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紙の本
二人でいるということ
2023/10/17 05:48
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投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
重く痛々しい物語
昴と晃成
どちらも親が彼らをあのような有り様にしたのだと思うと
本当に彼らの親に対しては憎悪を覚える
母とその交際相手に虐待され続け、
それでも母を見捨てず束縛され続け
お金を稼ぎ奪われ乱暴されても逃げ出さずにいた昴
虐待とネグレクトを受け続けそこから逃げる気力がなかったのか
逃げる発想がなかったのか。
だからこそ「金のために殺される」話を聞いて絶望し死のうとしたのだろう。
(逃げて一人で生きるという選択はなかった)
親のせいで罪を犯した晃成
彼の心はもう自分でも理解しがたいほど壊れている。
そんな二人が出会い…そして。
昴がどんなめにあっていても「ありがとう」を言える心を失わなかったことは奇跡
その奇跡に晃成が惹かれるのは必然か。
最後の昴の母に対する行動はそれで良しと思うと同時に
彼の心を思うと痛ましい
そして耳を塞ぐ晃成の手が優しく痛ましい。
軽々しくハッピーエンドなんて言えない物語
まさにタイトル通りなのだ。
最終的には昴の心は新たな大きな傷を抱えたままだ。
晃成の罪も消えることはない。
そんな二人が一緒にいることはとても意味深い。
表紙下を読むとさらにその思いが深まる。
晃成さんの抱えているものと
それを見ている昴の気持ちが切ないです。
物語の病み深い感じが一層深まります。
☆4.5
(この作品で一冊にしてほしかったかなとは思います)
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