紙の本
面白かったです
2020/08/18 12:44
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカ人マギー・ホープが祖母の国英国にて、チャーチルの秘書になったり、スパイとしてナチスドイツに潜入したりと英国のために奮闘するシリーズ第7弾です。前作までの派手な活躍ぶりから一転して、今作ではスコットランドの孤島に閉じ込められての監視生活。アガサ・クリスティの名作「そして誰もいなくなった」が下敷きの密室系ミステリーです。
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マギー・ホープのシリーズ、8作目。
第二次世界大戦中、アメリカ育ちのイギリス人の若い女性マギーがスパイとなり、各地の重要なシーンで活躍します。
前作の任務の直後、さらなる過酷な指令を断ったマギー。
重要な機密を知ってしまったからという理由で、孤島に送り込まれてしまいます。
外界との接触はほとんどなく、いわくつきの古城で、何をするでもない暮らしに。
そこには様々な理由で隔離された同僚がいました。
マギーの後にも、事件を起こした美人スパイが送られてきます。
ところが、不審な死が起こり始め、事故とは思えなくなってきます。
「そして誰もいなくなった」を思わせる筋書きに、え、これはほぼ独立したそういう作品なの?みたいな気がしてきますが~さにあらず。
戦時下の状況だからこそ起きた事件で、これまでの知り合いたちもマギーの行方を捜して動き出します。
書き込み具合がいつもと微妙に違うように感じました。
題材に合わせたのでしょう。
またどんな発展があるのか?
楽しみなシリーズです☆
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シリーズ第8弾。
前作のラストから、なるほど、ここが舞台になったのか。
クリスティの「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせて、え、これって大戦中のスパイ物じゃなかったけ?と一瞬思ったものの、うん、大丈夫だった。
そこはぶれてなかった。
惚れっぽすぎー、など、些細な欠点も目につくようになってきたマギーとこのシリーズだけど、やっぱり面白いことには変わりなし。
引き込むだけの強さと筋立ての面白さ。
今までの試練を通して、彼女が築いてきた人脈がまた一つ確固としたものになっていることもうかがえて、やっぱり彼女の成長物語でもあるんだなあ、としみじみ思う。
なんだかんだ言っても、次作も待ち遠しい。
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シリーズ第八弾。
前巻のラストで、SOE(特別作戦執行部)上層部からのとある協力要請を拒んだために拘束されてしまったマギーでしたが、本作は、その後の展開の物語です。
“知りすぎた”為に、SOEの収容所として使われている孤島にある城に囚われているマギー。
彼女の他にも、隔離が必要と判断された“訳アリ”工作員達9名が件の城で無為な日々を送っていましたが、ある日、新たな収監者として若き美人工作員がやってきた日から、ひとりまたひとりと収容者が謎の死を遂げていき・・・。
今回は、外部から遮断された状況・・所謂クローズドサークルの状況下で起こる連続殺人ということで、皆さまが描かれているように、さながら『そして誰もいなくなった』を彷彿とさせるようなミステリ仕立てとなっております。
次々と収容者が殺されていき、皆が疑心暗鬼に陥る中、収容者の中にナチスのスパイが紛れ込んでいることが判明したり、マギー達が囚われている城自体にも過去に忌まわしい事件があった事が明かされたりと、皆の心身が極限状態の中、なんとか正気を保とうとするマギーの姿勢が心強いですね。
一方、ロンドンでは、シリーズ第六弾『バッキンガム宮殿のVIP』に出てきた連続殺人犯“ブラックアウト・ビースト”の裁判でマギーの証言が必要になった為、スコットランドヤードのダージン警部が必死にマギーの行方を追っているのですが、なかな探し出せなくて“ダージン警部、早くマギーを助け出して!”とヤキモキしながら読んでいました。
そして、終盤では手に汗握るマギーと真犯人との攻防が繰り広げられ、果たしてマギー救出に向かうメンバー達は間に合うのでしょうか・・・(ドキドキ)と、最後まで楽しませて頂きました。
因みに、現時点でこのシリーズが翻訳されているのはこの巻までなのですが、原書ではマギーシリーズの続きの巻(『The Hollywood Spy』)が出ているようなので、翻訳を心待ちにしております~。
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2巻→1~8巻を読んだ。1-2巻くらいはコージーミステリでしたが、その後は第二次世界大戦にどっぷり入り込むので、なかなか、スパイとして/一人の人間としてどのように生きるべきか、という話にもなってきており、なかなか重い内容になってきています(最新刊は、そして誰もいなくなった的な、孤島に閉じ込められて…という話なので世相に関係ないため、当初の感覚がある)