、物語は4年前の過去へ。
主人公は春馬の一つ上の兄、早馬へと移る。
早馬は高校三年生。陸上部の長距離の期待されるランナーだったものの、右膝の怪我により、陸上部のサポートに回る。
担任、稔の導きで、調理実習部の都と出会い、料理に没頭し始める。
その様子を見ていて面白くないのは、弟であり次世代エースの春馬、そして同級生の助川。
早馬はもう走らないのか?
額賀澪さんを読むのは初。
面白かった!イッキ読みしてしまった。
オリンピックの余韻が続いていて、スポーツものが読みたくなり。
早馬、春馬の視点がメインで、過去と現在が交差して物語は進んでいくんだけど、都、助川の視点も時折入り、同じ場面が違う登場人物の視点で書かれていたりなど、凝った作りになっていて、様々な登場人物の気持ちになって没入しながら読むことができる。
怪我、そして弟の目覚ましい成長に脅威を感じる兄。
走り続けて欲しいのに、料理などに没頭し始めた早馬にもどかしさを感じる春馬、助川。
そして、苦しい過去を抱えながらも、友人に厳しくもしっかり向き合い、料理を作り続ける都。
登場人物みんなそれぞれもがいているけど、魅力的です!
スポーツの楽しさ、苦しさも担当できるけど、題名通り、「タスキ」を繋ぐように、物語には様々な料理が登場する。
後半には春馬のためにと腕を上げた早馬の料理もホントに美味しそう。
料理って、体にも心にも大切だなぁと改めて感じる。
巻末にレシピとか載っていたら面白いのになぁと思った。
北京オリンピックでも、きょうだいアスリートが多く目立った。
金メダルを獲った平野歩夢選手、小林領有選手、髙木美帆選手は全員きょうだいで同じ競技に出ているし、ロソコラーレの吉田姉妹、スノーボードの冨田姉妹、ノルディック複合の渡部兄弟もそうだ。
家族だと刺激になるし、やっぱり少なからず「負けたくない!」という気持ちは起こるだろうな。
額賀澪さん。気になる作家さんになりました。
また他の作品も読んでみます!
投稿元:
レビューを見る
料理と陸上、そのどちらもが中途半端でつまらない作品でした。ちゃんと作品に取り掛る前に陸上について取材などしたんでしょうか。個人的には読み終わって全体的にがっかりする内容でした。