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ロシアは今日も荒れ模様 みんなのレビュー

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一般書

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みんなのレビュー65件

みんなの評価4.0

評価内訳

65 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ロシア流の小噺(こばなし)を一席

2003/04/14 23:15

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yurippe - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、ロシアの見方が180度転換する、ステキで知的な抱腹絶倒エッセイです。
特に、飲んべえ・酔っぱらいの方には、たまらない一冊。
例えばこんな小噺が登場します。

酔っぱらいの亭主を見かねた妻が詰め寄った。
「あんた、ウォトカをとるの、わたしをとるの?」
「その場合のウォトカは何本かね?」

ロシア人の酒飲みぶりが描かれているくだりに登場します。
ロシア語通訳として百数十回におよぶロシア出張をこなし、エリツィンやゴルバチョフといった大物にも随行した筆者だからこそ、語れるエピソードが満載です。

首脳会談や国際会議での失言、健康不安説が絶えなかったエリツィン元大統領は、西側諸国や西欧かぶれのインテリの間では大変な顰蹙(ひんしゅく)を買っていましたが、庶民の間では「やってくれるぜ、うちの親父は」という風に親近感をもたれていたそうです。

アメリカ人は自己コントロールできない人間を軽蔑し、政治家失格と判断するが、ロシア人は国民の前で警戒心を解いて自己をさらけ出し平気で酔っぱらえるようなタイプの政治家のほうを好むみたいだ。これは、日本人のメンタリティーにむしろ近い。(本文より)

今までいかに、アメリカ・西欧的ロシア観に洗脳されていたかが身に染みる作品です。

※酔っぱらいの視点でロシアを見る、という観点では、筆者も推奨している名著『酔いどれ列車、ペトゥシキ行き』(国書刊行会刊)も大変面白い作品です。

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紙の本

ロシアに愛をこめて

2004/01/29 00:46

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮城谷昌光氏「孟夏の太陽」に収録された「隼の城」に、こんな場面がある。
趙家の総帥趙鞅(ちょうおう)が、子供達を山に連れて行き、「隠してある宝の符を探せ」
と言う。実はこれは後継者選びを兼ねていた。夕方になり、憔悴して
戻ってきた子供達のうちで、ただ一人、
「符を見つけました。」
と言ったのが、妾腹の無恤(ぶじゅつ)だった。彼は、次々に
項垂れる子供達の顔を見ている父を眺めて、
「そろいもそろって、あなたの子はたわけではありません。」
と言おうとし、前述の言葉となった。
「うちの息子達はみんな駄目だ。」と気落ちする父を
励ましたかったのだ。
その時、無恤はどんな顔をしていたか。
きっと、ぶるぶると拳を震わせていただろう。

本書を読んでいると、
なぜかあの場面の無恤の表情が浮かんできた。
崩壊後、元気のない旧ソ連の人々の先頭に立った想像しながら、
米原氏が、ぶるぶると拳を震わせ、こう言っているように感じた。
「そろいもそろって、ロシア人は飲ん兵衛ばかりではありません。」

とはいえ、次から次へと出てくる酒絡みの小噺の多さから察するに、
事実彼等は、酒をたくさん飲むのだろう。日本人の感覚からすれば、
うわばみと言われる位に。
だが、一度でも冬の大陸を渡った者ならわかる。
地面についている靴を伝って、這い昇ってきた寒さが、遂に頭の
てっぺんに達した時の、
「ひゃあ! 寒い!」という感覚。半端ではない。
あれだけの寒さに対抗するのには、体の中でぼうぼう火を燃やすしか
ないのだ。そう、酒には寒さ対策という、立派な健康上の理由もあるのだ!
ほら、そう考えると、むげに「ロシア人って飲ん兵衛ばっか!」と
言い捨てられないのでは?
…と、言ってるそばから管を巻く某政府要人が登場!
あーらら、せっかくフォローしたのに。

と、まあこんな酒絡みのエピソード以外にも、驚きのトイレ
体験や、音楽家が日本で気に入ってしまった意外なもの、要人達の
素顔などが収録されていて、
くすくす笑ったり、呆れたり、読む側は百面相に忙しい。
そしてこの中には、後の著書
「真夜中の太陽」に育ってゆく、日本への批判の目(芽)、
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」に育ってゆく、国家の影響を受けた
ごく普通の人々へ向けられた目(芽)等、後に花開き、実を結ぶ双葉が
そこかしこに見受けられた。
「栴檀(せんだん)は双葉より芳(かんば)し」といいますが、この双葉、ちょっとウォッカ臭い。でも、ロシアへの愛に溢れてるから、悪酔いはしないだろう、多分。
我と思わん酒飲みの貴方、どうです? 試してみませんか?

