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2020/08/10 11:57
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投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
ラジコのおかげで地方の番組も深夜の番組も気にせず聞けるようになったのは大きいですね。
番組情報ガイドです。
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◆概要◆
ラジオ番組を題材にしたムックです。タイトルにもある通り、各局の人気ラジオ番組をハガキ職人とリスナーの投票によって順位付けした『人気ラジオ番組最強ランキング 2020』をメインの特集としています。
ランキングは①芸人ラジオ部門 ②アーティスト・俳優・タレント部門 ③番組アシスタント部門 ④アイドル・声優部門 ⑤スポット番組部門 ⑥ネットラジオ部門 の全6部門に分けて紹介されており、『芸人』『アイドル』など限定したジャンルに囚われることなく、幅広い番組の概要や魅力を知ることができます。
その他、人気パーソナリティーへのインタビューや、ラジオ番組を盛り上げるには欠かせないハガキ職人による座談会など、本誌独自の特集も多数。ラジオ好きはもちろん、ラジオ初心者やライトなラジオリスナーも楽しめる一冊です。
①ラジオ界の勢力図、推し芸人さんの位置が分かり興味深かった。
これは私の個人的な考えですが、ラジオのお仕事というのは、
『芸人さんにとっては、テレビほど大衆に合わせることなく、素のままで本当に面白いと思っていることを言える場所。』『パーソナリティーだけで長時間放送するので、しゃべりが上手くないと成立しない、芸人としての実力が試される場所』
=『ラジオが面白いと認められるのは、ディープなお笑いファンの心を掴める感性と、長時間しゃべり続けられるトーク力を兼ね備えた、実力のある芸人さんだけ』
…というイメージがあります。
もちろん、テレビとラジオでは求められるものが違うと思うので、それぞれで活躍する芸人さんのどちらかの方が面白さが上だとか下だとか言うつもりはありません。
しかし、芸人さんの面白さを評価する基準の一つとして『ラジオが面白い』というのは結構大きいのではないかと思っています。
そんなラジオという分野で、一体どんな人たちが支持を集めているのか。
そして、自分の推し芸人さんはどの位置にいるのか。
これが今回ランキングという形でハッキリと分かることで、私は何組かの芸人さんを見る目が変わりました。
その最たる例が今回芸人ラジオ部門1位のアルコ&ピースで、ラジオスターだという事は存じ上げておりましたがこんなに圧倒的だとは露知らず…。こうしてバーン!と順位が出てみるとその凄さがよりリアルに感じられます。
その他の上位ランクイン番組も、一度は面白いという事を耳にしたことがある番組ばかりでした。今まで何となくでしか把握していなかったラジオ界での勢力図(こういう書き方をすると争っているみたいで良くないかもしれませんが、他に上手い言い方が見つかりませんでした)が分かってみると、特にTOP10入りした芸人さんは改めてその凄さを認識するとともに、なんだか敬意が芽生えてしまいます。
それから、自分の推しがどの位の位置にいるのかな?という見方をするのも楽しく、個人的にはどの推しも思ったよりも上位で嬉しかったです。
また、芸人さん以外のラジオ番組のランキングも大変興味深かったです��
私は基本的に芸人さんのラジオしか聴かないので今まで他分野のパーソナリティーの番組に思いを馳せることはありませんでしたが、芸人さんの番組とはまた違った多種多様の番組があり、ラジオの世界というのは私が思っていたよりも広かったのだな~と、一つ賢くなった気分です。
その一方、やはり芸人さんの番組がラジオ界を席巻している様だなということも同時に思いました。
まず掲載番組数からして芸人さんの番組が一番多いですし、女性タレントやアイドルの方々、アーティストさんの番組ですら『ありのままのぶっちゃけ話』『下ネタ』や『芸人並みのトーク力』が褒め言葉として多く並んでいます。そういった褒められ方をするパーソナリティーが支持される辺り、やはりラジオリスナーの全体的な傾向として『お笑い要素』『芸人要素』を求めている人が多いみたいで、それなら芸人さんが席巻するのも納得だなと思います。
そんな風に、芸人ラジオ界のみならず他ジャンル番組との勢力図が分かったのも、とても面白かったです。
