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大正11年創業の東京會舘。
2019年の二度目のリニューアルオープンに至るまでの、様々な歴史の一コマを切り取って描いた小説。
小説ではあるけれど、実際の東京會舘とそこにまつわる実話がもとになっています。
NHKの某定点ドキュメンタリーを近現代史のスパンに伸ばし、
東京會舘で働く人たちを「プロフェッショナル」的視点で切り取った、そんな感じ。
リアリティのあるドラマ性と、
心温まる場面の数々が心地よく、
東京會舘を知らなくても、行ったことがなくても、
楽しめる小説になっています。
もちろん、知っている人、行ったことがある人はより楽しめるはず。
クセのない内容と、連作短編集のような構成もあって、読みやすさ満点。
心穏やかな読書を楽しみたい人におすすめです。
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一つ一つのエピソードに心打たれました。素直に素敵な話だなあと思わせてくれて、この繋がりがすごく羨ましくなりました。上巻読み終わってすぐには、東京會舘のサイトを調べ、下巻では第百四十七回直木賞を調べました。自分にもこんな思い出の場所があったらすごく素敵だなぁと思います。
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下巻の方が壮大なドラマがあって面白い。
特に3.11の件はより身近に感じられて感情移入した。東京会館に行った人は特に面白く読めるのだろうが、県外の人間には遠い存在かな…。。
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大正時代からの東京會舘の人と人が繋ぐ物語。時代を経てあの時のあの人が、この時のこの人の人生に関わっていて、自分も時空を超えてその歴史を覗いている気分に。
第七章 星と虎の夕べ も泣いた。越路吹雪さんはもう名前くらいしか存じないけれど、大スターと経験の浅いボーイの物語。
第八章 あの日の一夜に寄せて もぐっと来た。東京會舘の歴史ある本格的料理教室の話と、あの3.11の日の物語。
辻村さんて、なんでこんなに切り取り方と見せ方が上手いのか。
第九章 煉瓦の壁を背に も、あー全部よかったよ。
早く新しくなった東京會舘に赴いて、その刻まれた歴史を堪能したい。
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ハードカバーで読了。
残念ながら個人的に上巻ほどはの印象は
残らなかったけど直木賞を題材にした短編は
辻村さん自身の体験を経てからの作品
だからか臨場感がありました。
逆に東日本大震災当日の短編は
ちょっとふわふわしすぎかなぁと。。
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會舘が建て替えられてからの物語。
旧館をなつかしく思い、亡くなった夫のことを思い出す老婦人の話「金環のお祝い」と、若い頃通ったクッキングスクールで仲良くなった女性たちが、震災の日に會舘で夜を過ごす「あの日の一夜に寄せて」が特に良かった。
「あの日の〜」は、スクールでの話も面白かったし、それを踏まえた上での、カレー香るラストシーンにはじんとした。多くの人が不安な気持ちを抱いた一日だったからこそ、文佳の震えと安堵と祈りが我がことのように感じられるのではないだろうか。
最終章「また会う春まで」に、静子と“コインをもらった子供”が時を渡り再び現れるのも、嬉しかった。
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素敵。
世代を超えて人の思いや縁をつなぐ場所。
そして、そんな場所にするために受け継がれる矜恃。
関わる人と共に育つ場所。
そんな場所はもうすでに生きていますよね。
東京會舘に行ってみたくなりました。
心温まる良い小説です。
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旧館から受け継がれてきた人とおもてなしの大団円が感慨深いです。東京會舘には行ったことがないけれど、上巻とこの下巻を読んでいる間は身近に感じられるくらい引き込まれました。全部素敵な話でしたが、『金環のお祝い』が一番沁みました。普段は認識出来ないけど、ひとつの場所を中心に大正、昭和、平成、令和と人の繋がりが続いてるって凄い。
