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<目次>
序章 ヨーロッパ人の観た戦国日本
第1章 粛清と王殺し
第2章 大名の条件
第3章 天下と外聞
第4章 亡国の遺産
終章 十六世紀の考え方
<内容>
タイトルからくるイメージよりもオーソドックスな戦国本。高校教科書をもう少し詳しく知りたい人に最適。特に第2章は、教科書の用語(寄親・寄子や貫高制、喧嘩両成敗など)を実例をあげつつきちんと説明がしてあり、高校教師、より詳しく知りたい生徒などにいい読み物となる。また、全体を読み通すと、戦国時代のイメージが変わる。戦国時代は「下剋上」だが、秩序がない混沌の時代ではなく、戦国大名は秩序を求めて争っていたことがよくわかる。
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情報の羅列になってしまった感じ。文中からも筆者が本当に書きたかった本ではなかったことが素直に感じられるのは、著者のお人柄か。情報量は多いのですが、ストーリーがない感じ。
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家中の粛清などで権力を握る主君や対抗する家臣たち、大名が分国をどのように捉えていたのか、幕府や朝廷といった権威はどの程度の影響を与えたか、文化の受容といった観点から戦国大名を見ている。
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感想を書くのが難しい本(笑)
というのも、面白かったのは間違いないんだけど、でもそれは“興味深い”の面白さであって、“読んでいて面白い”というのとは、ちょっと違うと。
というか、ぶっちゃけ、読んでいて寝ちゃったことが、2度、3度…、あ、もっとか?みたいな、そういう面白さだったというわけ(笑)
きっかけは、例の『応仁の乱(本)』w
つづきが気になる!というのも変wだけど、その後を知りたい!と(こういうのを「応仁の乱による経済効果」というんだろうか?w)。
「応仁の乱(本ではなく出来事の方)」の後、守護(や守護代)が直接治めるようになっていくのだが、守護は領民や家来に離反されないよう、いわゆる「領国経営」をするようになっていったというその流れ。
「戦国時代」というと上も下も好き勝手していたみたいなイメージがあるが、「応仁の乱」の後というのはそうではなくて。むしろ、守護や武士は家来や領民の暮らしを守らざるを得なくなる。さらにはそれらから軽蔑、さらには離反されるような行いは慎まなければならなくなっていく。
そのように時代が進んでいく流れ、つまり「武士」というものが一般的な「武士」のイメージである「江戸時代の侍」に近づいていく、その流れを知りたかったんだけど、そういう意味でこの本はうってつけだったと。
意外だったのは、ずっと前に読んだ山岡荘八の『織田信長』の前半、信長が尾張で主導権を獲るまでの家中の状況って、かなり戦国大名の家中の実態に即していたんだなーということ。
山岡荘八の『織田信長』はだんだん講談っぽい話になっちゃうこともあってイマイチだったと記憶しているのだが、その辺りは見直した。
この本、目次に「戦国大名はバサラにあらず」という項目があって。
それを見て、思わず「そう!そうだろうね」と思わず納得してしまったのがこの本を買った理由なのだが、ただ、読み終わってふと思った。
確かに「バサラ」では戦国大名は務まらない。それは大いに納得した。
でも、戦国時代も最後の最後、戦国大名が「バサラ」のように変にはっちゃけちゃった時期が一瞬あったんじゃないかとも思うのだ(笑)
といっても、天皇に弓引くような「バサラ(無法者)」ということではなくて。あくまで、気分として「バサラ」になっちゃったようなところがあるんじゃないかと。
つまり、それこそが本能寺の変と秀吉の天下統一で。
逆に、はっちゃけなかったからこそ、最終的には家康に天下が託されたんじゃないだろうか。
そんなことを思っちゃった一冊。