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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会心理学者が、経営の傾いたホテルの社長になり、従業員をどの部署にあてるか総選挙で決めるといった、斬新な手法にチャレンジする物語。展開は早く、発想はおもしろいと思いますが、小説としての「書き込み」が足りない感じがしました。
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いまいちやる気のない従業員で売り上げが落ち込む中堅ホテル、フィデルホテル。支配人の永野は改善策を打ち出せないでいた。そこに社長としてやってきた変わり者の社会心理学者・元山が提案したのは、“従業員総選挙”。落選すれば解雇もやむなしという崖っぷちの投票制度だ。ざわつく従業員を後目に、さらに管理職の選挙も!好きな仕事と向いている仕事は違う。適材適所の新体制で、ホテルは復活なるか?
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売り上げが落ちている中堅ホテル。
立地も規模もブランド力もある、じゃあ足りないのは?
レストランメニュー、宿泊プラン、タイアップ、みんな改善したのに何が悪いのか?
そこで元山社長が大なたを振るう。
何をしたのか?
従業員同士による総選挙だ。
自薦他薦問わず、誰がどの部署にふさわしいかを従業員たちが決める。
始まるまでは裏で「私に一票を」合戦。
おかしいとの声も。
しかし選挙後は、意外な場所で従業員たちが力を振るう。
やりたい仕事と、個人の資質、向き不向きは違うこともある。
でも、やりたい仕事も、もちろんあるし、それを目指して努力をしてきたはずだ。
うーん、本作ではハッピーエンドだけど、実生活では、ちょっと、辛いところもあるかな。
就活真っ最中の人が読むには、少し辛いところもあるだろうからお勧めはあえてしないが、
256頁、「平凡な毎日の中にだって、数えきれないくらいたくさんの幸せの種があるってことに、早く気付きますように」
は著者からの、働く人々へのエールだ。
私は自分が特別優秀な社員ではないと思っているし、ミスもある。
実際そうなのだろうとも思う。
知らないことも多いし、努力も、姿勢も、いまいちだ。
あと何年か後に、若い上司や先輩のようになれるかと言われれば自信はない。
何だったら転職して、自分が好きなことを生業にしたい。
でも、全然自分が思ってもみなかったところから気に入られて引っ張られることもある。
人生はわからない。
思い通りにいかない。
だからこそ、日常を大切にしたい。
人の良いところをみよう、悪口を言わないようにしよう、親切に、誠実に、美しく誇りを持っていよう、それがプライド、矜恃だ。
そうすればいつかは自分で道が切り開かれる、そう思って、長い長い社会人生活を過ごしていかなきゃ。
せめてそう思わなければ、やってらんない!でしょ?
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ホテルで働いてる自分にとって、気づいたら全場面を今の職場に当てはめて脳内再生してた。従業員のいち意見としては、"いや実際それめちゃくちゃキチいから笑 "って部分が大半だったけども、それはまあお仕事小説だしご愛嬌。残念ながらこんなことは起きない、というか一人一人がこんな精神状態でいれることは無い。。。
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この作品は一言で言えば、企業再生のために奮闘する会社員(ホテルの従業員)たちのサクセスストーリーです。どうすれば業績が上がるのか、どうしたら社員たちのモチベーションが上がるのか新しく社長になった元山の奇想天外な改善策をどう受け取るのか、合理的でもいいのかと感じられた作品です。
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面白い!!
ホテルだから登場人物も所属部署も多くて途中まで誰が誰だか混乱してしまった。
でも鈴木みたいな嫌なやつは嫌なやつだし、
女性人気がある中西はそれに気付いて隠さないし、
後藤さんはお節介が面白くて、嫌味な主任にコーヒーのお代わり持って来させちゃう。
みんな自然体でニヤニヤしちゃう。
支配人も最初は仕事できなそうなおじさんに見えたけど、変わり者の元山の影響を1番受けているのか、頼り甲斐が出てきたみたい。
ホテル従業員がお互いを選挙し、落選者は解雇!、抜擢されて異動もありえるなんて、社長の思いつきなのか熟考の結果なのか、当事者なら恐ろしい。
まわりから見る分には面白すぎる。
異動になった人達は最初は落ち込んでいたが、
周りの助けと持ち味を活かして活躍しているところを見ると、
自分が思っているほど周りは自分を見ていないが、
見ていないようでよく見ているのかなと思った。
私の職場だったらどうだろう?
時短中で残業ほぼできない、出張できない、子供の体調不良で自分の意思とやる気とは関係なく連休になってしまう私は落選筆頭かもしれない。
続編希望!
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どの登場人物に感情移入するか…読む人によって違うのだろうなぁと思いました。
もしかしたら、その時の自分の状況によっても違うのかな…。
ちなみに、私は今回は、後藤さんでした。
あなたは?
