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メンタルがどうこうという話よりも、佐藤氏の時評が面白かった。最低賃金をあげようという流れができているのは知っているし、働き方改革という時短圧力も最近はきびしい。働き手のことを考えてくれているようで、中小企業にはキビシイ。国の狙いは何かといえば、正規労働者の非正規化と、中小企業の淘汰。国の狙いは一部の大企業、競争力のある会社を残してあとはつぶし、行き場のなくなった労働者を非正規化して安く使う。そうしなかれば国際競争力は保てないというのが、国の見方なのだという。怖い話だ。俺なんか、一発で淘汰されそうだなぁ。
そのすべてが正しいと思わないけど、ありそうな話だし、今の流れを説明するうえで説得力がある。
そうした社会の流れに対して、どのように生き残っていくかが本書の主旨なんだけど、いろいろ考えさせられたね。最近の佐藤氏の本は、出版数が多いだけに読み終えてからどの本に何が書いてあったっけ?と残らないこともしばしばなんだけど、本書は刺激的だった。
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マクロ的な視点で社会情勢をとらえ、上品にしなやかに生きることを説いた本。他の多くの本にも書いてある一般論が多かった印象が強い。長期にわたり東京拘置所に勾留され東京地検から取り調べを受けた著者がどうメンタルを保っていられたかをもっ具対的に知りたかったので、少し期待ハズレだった。
ただ、その文脈で書かれていた内容として、自分の置かれている状況を客観的にとらえ相手が自分に何を求め、相手がどんな状況にあるのかを分析することの重要性は実感がこもっていて腹に落ちた。
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佐藤優氏の今までの著書のジャンルとはちょっと違っていて、いつも以上に面白かったです。
折れない心は、堅くて強い心ではなく、しなやかな心。しなやかさを持ち、下品に落ちることなく強く生きるには、内面を強化することと環境を変えること。
前のめりに生きるのをやめて、立ち止まる。
心が折れた時には、休む。良質な睡眠をとる。
ごもっともです!
自分にとって快適な環境づくりが大事で。
だから今日も私は昼寝をするし、気が乗らない仕事は後回しにする(笑)。
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ビフォーコロナ、つまりコロナ禍の前に出版された本ですが、佐藤優氏が示した5年から10年後の未来予想図はパンデミックが起きたことで、その世界が早まった感があります。
また、官僚というものの考え方が具体的で分かりやすかった。
シュリンクしていく世界を恐れるのではなく、選択肢があって、そのリスクや対処法、また最悪な事態になった場合の考え方まで記されていて、最後まで好感持って読みました。
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・「下品」「前のめり」という表現は、確かにしっくりくるな、と感じた。
・自分がどこにいたいか、ちゃんと考えないとな、と思う。
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「努力を続けて成功することが正しい」「努力しなかった人間が貧困にあえぐのは自己責任」といった近年の風潮を否定し、他人を労働力として扱いのしあがっていく人は「下品」であると喝破する。
新自由主義が蔓延する世の中というのは、繊細な人達にとって生きづらい。そういう人達のために、心が折れないための考え方や行動についていくつか紹介されている。特に、一番最後に述べられた「媚態」「意気地」「諦め」の3つは、自分の経験からも、非常に有効的な考え方だと思う。
また、自分が常々、社会の不条理と感じていておりながら上手く表現できなかった事象を、「属性排除」「脅迫としての教養」「責任転嫁論」といったワードで言語化されたことは、たいへん有用であった。
量的に物足りなさはあるが、淡々とした筆調でありながら世の悩む人達への冷静な優しさの滲み出る著作である。星5つとしたい。
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エリート社員は残業できないと困る。
彼らの間での競争は激しく競争相手に負けないためには所定内の時間では到底追いつけない。
明日できることは今日しない。
先延ばしにできることはできるだけ先延ばしにしよう。
その意味では、図太くズルくなることも大事。
精神衛生にもつながる。
身の回りの環境を整備することで、作業の効率が高まり、自分の頭の中も整理されすっきりする。
今日は引き出しの中だけとか本棚の一部とか、少しずつ進めていくやり方が良い。
一連の流れをパターン化する。
それによって脳を疲れさせず心の健康にもプラスになる。
最悪の事態を想定し、そのシミュレーションをしておけば、どんな事態が起きたとしても、慌てず、パニックになることなく対処することができる。