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上巻では東京會舘が生まれ、関東大震災で破壊され、第二次世界大戦時に軍に接収され、GHQに接収され、また日本人の手に戻りその歴史を積み上げてきた旧館が、新館に生まれ変わって以降の歴史です。
こういった高級な場所には縁が遠いため一生訪れる事が無さそうな気がしますが、本書を読んでいると正装して訪れてみたいと思いました。
その価値に見合う中身を磨き上げる為に研鑽した人々が、訪れる人たちに思い出と夢を与えてきたのだと思うと、こういった荘厳な場所というのはとても重要だし人々の支えになるものなんだなと感じました。
越路吹雪さんのクリスマスライブや、頑固一徹のパティシエが練に練り上げたお菓子や、クッキングスタジオで花嫁修業をした老婦人たち。そして親元を飛び出し、最終的に直木賞をとることになった作家。そして新館すらも建て替えになる時間の流れ。
色々な思いが詰まった場所はこの會舘以外にも沢山あります。豪奢でなくとも沢山沢山ありますが、色々な人が通過していった場所、建物には特別なものが宿っているような気がします。東京會舘という特別な場所はこれからも新たなランドマークとして新たな思い出を刻んで行くのでしょう。
全然建物を知らない僕にも會舘へのノスタルジーを掻き立てさせる佳作です。素敵。
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単行本で読んだものの再読。
昭和46年、新館への建て替えを経た東京會舘。緊張で肩を震わす舞台女優、東日本大震災の日、直木賞受賞を知らされた父子…。東京會舘の歴史を下敷きとした、やさしさと慈しみに満ちた物語。
前の東京會舘の面影を残しつつ建て替えられた。前の東京會舘を知っている人には嬉しいだろうなぁ。
印象的なシャンデリアは、昭和46年、平成31年、と建て替えられても残されていて、そこにロマンを感じた。
第八章 あの日の一夜に寄せて
東日本大震災とクッキングスクールのエピソード。泣いた。
第十章 また会う春まで
親子四代で東京會舘で結婚式だなんて素敵だなぁ。変わらずそこにあるからこそ、出来ることだよね。
「東京會舘とわたし」
いろんな“わたし”の物語か読めて幸せでした!
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上巻から続く短編集の中で少しずつ繋がっていく内容。
人は変わっても東京會舘に受け継がれる意志、想いは変わらないというところが感動的でいい話しだと思えた。
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第六章 金環のお祝い
新館に建て替わりました。
第七章 星と虎の夕べ
下巻で一番好き、だが、越路吹雪と岩谷時子に負う部分がある。
第八章 あの日の一夜に寄せて
実話に近いのだろうが…
第九章 煉瓦の壁を背に
何か楽屋ネタっぽい。
第十章 また会う春まで
設定が何か浮世離れしている。
新章 「おかえりなさい、東京會舘」
再度建て替わりました、の〆。
尻すぼみかな。一・ニ・四・七・九の五章立てプラス新章で一冊にまとまっていたら弛緩ない仕上がりになっていたと思う。
ライフ南津守店書籍コーナーにて購入。
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東京會舘をめぐるオムニバス。
第9章 群馬県庁に努める頑迷な父の反抗して、直木賞を受賞した作家の家族との確執。ありえそう。
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人生の節目で「そうだ、會舘に行こう!」と利用者に思ってもらえることが最高の存在価値。亡き旦那さんの回想のため、東日本大震災の際に東京駅に居たため、小説家を目指し芥川賞・直木賞受賞式参加を夢みるため、代々の結婚式を行うため、多くの人の人生の節目に東京會舘とつながっていく。東京會舘は脇役でありながらも凛として存在する。今後もそんな存在であって欲しい。多分、私自身一回も訪れていないので、その存在感を今度妻と確かめに行こう。とても良い思い出になりそうです。この本で2度ほど涙腺が崩壊。心からお薦めします。
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人の想いが積み重っていくのを伝統というのかもしれない。この積み重ねを知ると、もっとその場所が愛おしく思えてくるの確かにあるなーと思い、行ったこともない東京會舘にすでに愛着がでてきた。