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読み始めてすぐは、雑念(この作者、AKBとかが好きでこんな内容にしたのだろうか…などと)を持って読んでいたが、
後半の展開は王道ながら気持ちよかった。
みんな完全にハッピーじゃないんだけど
それでもここで生きていくんだ、という明るさがある。
以下、好きな箇所。
メールで休みの連絡って、なんだよそれ。お前はその程度の生き方でいいのかもしれないが、オレの人生はもっと大事にしたいんだ。大切なもんだからな。
荒れそうなんて、天気みたいに勝手に予想しないでよ。荒れないわよ、多分。というか、荒れたっていいじゃない。隣で傘でも差してりゃいいわよ。台風だってやがて通り過ぎていくんだから。それが家族ってもんじゃない。誰かが荒れてたら、ずぶ濡れになってびしゃびしゃになっても側にいるのよ。
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心理学者(という設定)が潰れかけのホテルの社長になったらというお話し。
いろいろと現実的に無理がある施策の実践が多いけど、人を動かすのではなく、人が動くにはどうしたらいいかというアプローチは大事だなと改めて気付かされた本である
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経営不振なホテルの社長として任命された心理学者が、従業員による総選挙で部署の人員整理するなど、変わった方法で経営を立て直そうとするお話
選挙ルール概要
・働きたい部署で立候補できる
・パートもバイトやバイトなども勤務時間が一定ラインを超えれば立候補、投票の対象
・今と別の部署での立候補も可能
・投票はそれぞれの部署の定数(定数はホテル全体で20%減の人員配置)
・本人が立候補していない部署の配置に投票しても良い
・投票時には選んだ理由を記入する
・記入されていない場合は再投票
従業員同士に人員整理をさせるのかという批判
他部署の人を知らないという意見
票集めのあからさまな声掛け
相手が気に入らないという投票理由
様々な不満の種をはらみつつ、行われた総選挙の結果どうなったのか?という物語
フラワーショップで花を扱うことに喜び感じていたにも関わらず、フロント業務につくことになったり
企画をしていたのに元々の飲食部門に移動になったり
イケメンのため調理師ではなくベルボーイで一位の集票だったり
下請けの清掃員からフライダル部門の社員になったり
以上の4人と支配人の視点
自分のやりたい事が天職というわけでもなく、他者から見える適正もあるのだと思った
未亡人の橋本さんへのサービスが、視点になっている4人の連携になっているのは変化がわからやすくて良い
自ら考え動く立派なホテルマン・ホテルウーマンというのは理想だけど、すべての従業員がとなるとかなり難しいのではないかと思う
中には作中で語られるように、駒に徹する人も必要な場面のある気がする
それはそうと、冒頭と最後に就活者向けインタビューの無編集の描写
意識がどれだけ変わったのかというのがわかりやすくて良い
同じ部署の人同士がそれぞれを評価するという人事考課の方法は実際にやってるところもあるけど、そんなに関係のない部署の人まで含めた評価というのはないのかな?
同じ部署でも仕事内容によって有利不利があるんじゃなかろうか?
他部署の人と接点が多い人の方が有利ですよねー
某外資系カフェチェーンは明確なマニュアルがなく、従業員は雇用形態に関係なく自らお客様のために何ができるのかを考えるというのも聞いたことがある
上手くいっている例と言えるのだろうか?
もし自分が今の職場でこの評価制度が実行されたら明らかに落選しそう
投票理由の基準によっては、仕事に関する能力以外の要素で決まってしまう気がするんだよなー
まぁ、専門職も含めてコミュニケーション能力が大事というのもわかるんだけどね
大部分の人には実感として理解されないけど、重要な仕事ってありますからね
実際には物語のように上手くはいなない場合が多いのではないかと思う
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赤字を垂れ流し経営破綻寸前のホテルを立て直すため投資ファンドより派遣された新社長の意向により、全従業員の総選挙が実施されるとなったところから物語が始まる。てっきり総選挙の行方を面白おかしく描くのかと思ったら、そこは潔くばっさりカット。本人のやりたい仕事ではなく、適材適所に割り振られてからの各人の仕事への向き合い方や心境の変化、ホテルの評判等が主に描写されているのが斬新だった。もちろん小説なので綺麗にまとまっているのだが、決して作り話じみておらず説得力がある点が共感できるし好ましい。自分のことは周りの人の方がよく知っているものだ。
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ホテル再生の物語。
かつて利用した老女へのサービスのシーンにほろっと来た。
ホテルで働きたくなる小説。
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「相続レストラン」に続き「総選挙ホテル」と似た名前の全く違う作品。自分には思いも寄らなかったところでそれぞれが能力を発揮する。サービス業って難しくて素晴らしいと思った。
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適材適所って大事。流れに身を任せ、その時に自分ができること、その先に求められることは何か。今働いている場所でヒントになることがたくさんあった。1日で読了。
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売り上げが落ち込んでる中堅ホテルの新社長が社会心理学者。
従業員同士で選挙をして、持ち場を変えてみたり、監視カメラの映像を見合って評価させ合ったり、斬新だけど、実際そのホテルで働く身になったら嫌だろうなって思ってたけど、良い方向に進んでくれてラストはすっきり。
就活生がラストの従業員のインタビューみたら、とりあえずやってみよう!って気になれると思う。