②ヘビー&ライトリスナー両方楽しめる、タイトル通りの『人気ラジオ番組完全ガイド』
〇ライトリスナーにとって良いと思った点〇
この本はラジオ好きはもちろん、むしろラジオ初心者やライトなラジオリスナーにとても良い一冊だと思います。
こちらのムック、かなり多くの番組を掲載していて、数えてみた所、芸人部門50番組、アーティスト・タレント・俳優部門30番組、アシスタント部門10番組、アイドル・声優部門30番組、ネットラジオ部門15番組と、なんと全135番組がランキングされていました。
これだけ多くの番組を網羅していれば、大抵の番組は載っていると思うので、例えばSNSなんかで面白いという噂を耳にして前から気になっていた番組がどんな内容でどの位の人に支持されているか、という事を確認する事ができます。もしかしたらその中から特に自分に合った番組に出会えるかもしれません。
面白いラジオ番組を幅広くカバーしつつ、番組一つ一つの魅力をしっかり教えてくれる…。
正しくタイトル通り、『人気ラジオ番組完全ガイド』です。
また、ランキング形式になっているので人気番組がどれなのかが一目瞭然という点も、初心者~ライトリスナーにはとても便利です。
もちろん本書で編集者さん自ら「コンテンツに上も下も、1位もビリもない。」とおっしゃっていたように、下位の番組は面白くないという事ではありませんが、多くのリスナーの支持を集めるという事は、上位の番組がそれだけ面白いということだというのもまた、一つの事実と言えるでしょう。
なので、ランキング形式になっていることで、内容に関して特にこだわりがなければ、とりあえず上位番組を試しに聞いてみる…という素早く効率の良い判断ができるのは、個人的にはとても良いなと思いました。
〇ヘビーリスナーにとって良いだろうと予想される点〇
さて、「そんなに初心者向けに作ってあるなら、ヘビーリスナーには物足りないのでは?」と思うかもしれませんが、そんな事はないと思います。私はヘビーリスナーじゃないので分かりませんが。
なぜそう思うの���というと『ハガキ職人座談会』の様な少しマニアックな企画もしっかり組んであるからです。
この企画は単純に文章が面白かったのでライトリスナーの私でもとても楽しく読ませていただいたのですが、ハガキ職人さんの名前まで覚えるほど聞き込んでいる方なら「あの有名ハガキ職人の〇〇さんだ!」とより楽しめるのではないかと思います。
その他の『スペシャルインタビュー』や『有名リスナー座談会』も、やはりヘビーリスナーの方が内容がより深く理解できるのではないでしょうか。
またこの本は一般リスナーはもちろん、ハガキ職人やラジオ有識者を含めたリスナーのコメントが、全体通してかなり多く散りばめられています。そんなリスナーのコメントに「わかるわかる!」とか「そんな風に思うんだ!」と共感したり感心したりしながら読み進めるのもこの本の楽しい所なのですが、これも、聞いている番組が多いヘビーリスナーの方であればある程、共感できる部分が多く、より楽しめるのではないかと思います。
③読む際の注意
○読むのに時間がかかる○
ただ、難点を挙げるなら、情報量が多いので、特に目的もなく頭から読み始めると完読するのにめっちゃくちゃ時間がかかるという所です。
他のジャンルのムックがどうなのかは知りませんが、私が今まで読んできたお笑い系のムックは、例えば特集されている人の持ちページが14ページだったらインタビューが載っているのが4ページと写真だけのページも沢山あるのが普通でした。しかし、この「人気ラジオ番組完全ガイド」は全ページ何かしらの文章が書いてあります。なので読むのが大変で、私は3時間かかりました。
〇自分の好みに合った番組を探すのにはコツがいる〇
また先ほども書いた様に、ラジオ番組に特にこだわりが無く『とにかく人気の番組を聴きたい』と言うなら上位ランクイン番組を聴いてみれは良いのですが、『短時間で聞ける』『ディープで聴き応えがある』『初めてのリスナーでも入りやすい』など、聴きたい番組に自分なりの条件がある場合、好みの番組を探し出すのに少し手間がかかります。
この本の場合、取り扱い番組数が多い上、単純にランキング順に番組を羅列してあるだけで、特徴毎に分けて特集されている訳ではないので…。
なので、時間をかけて全部読む覚悟がないのであれば、あらかじめ自分なりの条件とその優先順位を決めてから、ページや記事の見出し、各番組の『だから聴くべきPoint』という部分、放送時間などをヒントに自分に合いそうな番組をピックアップするのがおすすめです。
あと手っ取り早いのは、雑誌をパラ見しながら、写真で好きなパーソナリティーを何人か見つけて、その中から聞いてみるという方法ですかね。