それが結果的に心をしなやかにし、強く生きることにつながる。
イライラしているときほど、静かに落ち着いた行動をとる。
立ち振る舞いもゆっくりと穏やかにする。
出来れば笑顔を作る。
口角を上げるだけでも、感情の動きが変わる。
怒りをコントロールすることが、心を整え、強くする。
自分が一方的に上司に追い詰められているのではなく、相手も何者かから追い詰められていることに気づく。
それを理解しているだけで、こちらの心に大きな余裕ができる。
最初の目標をあきらめ、それに関わるセカンドチョイスで成功している人はたくさんいる。
いい意味での諦めが柔軟な思考を呼び覚まし、人生をたくましく生き抜く原動力になる。
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心の健康の大事さを学べる1冊です。変化の激しい時代、ストレスを感じることも増えています。メンタルが不調だと、仕事、プライベートに支障をきたします。心が折れそうな時に大事なのは、その原因の分析を行い、対処法を間違えないことと、仲間を作ることのようです。それらをどう行っていけばいいかのヒントを得ましょう。
【特に印象に残ったフレーズ】
「心が折れそうなときは、原因が内面にあるのか、環境にあるのかを見極めて対処する必要がある。」
「自己責任論に振り回されないこと。努力は本人が自主的、主体的にするもの。第三者が強制する義務はないので、責任も当然生じない。」
「これからの時代に必要なのは『つながる力』。どれだけ多くの『つながり』を持つことができるかが、厳しい時代を生き抜くために必要。『つながり』=『ネットワーク』がそのまま人生のセーフティネットになる。」
【本のハイライト】
〇下品化する社会との付き合い方
・頑なな心は一見強そうに見えるが、環境が変化すると折れる。しなやかで柔らかい心は、環境の変化や圧力があっても折れることはない。
・心を折れないようにするためには、自分自身の内面を強くしていくことと、自分の取り巻く環境を変えるという2つのことを意識的に変えていく。心が折れそうなときは、原因が内面にあるのか、環境にあるのかを見極めて対処する必要がある。
・税金に対する発想を変える。国に預けて、最大限有効に活用してもらう。今は過渡期で、夜明け前の一番暗い時間帯に入っていく時。新しい体制やシステムが働き出すまでのしばらくの期間は、混乱と社会不安が広がるかもしれないが、心折れずに生き抜く。自助・共助・公助のバランスが大事。厳しい時代こそ「束になる」。
〇「前のめり」な生き方をやめる
・情報感度の高い人ほど、世の中の動きに乗り遅れると大変なことになると危惧し、知らないうちに流行やコマーシャリズムに乗せられてしまう。主体性があるようでなく、他人に利用され、最後は自滅する。「立ち止まる力こそが教養である」。
・自己責任論に振り回されないこと。努力は本人が自主的、主体的にするもの。第三者が強制する義務はないので、責任も当然生じない。
・現代社会の価値観にどっぷりつかっていると、その価値だけが唯一のように錯覚する。視野を広げ、時間と空間を広げてみれば、考え方、価値観、生き方の解は1つではないことに気付く。心を柔らかくし、強くするには、世の中から半歩遅れて進み、時には時空を超えた価値観に触れる。
〇自分のための働き方改革
・「ワーカーホリックタイプ」は、無理がたたって一気にバーンアウトする可能性が高い。「マイペースタイプ」は、仕事自体に苦痛を感じてはいないので、何かのきっかけで「ハイパータイプ」に変わる可能性がある。自分がどのタイプか確認しておく。
・生き残るには、ある程度の実績は必要。会社が求めるのは何と言っても数字。大きな成果は狙わなくてよいが、損益分岐点を意識し、クリアする仕事の進め方をする。
・「明日できることは今日しない」。どうしても今日すべき仕事を優先する。図太く、ズルくなることも大事。どんなに大変な仕事でも、整理してみると優先順位とやるべき手順が見えてくる。見えれば、クリアするイメージも湧く。不安や強迫観念にとらわれず仕事ができるはず。紙に書いて可視化するのがおすすめ。
・細かいムダを省くのも大事。最も省くべきは、書類を探す時間。身の回りの環境を整理すると、作業効率が高まり、自分の頭の中も整理される。習慣化すると、意志力を必要としなくなり、考えなくてもできる。
・その仕事の目的がどんなもので、その目的を達成するにはどうすればいいかを明確にすると、シンプル化する。要領よく仕事をこなす人は、シンプル化ができている人である。
〇心が折れた時の動き方・考え方
・職場にメンタルヘルスに対する取組がない場合は、地域の保健所や精神医療福祉センターに相談してみる。
・仕事以外で小さな目標を設定してみる。運動や習い事を通じて、仕事と別の世界を知り、仕事は違った人間関係ができる。多様な人たちと触れ合うことで、多様な価値観を知ることができる。心に余裕ができ、よりしなやかに強く生きることができる。
・怒りに任せた行動は、怒りを増幅させる。イライラしている時ほど、静かに落ち着いた行動を取る。
・自分の置かれている状況を分析し、相手が何を求め、何を避けようとしているかがわかれば、心乱すことなく対応できる。
