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スッと引き込まれて一気読みしてしまった。アートをめぐる登場人物全ての人の暖かさが溢れ出る素晴らしい作品である。
翻訳本かと見紛うそれは日本語が不自然だからではなく、日本語離れした英語で読んでいるようなリズムを感じさせる。それでいて人類共通の共感を呼び起こす力を持っている。
いい年末になりました。来年はもっと美術館を訪れてみたくなりました。
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3.5
美術館が友人の家、アートは友達という発想が素敵。
そして、実話を基にしているということが、ますます心温まる。ただ少し内容が薄い感がある。
でも、原田マハさんの美術小説はやはり好きだなぁ。
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美術品のコレクター、美術館を愛する人々、今ある美術品がいろんな人の情熱によって守られていることがわかる小説。
もっと読んでいたかったんだけど、小一時間で読み終わってしまった…
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「アートは私の友だち。だから、DIAは、あたしの『友だちの家』なの」という言葉が印象的。
本作に限らず、原田マハの作品を読むと、アートが持つ力(国家レベルでも、個人レベルでも)の大きさに気付かされる。
また美術館に行きたくなった。
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正直に言います。単に薄さに惹かれて買いました。巻末の鈴木京香との対談を入れても130頁ちょいですもの。
この著者は私にとってはビミョーなんです。いつも序盤はめちゃくちゃいいと思って読んでいるのですが、終盤は熱すぎてちょっと引いてしまう。だからどの著作にも世間の人気ほどには私はのめり込めずにいます。でも本作は熱すぎない。たぶんいつもの原田さんが好きな人なら物足りなく感じるぐらいなのでは。そこが私にはよかった。
デトロイト市が破綻したことによって、市の財産としては土地よりも空港よりも高値が付く美術館の所蔵品が売り払われてしまう危機に陥る。そんなとき、亡き妻の想いを汲んだ老人の言動に突き動かされた美術館職員。そこからまたアートを救う動きが広がる。
言い得て妙の「なんと気難しい、一生懸命な顔」の《マダム・スザンヌ》。彼女を見つめていたい、ただそれだけの人たちの想いが叶う。
ある程度の素養がある人しか行っちゃいけない場所ではない。誰でも行ってかまわないんだから。美術館に行こう。
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とうとう文庫が出た!
マハさんのアート小説は読みやすい。デトロイト美術館にまつわる、いろんな人から見た危機回避の物語!いつか行ってみたいな。京香さんとの対談もよかった。
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『デトロイト美術館の奇跡』原田マハさん
1.購読動機
原田マハさん好きの読書家のみなさんがつぶやいていたからです。
暗幕のゲルニカらのボリュームを想像していました。
期待は良い方に裏切られました。
二時間程度で、原田さんの世界を満喫できます。
2.内容
デトロイト市の財政破綻をきっかけに、デトロイト美術館のコレクション売却か?の危機になりました。
結果は、市民や関係する組織の寄付により、独立行政法人として運営が継続できる形になりました。
3.読了感
読みやすさ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
ほっこり ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
原田さんのおかげで、また、世界が広がりました。
ありがとうございます。
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う~ん。。。
薄い!
本編は120ページくらいしかありません。
薄い。
もっと重厚なのが読みたい。
なにしろ、
今回の話はかぐりん的にはよかったね?
と、
しか言いようがない。。。
あれなのよ。
選挙でもあなたの1票で変わる!
と、
言いつつもなにもかわらないでしょう?
何百万
何千万
何億万分の1の奇跡って存在しないと思ってる。
今回のこの話はそういうところがピックアップされてて微妙。
ラリーズに行ってみたいなってことしか残らんかった。。。
もっと、
楽園のカンヴァスとか、
暗幕のゲルニカみたいのを期待したい!
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まさにハッピーエンド。
題名と最初の流れから、展開の予想がつく。
最後まで意表を突くことは一度としてなかったが、安定感のあるいい話だった。
新聞の連載みたいな構成で、非常に読みやすい。
財政破綻したデトロイトにある美術館が、コレクション売却の危機を免れる話。
フレッドのプロファイリングから始まり、美術館への思い入れへと続き、財政破綻のニュースで美術館の危機がささやかれる。そして美術館のチーフキュレーターの話へ。
美術への渇望や思い。
自分の住む北九州市美術館はいつも閑散としていて、不安になる。もっと人類の創造性に目を向けたい。
作品には創造された時代背景や思い、ストーリー、創造風景がある。
作品を見て楽しむだけではなく、背景に目を受けると美術がもっと楽しくなるのだろうなー。
キュレーターズガイドに行ってみたい、そう思った。北九州ではやってるかな?
最後、フレッドの下りはほろっと感動しました。
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これほとまでに市民に愛されている美術館にせひとも行きたくなりました。
「アートは友だち、美術館は友だちの家」、たくさんの気の合う友だちに私も出会いたい。
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芸術とはあまり縁がなかった私ですが、この本には一気に引き込まれました。
タイトル通りデトロイト美術館(DIA, Detroit Institute of Arts)が舞台。
芸術を愛することはお金持ちや貧乏などは関係がない。
誰にでも芸術は愛することができる。
セザンヌが妻を描いた《マダム・セザンヌ》。
そして、主人公のフレッドと妻のジェシカが素敵すぎる。
時間を見つけて美術館に足を運びたくなりました。
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美術館に対する付き合い方が、実にいいなぁ。
ジェシカとフレッド。
フレッドは、デトロイトの自動車メーカーで働いていた。
100年近い古ぼけた家に住んでいて、子供がいない。
ジェシカが、もう長くはない時に、
友達に会いにいこうと言って、デトロイト美術館に行く。
フレッドは、そこで マダムセザンヌにあう。
その出会いが、大きな影響を与える。
ジェシカがなくなって、フレッドは マダムセザンヌが友達だった。
デトロイト美術館の絵画が 市の破綻によって売却されるという話を聞いた
フレッドは、キュレーターのジェフリーに会う。
そして、しわくちゃの500ドルの小切手を渡す。
友達を救ってくれと懇願するのだった。
いいなぁ。一つの絵によって、生きることが支えられている。
絵でつながる 共感が、なんとも言えない。
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巨匠たちの描いてきた作品を縁あって所蔵する美術館。
デトロイト美術館には、かの有名なゴッホ、マティス、セザンヌといった作品が存在している。
セザンヌの妻のオルタンスに魅せられて、愛憎していたロバート・タナヒル。
その審美眼により得られたコレクションはデトロイト美術館の彩りを明るくするものになった。
そして、そのタナヒルが収集した作品を友だちとして、幾度となく見にくる、会いにくるデトロイト市民。
アートとその家の美術館は、その土地に住む人の一部となっているのだ。
そんな大事な大事な絵画を財政破綻から救った奇跡の物語。
アートに向き合うそれぞれの登場人物の姿がとても素敵な一冊。
美術館に歴史あり。
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財政難のデトロイト市が美術館に展示されている数々の名画の売却を企て、それを阻止すべく行動に出た市民たち。。。
実話が元になっているためストーリーに説得力があり心温まる読後感が心地良い。
美術館が市民の心の拠り所であり憩いの場でもあるって、なんかステキだなぁ。
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アートはプライスレスだけれども、実際プライスがかかり万人が愛でることが出来ている。アートを後世に遺し大事にしたいと思う人々の気持ちはプライスレス。そのせめぎあいを描く心温まるエピソード。