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演出?
2020/10/07 21:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゴムの木 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日記形式だからか、文章がものすごく拙く感じる。これを計算でやっているのかどうかは別の作品を読まねばわかりかねる。
男が最後まで自分を犠牲にしなかったが、この手の小説ではなかなかない展開なのでは。驚きだった。
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表紙イラストは、ほんわかした雰囲気だけど、中身は思っていたより殺伐としていた気がする。
ある男女の復讐、執念が、結局は結ばれるはずのなかった身分違いの二人の結末を決めてしまったのが何とも皮肉。
人生、どこでどう転がるか予想できないものだ。
恋愛に関しては、フェイスよりルークの方が執念も未練も強く、諦めも悪く、最後の最後までどうなるのかとやきもき。
諦めると見せかけて、諦めない。
母親の悲劇を知っている分、徹頭徹尾フェイスの方が聞き分けが良く、身の程を知ってはいた。
彼女の本心が見えたのは、最後の最後だったなあ。
前述通り、人の想いの中でも「執念」というのを其処此処に感じた物語。
二人の恋も勿論、復讐をしようとした男女の件もそう。
そして、キーパーソンになる家庭教師や祖母など、出てくる人物それぞれがそれぞれの強い執念を抱えている。
その執念が絡み合って混沌としていた中、よくぞあの結末に辿り着いたと、主役二人を素直に褒め称えたい。
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けっこう社会派で硬派な恋愛小説でした。
19世紀末のイギリスを舞台とした恋愛小説。
字が読めず、無知なフェイスに世界は冷たく、残酷です。
加えてきちっとした階級社会の前に、フェイスはあまりに無力です。
身分差ゆえの隔たり、その階級において許される振る舞いなどがご都合主義にならず、かなりきちんと書いてあって好印象でした。
文字も読めて、なぜか教養もあり、身分差のある相手にも気軽な振る舞いが許されるっていうようなチートキャラが出てくる小説があまり好きではないので、現実にそくした身分差・階級社会に萌えました!
お相手のルークもフェイスに好意を抱くものの、自分の役割をよく理解しているゆえに苦しみます。この葛藤も良かった!
2人の関係がバレて、主にフェイスがひどく責められ、屋敷を追い出されるのですが、この部分もリアリティあるなあと。何かあった時悪いのは身分が下のフェイスになってしまうのですよね。リアリティありました。
ラストも身分差を乗り越えるのではなく、同等の身分になったからこそ結ばれたというのは、夢物語に飛んでなくて良かったなと思いました。
硬派で派手さはないものの、どこまでも地に足がついた物語でした。
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私達ラブラブです!みたいな糖度や、呑気なすれ違いはない。全編を通して、ほとんどの登場人物が身分に縛られている。
なろう小説にありそうな「貴族なんて絶対イヤ!身分差あるんだから私を好きにならないでよ~もぅ!」みたいな呑気さやラブコメはない。身分差は悲惨ですよ、という空気がひたすら流れている。
「あれ、これ幸せになれる気配がないんだけど…」と思いながら読み進めていた。
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メイドと子爵の身分差恋。結論、子爵は父親の子ではなく不義の子だったので庶民になってめでたしめでたしでした。最初らへんはマイフェアレディかなあと思いつつ読んでました。
日記に綴られる心情によって物語が動く部分もあるので、重要な語り口になるのですが、その辺が若干第三者目線で読むことを余儀なくさせられて淡々と文字を追うような読み方になりました。
その辺が、微妙に感情を動かされない感じでこんな評価になりました。