紙の本
多くの本に引用されています
2017/06/26 14:38
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投稿者:うさぎさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を知ったのは近現代史を勉強しようと手当たり次第軽い本ばかり読んでいた。
結局事実が公開されたことをもとに
書かれているその基本となる文書がこれ。
手元に欲しい一冊。
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ソビエトによるアメリカに対するスパイ活動の事実である暗号によって構成されたヴェノナ文章が改めて公に公表されたのはソビエト崩壊後の1995年である。
ルーズベルト政権による公共事業の拡大の一環として雇用を支えるためにルーズベルト政権下では政府機関の人材をほぼノーチェックで採用したことで国家中枢には100人以上に及ぶソビエトのスパイが実在し、結果的にアメリカのマンハッタン計画などの機密はソビエトに筒抜けとなり、アメリカの原爆のコピーを作成することでソビエトも原子爆弾を保有し、朝鮮戦争から冷戦へと繋がる引き金となった。
本書はあくまでもアメリカ国内におけるソビエトのスパイ活動の拡大の実態が解き明かされ纏められた一書で、日本とは直接関係がないように思えるが、ヤルタ
会談をリードしたソビエトにより、原爆投下の計画を早めに察知していたスター
リンは日本が敗戦する前に戦争介入した事実があるだけに決して無関係ではない。解読不可能と思われた暗号解毒の実態なども非常に参考となる点の多い一書であった。
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旧ソ連のスパイ活動を解明した「ヴェノナ作戦」の物語。1943年から始まった作戦は1980年代に終了し、1995年から順次内容が公開された。
ソ連とその協力者達はやがて審判の日を迎えることとなる。戦中、戦後の研究に欠かすことのできない労作である。
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ほぼ学術書である。中西輝政は自著で「ヴェナノ文書によってマッカーシズムが正しかったことが証明された」と言い切っているが、私にその確信はない。ただ明らかなのは米国首脳部にまでKGB(カーゲーベー)の手が及んでいた事実である。はたまたルーズヴェルト本人が左翼であったという説もある(『世界を操る支配者の正体』馬渕睦夫)。
http://sessendo.blogspot.jp/2015/11/blog-post_14.html
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序章 「ヴェノナ」への道
第一章 「ヴェノナ」と冷戦
第二章 暗号解読
第三章 アメリカ共産党の地下組織
第四章 ゴロス=ベントリー・ネットワーク
第五章 ルーズベルト政権中枢に喰い込んだソ連のスパイたち
第六章 ソ連軍情報部の対米スパイ活動
第七章 アメリカ政府機関別に見るソ連スパイの浸透
第八章 「同胞」たち
第九章 アメリカ大陸における反スターリン分子の追跡
第十章 産業スパイ・原爆スパイ
第十一章 ソ連の諜報活動とアメリカの歴史(結論)
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これは第一次世界大戦後の米ソ関係や政治家についての通説に見直しを迫る一書であることはまちがいない。とくにローゼンバーグ事件や赤狩りについての報道や陰謀説等については、従来の評価は徹底的な検討が必要であろう。
それにしても旧ソ連のスパイ活動の執拗さ、無常さは呆れるばかりであり、そのDNAは現在のロシアにも引き継がれているのがよくわかる。
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ヴェノナは必須の知識だ。なんで日本でもっと大きく知らされてないのか全くわからない。
ヴェノナで解明された暗号伝聞だけでなく、他の情報も付き合わせて、事実を解明していく。実に面白い。
んで、米国って、宣誓しての証言て、重いんだな本当。偽証罪に問われかけるといかに逃げるか。また、喋る奴も多くて、墓場まで持っていかんのかいと思うところもあり。
分厚くて読み応えあるが、日本との関わりがあまり描かれてないのが残念だった。