紙の本
あとがきや解説までまるっと1冊の短編集
2020/08/08 23:18
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投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
になっているのが吉田さんの好きなところ。いろんな世界をくねくね歩き回っている感覚で、どこでもドアですぐ現実に戻ってくることもできる。時代も物体も飛び越える。どうやったらシャンパンの泡の気持ちになれるんだろうか。なったとして、思うことが多くて、まだ不満があるの?って笑ってしまいそうになったりして。
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「ガリヴァー旅行記」、ラピュタと同じ章で日本も訪れてる…この短編集で初めて知りました。ラピュタは日本より東にあるらしい。
「イヤリング」と「ものすごく手のふるえるギャルソンの話」が好き。
「かくかく、しかじか」は柳家喬太郎さんの「時そば」の有名な枕と同じ香りがしました。コロッケそばのやつでコロッケが喋りだして忘れられません。
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【おかしく哀しく、奇妙で美しい短編集】一本の電話が事の起こりだった…奇妙な味わいの表題作ほか「孔雀パイ」「かくかく、しかじか」など、不思議な世界へ誘う絶妙な八編。
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夢の中の出来事を
とりとめもなく綴ったような、
日常からちょっとズレた感じの
奇妙なお話を集めた短編集です。
頭の中に靄がかかったみたいな
読後感を味わえます。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“スケッチブックを小脇に抱え”
http://blog.goo.ne.jp/besokaki-a
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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酔ってしまえば、もうそれまで。酔えばそれきり体はなくなり、体は舟になって、そのうち川になる。俺が川だ。あとのことはもう知らぬ。
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うーん…。著者ご本人が【おかしな作品】と自評する通り、何とも不可解な作品が多く、物語の途中で話の筋を追うのを放棄せざるを得なかった。表題作に加え「かくかく、しかじか」と「御両人、鰻川下り」はそれが顕著で、結論から言うと吉田作品では苦手な部類。それでも「イヤリング」や「ゴセンシ」そして「名前のないトースターの話のつづき」はユーモアとノスタルジー、そして少し感傷的な雰囲気の私が好む吉田作品だった。しかし、僅か六頁の「ものすごく手のふるえるギャルソンの話」に自身の世界観をここまでパッケージング出来るのは凄いな。
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短編集。「かくかくしかじか」が最初は「?」だったけど、理解したらそうかそうかと。
森羅万象に意識があるのならば。あの一瞬にそんな物語があるかもしれないと思うだけで、これからが変わっていきそう。
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面白かったけど尻切れトンボ感が強い。どの話もそれだけで本一冊になるくらいの要素がぎっしり詰まっていた。
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色んな夢のお話を毎晩読み聞かせしてもらっているような。うつらうつら聞きながら寝ると夢と現実の間できっと起こり得る。挿絵が各話なんともキュート。奇妙な人たちにまつわる奇妙な話が、優しく包み込んでくれた。
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短編集。「名前のないトースターの話のつづき」は悪くなかったが、ほかはわかりづらくよみづらくもある作品ばっかりだったなあ。しっかり読んだら面白いのかと思ったが、通勤電車で気軽に読むには向いてなかった。
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掌編を含めた短編集。
「ガリヴァーの帽子」は、説明のつかないような、おかしな話。
「御寮人、鰻川下り」は、とりとめのない不思議な話。
「かくかく、しかじか ──あるいは、彗星を見るということ」は、
エレベーター並の速さで、上へ向かっている、泡。
文章の最後に打たれる句点。あの小さな丸が、まるで気泡に見えてきます。
最初何の事かと思っていたら、なるほど、シャンパンの泡でした。
長い長い詩を読んでいるようで、面白かった。
ギャルソンの話も、トースターの話も、どれもこれも私の好きな世界…。
吉田篤弘さんを読むと、心が柔らかくなります。
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ものすごく、大人のファンタジー。
すごくファンタジー過ぎてふわふわとすり抜けてしまい、心に残りにくい。
私に遊び心が足りないのか。
大好きな吉田氏がまた一歩、歩みを進めてしまったのか。
全体の2割ほどしか楽しめず、歯痒い気分。
ただ、文体や描写、巧みさは相変わらず魅力的。
10年後に読み返したら、追い付けるのかしら。
2014年最後 53冊目。