〇コミュニティとアソシエーションで乗り越える
・現代社会で強く生きるためには、できるだけ信頼でき、社会的価値が高いと評価されているアソシエーションに属することと、現代社会の中で解体され失われつつあるコミュニティを復活させ、そこに属することの2つが必要。コミュニティとして集まった人たちが、地域社会に対して関わることで、アソシエーションとしての機能も持つ。
・これからの時代に必要なのは「つながる力」。どれだけ多くの「つながり」を持つことができるかが、厳しい時代を生き抜くために必要。「つながり」=「ネットワーク」がそのまま人生のセーフティネットになる。
・相手の存在を認め、自他の距離を違いを認識しながら、それを乗り越えようとする積極的な態度である「媚」。目先の利益や欲望に安易に振り回されない気概、汚れた世の中に染まらない部分を持ち続ける純粋な想いである「意気地」。自らの限界を知り、別の人生への積極的な転換をできる「諦め」。この3つはこれからの時代をしなやかに強く生きるために重要。
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冒頭と部分的に共感できる内容だった。
(先輩から借りた本)
・ラベリングによる、逸脱者創出への不信感や(ひきこもりが犯罪を犯す等)、プレッシャー(努力しなきゃ負け組に)がある。
・「前のめり」な生き方はつらい、自分はどう生きるか?(総合職として執行役員を目指すのか?)
・アソシエーションに所属することにより、「共助」を持つ(今は自分だけが勝つという生存競争になっていてつらい)
理解できなかったのは、「自己責任」は最近の潮流であり、努力しなかった人に「負け組」の責任があるのはおかしいという論調。
著者は、「努力」は強要されるものではないといい、「自由」と「責任」は表裏であると主張している。その理論ならば、「努力」しなかった「自由」を取った人が、負け組に陥るのはそれは個人の責任では?と思ってしまう。
もちろん、政策や環境、遺伝子素因等で雇用されるのが難しく、責任がその個人のみにある、という考え方が違うのは理解できるけど…
けど、全体的に論拠が薄く、各所に矛盾が見られた。
物知りの先輩と飲みに行って説教聞いてる感覚。
文章を半分に削ればいいものになったかも。
この人のメンタルが強いのは、情報の整理能力と仮説を立てる能力、立てた仮説を信じ切る気持ちが強いからだと思う。
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メンタル以外にも記述が多い分収穫は大きいかった。ただ本題のメンタル強化というところについては収穫がぼちぼちといったところ。
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いまはやりの「意識高い系の押しつけはやめよ」ってところは同意。さほどロジカルな反論、主張をこの書でしているわけでもない。メンタル強化なのかな? メンタルにそこそこ自信のある自分としては、さほどその点は感じられなかった。「脅迫としての教養」「教養は精神的なゆとりのなかで育まれるもの」「自己責任はいつしか自助努力と同一視」(一部意訳)といった筆者の主張。学ぶべきところはあった
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世の中の構造を、私が知らなかった観点から教えてもらった。
勉強になった。
吾輩は猫であるの、三かく人間 義理を欠く、情を欠く、恥をかく が出世する
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この本には、「これからは生き方が多様化し、選択肢が増えていくので、自分に合った選択をしてストレスを減らして生きていくことが大切だよ!」と書かれていました。
まず、自分が何を優先するのかをよく考え、自分に合った生き方を探していこうと思いました。
参考になりましたー❕
ぜひぜひ読んでみてください
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序盤はとにかく現代社会の批判。着眼点として理解できるが、かつての共同体社会の理不尽な軛から現代の「孤独な群衆」はとりあえずは離脱可能である、という正の側面に触れておらずフェアじないように感じた。
後半の解決策については概ね納得。
●脱落を防ぐためにまずは質の高い睡眠とメンタルを病まないための専門機関の活用が重要
●「いき」(「媚」「意気地」「諦め」)をモットーに上品に生きる
●上品なもの同士での共同体を形成し人のネットワークをセーフティネットにする
という方向性か。
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周囲にも心を病んでしまう人はいるが、それは周囲との関係性、仕事のプレッシャー…著者のいう下品な社会の影響なのだと思う。
そうした中では、しなやかに生きること、周囲のコミュニティを広げること、そして粋な美意識に立ち返ることが大事なのだろう。