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紙の本

惹きこまれるように読みました

2023/04/20 23:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マリリン - この投稿者のレビュー一覧を見る

第一章「酒を飲むにもほどがある」は抱腹絶倒。以降「半アルコール・キャンペーンの顛末」と、ロシアを象徴するかのような酒事情が深い。「その前夜」「連邦敗れてまだ日の浅ければ」「肖像画コレクション」「ロシア人との交渉術」とタイトルを多少深読みしただけで本作の魅力が伝わってくる。書かれたのが20年以上前なので現在はどうなのか気になるものの、自家製ウォトカを醸造し、ジャガイモ作りに精を出し、土をいじりながら自分を取り戻す、という意外な側面を知った。米原さんならではの視点と感性で書かれた本作からロシアの深淵が見える。

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紙の本

ダーチャの秘密

2004/01/13 02:11

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:妹之山商店街 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」が、米原万里との出会いでした。
 「ロシアは今日も荒れ模様」は、筆者がロシア語の通訳と
して、ゴルバチョフやエリツィンに同行した折の、両氏の個人
的な面、個性的な面が具体的に知れて、面白かったです。
 また、ロシア国民の国民性、特にウオッカにまつわる話は、
とっても面白かったです。

 あと、ロシア人の小噺は、声に出して笑ってしまうくらい
面白かったです。
 いやぁ〜、この人の文章は、読み手を引きずり込みますね。
話し手として、名人ですね。

 私は、トロツキーの「ロシア革命史」、
ジョン・リードの「世界を揺るがした十日間」、
アイザック・ドイッチャーの「トロツキー伝・三部作」等の、
ロシア革命史は、読んでいるのですが、ウオッカをめぐる
ロシア人の裏面史というか、国民の三分の一がアル中という
現実は、全く知りませんでした。

 私にとって最大の収穫は、ダーチャという名の郊外のセカンドハウスで、
大多数のロシア人は自家農業をやっていたということを知ったことです。

 エリツィン大統領夫人のナイナさんが、ダーチャのトマトの熟れ具合が
気になって、夫の外遊に付き添うのをひどくいやがるのは有名な話だそうです。
 エリツィンの補佐官が月曜日の朝、執務室に随分遅れてやってきて、
「いやあ申し訳ない。ジャガイモの採り入れがまだだと女房に尻を叩かれてね」

「ロシアのジャガイモの60%以上は家庭菜園で生産されている」
(「ソ連解体後」岩波新書) 何とも微笑ましい話でもある。
なるほど、インフレ率2千%でも生きていけたのは、そういう訳だったんですね!

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紙の本

不思議の国ロシア

2002/05/22 22:36

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ほし - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「ロシアとアメリカ、どちらを訪れてみたいか?」というアンケートをとったら、圧倒的多数をロシアが占める……ことはまずないだろう。行ってみたいけれど、勇気がいる。なにしろ、アメリカと違って、言葉も人柄も国もよくわからない。
 そんなときに出会った本書は、ロシアに対する理解と誤解をさらに深めてくれた。
 「実話なのかこれは……ホントに本当のコトなのか?」と何度となくつぶやきたくなる。とにかく、ロシアはスゴイということだけは、よーくわかった。一度は行ってみたいとひそかに思っていたのだが……これを読んだら……。まあ、一度読んでみよう。そうして、考えてみよう。あなたなら、どちらの国を訪れてみたいかを……。 

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電子書籍

お酒

2021/08/29 21:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

かなり前ですが、ロシアの旅をした友だちが言ってました、ロシアではお酒が強くなるよ、と。何でも、ロシアは、気温が低いので、ウォッカのような強いお酒を飲んでも、酔いにくいそうです。その事を思い出した一冊です!

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紙の本

著作は全て読んでます。

2019/03/11 16:39

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tomoaki - この投稿者のレビュー一覧を見る

米原万里の文章はテンポがよくて、笑う箇所が満載で、皮肉が効いてて、何度読んでも読み飽きない。
この本もロシア通訳時代の体験や、現地の小噺が盛りだくさんで、つい旅行した気分にさせられる。

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2004/10/25 09:55

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2005/02/13 22:08

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2005/05/19 18:57

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2006/01/17 03:45

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2006/10/19 12:48

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2007/05/09 19:47

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2006/06/21 16:09

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2008/09/01 22:44

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