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第16回このミス優秀賞。
九州のトマト農家で、葉が赤くなり、枯死する事案が頻発する。農水省の依頼を受けた帝都大学の植物病理学者・安藤は調査に乗り出す。未知のウイルスを追うと同時に、トマト製品を作る会社の研究所に勤める旧友が変死し、その旧友が研究していた熟さないトマト「Kagla」の研究も引き継ぐことに…
主人公の安藤は過去に事件を起こし、大学でもアウトローな存在なのだけど、頭は最高に切れるし、ケンカは強いし、見た目も悪くなさそうで、植物病理学者と言うより、一匹狼の刑事のような感じ。安藤が過去に起こした事件は、実際にあった事件を彷彿とさせ、ウイルスと言う難しいテーマを扱っている割にはエンターテイメント性も高く、思わず一気読み。
2人の作家さんが連名で書いているのだが、どちらも理系の出身ではないのに、この手の理系サスペンスを上手くまとめている印象。今後も楽しみな作家ユニット。
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トマト好きなんで、こんな事態になったら悲しいなぁ。実際に起きうる事態としてこれを捉えると、そら恐ろしいものがありますね。人に感染するウィルスよりもより確実に生命絶滅のシナリオですよね。
小説しては少々出来過ぎなのと、敵役の行動が短絡的すぎる。テンポもよく面白く読めるので、次回作に期待でしょうか。
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ジャンルはまったく違うが”ISOLA”を思い出した。自らの足元を崩すがごとき人間の業。いつか本当に現実になりそうで恐い。
あらすじ(背表紙より)
九州でトマトが枯死する病気が流行し、帝都大学の植物病理学者・安藤仁は農林水産省に請われ現地調査を開始した。安藤は、発見した謎のウイルスの分析を天才バイオハッカー「モモちゃん」の協力で進めるが、そんな折、トマト製品の製造販売会社の研究所に勤める旧友が変死。彼は熟さず腐りもしない新種のトマト“kagla(カグラ)”を研究していたが…。弩級のバイオサスペンス、登場!
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トマトの木は収穫の後に放置しておくと××メートルの高さになるだとか、実は光合成しないだとか、リコピンって何?だとか、この本を読むとトマトについて詳しくなります。
本書のパッケージと題名から仙川環さんが描きそうな感染症で日本滅亡の危機物かと思いきや、まさかの農業ミステリーサスペンス!?
要所要所にここ数年に起きた事柄っぽいモノが放り込まれているのも実に興味深い!
テンポよし、文体よし、キャラクターよしでオマケにボリュームも丁度良いい!
是非是非皆さんに読んで欲しい一冊です!
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まあ息抜きくらいにちょうど良いかなとあんまり期待せずに読んでみたけど、思いのほかよくできているお話だと思った。細かいところでいくつか違和感を感じるところがあったのが残念。だけど、それをあまり感じせない程度には勢いがあった。
180318
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東大卒の二人組の著者が書いたミステリーということで購入。
日本国土に徐々に感染が広がっていく経過の表現はスリルがあり、サイエンス面での設定も面白い。ただ、なんとなく結論が見えてしまうのは先読みしすぎだろうか。
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2018年”このミステリーがすごい!大賞”優秀賞受賞作品。初読み作家。
九州のトマト畑で、葉が赤くなり枯死する事案が頻発。帝都大学の植物病理学者・安藤は、かつての恋人である農水省の里中の依頼を受け調査に乗り出す。そんな中、トマト製品の研究所に勤める旧友が変死。安藤は旧友が研究していた熟さないトマト”カグラ”の研究も引き継ぐことになるが、同時に身の回りで不審なことが・・・
専門的な話ではあるが、読者に分かるよう丁寧に描かれている。世界規模の危機の割には、緊迫感はいま一つ伝わってこなかった。バイオハッカーのモモちゃんのキャラクターはよかった。こちらでのスピンオフも期待。
東大卒の二人組の著者が書いたとうことを読後に知って、驚いた。
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「感染」と言う事なので人の病気かと思いきや、植物の病気の話。
途中STAP細胞騒動をモデルにしたと思われる描写があり、若干微妙な感じもするが、主人公を閑職に追いやる設定としてはアリなのかなぁ?
著者は、那藤功一と菅谷淳夫の二人のユニットによるもの。二人とも文系で、且つ、植物科学の仕事に就いたことは無いようですが、ここまで詳細な描写は見事。専門的な話も結構出てきますが、素人読者もわかる様に書かれています。凄いな。
中々面白かったです。
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ストーリーや登場人物は分かりやすいが、バイオの専門的な描写のところは軽く読み流してしまった。ここまで詳述しなくても物語は成立するのでは?この分野の知識を持った作家なんだろうと感じた。
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トマトから植物の病気、遺伝子について詳しい。
ストーリーとしてはまだまだという感じはあるが今後に期待。
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トマトの感染が題材って。
あまりない着眼点だなと思い読んでみました。
結構専門的な話しというかバイオな話なので、深く考えず流す感じで読みました。
モモちゃんという存在がホッとします。と言いながらもかなりのやり手なんだけど。
植物もあっという間に感染しちゃいそうだから、この先有りそうかも・・・
お二人で書かれてるっていうのも面白い。
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このミス優秀賞作品。農業をテーマにしたミステリーで、初めて読む作風だが、ハラハラドキドキの面白さと、今後実際に起こりえない内容かもしれないと感じるハラハラドキドキがあった。科学の進歩により新たな品種のトマトができるという反面、新種のウイルスがトマトの生態系に影響を及ぼすという怖さもあると感じる。生産者も研究者も美味しいトマトを作りたい思いは共通しているのだと感じ、甘く、食べやすいトマトへ改良しトマト好きを増やしたい思いの表れだろうと思う。ウイルスの件でも、科学は人間による部分が大きいと感じさせる。
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タイトルからライトなパニックものと勝手に想像していたが、結構本格的なバイオサスペンス。良い意味で裏切られた。知識豊富で文章力も確か、プロットも巧みな作家ユニットの今後に期待。
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ゾンビではなく植物遺伝子操作もの。読みやすかったけど、途中専門的すぎて理解が追いつかず。深刻感も解決までの行程ももう少しじっくり書いてほしかったかな。
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遺伝子、しかもトマト!今までだったら、まったく馴染みがない分野でしたが、今年の私はちょっと違います。なぜなら、6月に研修で種苗の勉強してきたからです!まさに、品種改良の話だった。病気と抱き合わせで農薬を売るって言ってたなーと思って。でも、専門内容はほぼわかりませんでした!話は面白かったです。