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電子書籍
鬼神が子供を守って育てる話
2022/05/27 20:31
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投稿者:M★ - この投稿者のレビュー一覧を見る
自然災害を鬼や大蛇で表現した民話のBLジャンル現代版でした。
タイトルの「哀しい獣」は、銀のことなのかな?銀は、鬼神で、獣じゃないです。
昔、僧によって岩に封じられた鬼神の銀が、山津波で壊滅した村でたった一人生き残った10才の男の子;亮を、親の代わりに町に出てずっと育てる。
或る晩、寝ている亮の枕元で、銀が誰かと会話しているのを聞いてしまう亮。
「亮が他の誰かと一緒になるまで、傍に居る」と会話しているのを聴いて、いつか、銀と別れる日が来ることと、銀は兄ではないことを知ってしまった亮。
亮が成人して勤務するレストランに、本社から派遣されてきた社員の柴田は経営者の息子で亮の従弟だった。柴田家が亮を引き取りたいと申し出てきて、亮は自分の気持ちに気づく。・・色々あって、いい具合に夫々落ち着いて終り。
作中に、山津波の原因は「村の川を整地の為に流れを変えた為だ」と書いています。「忌地」特有の地名の土地には、災害が多いので住まないほうがいいと昔から言われていますが、主人公の家はそんな地域に有ったのかもしれません。
「銀達は、祠を異界の入り口にしている」と言っているのも、面白かったです。
続篇を出すつもりだったのか、中途半端な終わり方でした。
火崎先生の「ただ一人の男」を読んでみよと思ってます。
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