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何度読んでも面白いし、その度ごとに発見がある。
総選挙も近い。数理社会編だけでもじっくり読むとよいと感じた。分断を防ぐために科学的思考が必要か考えるヒントになる。
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【おすすめポイント】物理学者として遭遇する領域の話を、"科学エッセイ"として紹介した1冊です。「天空編」「原子編」「数理社会編」「倫理編」「生命編」と分かれ、計23の"科学夜話"が取り上げられています。物理学者の人生に興味を持った学生さん、気軽な気持ちで読んでみて下さい。
【請求記号】404:Ze
【配置場所】2階
【URL】https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28099507
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科学や数学に興味があるけれど、数式や図を見るだけで拒否反応が出てしまうわたしのような人間にも、楽しく読めました。
著者が美しい文章で書こうと意識していて、それが決してわざとらしくなく、自然な筆致でひとつひとつの章が紡がれていました。
題材も身近なものが多くて読みやすかったです。数式や専門用語にひるまずに、詩情をもって科学に触れられる、素敵な一冊です。この本の世界観をより美しくする装丁や挿画も魅力的です。
「第一夜」の、
海辺に佇んで、寄せては返す波の響きを聴いていると、「永遠」という言葉が心に浮かぶ。
この冒頭一文から心を掴まれました。
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数理社会編(確率の話中心)のところだけでも多くの人に読んでほしい、直感に反するが社会を動かす確率の不思議が平易に説かれている。時々坂本龍馬や中江兆民、板垣退助といった歴史の話も登場し(本筋には関係ないが)歴史好きとして読んでいて楽しかった。著者の教養の深さが伺えた。
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全22夜(話)。前の行に戻ったり挿絵を眺めたりしながらのんびり読んでも1話8分ぐらい。
帯の裏の大森望さんのコメントが言い得て妙。
科学と文学と哲学がちょうどよく融合されていて、他にはない読み心地で良かった。
科学に思いを巡らせるのは楽しい。
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物理学者が語る、この世界と宇宙の不思議。
宇宙トリビアを期待して読んだらそれは最初のほうだけだったけど、「数理社会編」で取り上げられている確率論と直感の関係は『夜中に犬に起こった奇妙な事件』で最近知ったばかりだったので興味深かった。造本が美しく、挿画の二色刷りなどセンスの良い本。
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理論物理学者、全卓樹氏が綴る22話からなる科学エッセイ。もう学校で勉強していた学生時代から離れ年数もたっており、かつ生粋の文系である私にとっては久々科学に触れた本であった。
好きな作家、高野秀行氏がお勧めしていたこともありチャレンジしてみた。
個人的に宇宙の話や原子の話は少しとっつきにくかった。おそらく易しく書かれているのではあると思うが私にとっては理解が難しかったのと、話が広大すぎてイメージがわかやかった。
しかし、数理社会編や倫理編は身近なテーマと理数が結びつき興味深かった。ただし今すぐ考え方が応用できるかと言われれば難しいが。
1話10ページ以下が書かれており隙間時間に読み進められる点も初心者には嬉しい。
こういう分野も今後読んでいきたいというきっかけとなった。
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短い章立てでテーマごとにまとめている科学エッセイ。
著者の文学的な教養や才能が光っている文章は、その落ち着いた文体とテーマの深遠さも相まって意識がふわーっと抜き取られていく感覚に陥ります。夜話というタイトルにふさわしい仕上がりでございます。
宇宙のように遥か彼方を羨望することもそうだし、逆に私とはという一個人の意識にフォーカスすることもどちらも未知なる問題への不確かさによるスリルが惹起されます。そこには人間の無力さや無常観といったものも浮かび上がり、何とも言えない浮遊感。科学の奥深さと魅力と、知らなくても日常は何となく過ごせるけど、本書冒頭にあるように「科学を知らないことは豊饒な海に面した港町を旅して、魚を食べずに帰る」ことのようにもったいない。人生の豊かさって、知識量と環境に対する気づきが与えてくれるんだろうな、なんて物思いに耽るにはぴったりの、いい意味でライトな作品です。
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久しぶりに、すごい作品に出合った。
なんとも言えない美しい感動に包まれて、
読み終えてしまうのが惜しく感じた。
伊与原新の本に書いてあったので、
図書館で借りたが、数ページ読まないうちに本屋へ走った。
寺田寅彦記念賞と受賞したとあったが、
それ以上ではないだろうか。
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科学エッセイ、著者の言葉を借りれば科学奇譚集。知的刺激に浸りながら読了。といっても前段の「天空篇」「原始篇」「数理社会篇」はどこまで理解できたやら。「倫理篇」の夢や言語、奴隷制社会、「生命篇」の遺伝子に関する逸話、蟻の社会の仕組みと知能への驚き、蝶の翅、渡鳥の逸話などで(数式が出てこなくなったおかげか)やっと少しは追いつけてるかなと言ったところ。文章が平易で読み易く、装丁も挿絵も素敵で、棚に置いて繰り返し読みたくなる一冊。
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物理学者による科学エッセイとの事だが、物理学の枠を超えた博物学。気難しい科学の専門用語が、ポエムのような雰囲気を持ち、文学となっている。こんな感じの本を読むのは初めてかも知れない。勉強になる、同時に、詩的な気分になる。宇宙を想起し、時の長さを感じ、小さな自分を見つめる事になるからだろうか。
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1日の長さは一年に0.000017秒ずつ伸びている
オールトの雲
ネメシス仮説
ペイジランク
ガラム世論力学
神谷之廉
ブレインレコーディング
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忙しい時期に読んだせいで内容うろ覚えだからまた読み直したい。ちょっと専門的な話があったりして私には難しかったけど他の人のレビュー見てると理系の人には物足りないっぽい。ロマンチックというか不思議で美しい話が多い。割と1つの話が短めなのも良い。思い出せない夢の倫理学の話が好き。人は起床直後に直近30秒ほどに見た夢を覚えているのが常で、それまで見てた夢は溶けるように去ってしまう。でも近い将来、科学の進歩で本人が忘れた夢をディープラーニングによって他人が掘り起こし、存在へと転ずることが可能になるかもしれない。面白そうだけど確かに倫理的にどうなのかって領域に入っている。章ごとに写真や挿絵、吉田一穂さんの詩が載っている。『自我系の暗礁めぐる銀河の魚。コペルニクス以前の泥の拡がり…睡眠の内側で泥炭層が燃え始める。』お洒落な詩だな〜って調べたら大正から昭和の詩人でだいぶ前に亡くなられててビックリした。この人の詩ちゃんと読んでみたいな。2巻目も出たらしいから見つけたら買おうと思う。
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文理の別なく科学とロマンのあわいに誘われる。
探究心と空想が共存するような懐深さがある科学エッセイでした。
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アリの中には巣の中に死んだ仲間を埋葬するお墓のような空間をつくる話が強烈に残っている。弔いの感情があるのか本能なのか、本能だとしてもなぜそんな行動をとるんだろう。