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問題ある家庭にいる2人の女の子の抱える思いが辛い。
子供であるが故に受け入れざるを得ない環境がある。学校を含め、周りも優しくない。この2人がどう生きていくのか、息を潜めるようにして一気に読んだ。将来の自分への手紙、先生や父親の人生などが絡み、切なさが残る読後感。
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さすがにこれ以上悪いことは起こらないだろう、という期待を余裕で越えてくる最悪な出来事の連続。湊かなえさんはどうしてこんなにも最悪を超える最悪を思いつくのですか……?褒めてるんですよ!笑
今までの作品も全部そうだけど、今回のはひっどいですね。作品がではなく、その登場人物とエピソードが。
読み進めるにつれて、登場人物や各出来事が繋がっているのが分かるのはまあ、湊かなえさんのいつも通りのスタンスで、続きが気になって読めたのですが、今回のは今までのに比べて、「…え、それで?まじかここで終わりか……」感が強いなと。正直ラストになにかもっとあると思っていました。しかし、だから「未来」なのかな……とも思います。
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何よりも、未来の自分からの手紙が出てきた時点で、ああ、とうとう湊かなえまでファンタジーか!と嘆いたのが杞憂であったことに安堵。(宮部みゆきにも恩田陸にも時々やられるもんで…)
世の中、こんなに人でなしの親ばかりで、当節の子供達ってこれ程までに生きにくいのか…って、現実の子供達とあまり縁のない者は早合点しそうなのが、湊かなえの弊害。まあ、フィクションよねフィクション。
同じ世界を別人物の視点で再構築する、いつものパターンだけど、親子2世代に亘る構造が新しいかな。特に、篠宮麻唯子エピソードは、両世代を繋ぐ絶妙の位置取り。距離感とか絡み方のバランスがセンス抜群。
ただ、この内容をこの枚数では、掘り下げが浅くて勿体ない。湊かなえの読者層にはこの長さが限界、って大人の事情もあるんだろうけど。締めもキレがないし、良太の性格形成が話全体のキモな割には良太の母親像が輪郭甘くて説得力に欠けるし(父親出せば?)、早坂や須山夫婦サイド、智恵理サイドが曖昧だし、本谷や実里の事情は放置だし、猪川会長と森本議員の嗜好は被ってるし、放火やニコチンを使い回しし過ぎだし、森本真珠視点の章がないのは致命的だろう。それに彼女のスイッチon-offのタイミング、あまりにストーリー都合で狂言回しすぎ。
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初読。図書館。幼稚園から大学生くらいまでの少年少女に起こりうるありあとあらゆる不幸を登場人物たちに与えている。親との死別、性的虐待、暴力的虐待、貧困、いじめ、幼児買春、AV強要詐欺、自殺、放火、殺人…。沈むのはあっという間で、浮かび上がるのは不可能に近い。正直読むのがしんどい描写が延々と続く。何より辛いのは、これは小説なのに、もっとひどいリアルが存在することだ。少女が「助けを求めよう」と決意するあたりに未来を感じさせたいのだろうが、自分には救えないだろうと思ってしまうことが余計にしんどい。
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20年後の自分から10才の自分に手紙が届く。それも未来からの手紙だという証拠つきで。
湊さんもSFかと思いながら読んでいきました。
「章子」の章が前振りの役目を果たしています。子供である自分が大人の自分に手紙を書くという設定です。
小学生なので漢字がひらがなになっていて少し読みにくい感じはしましたが、リアルさという点ではよかったと思います。ただ、過去の自分がこんなに詳しく出来事を書くかなという点には目をつむりましょう。
その後のエピソードの部分は、ミステリの謎がどんどん解けていく快感とドロドロとした真実が暴かれていやな気分になっていく。まさしく湊かなえワールドです。
でもタイトルに未来とあるように、未来を予感させる新しい部分もあり、新しい湊さんに出会えてよかったと思います。
今まで湊かなえさんの作品は苦手だと思っていた人にもお勧めできそうな一冊でしょう。
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誰が何の為に未来からの手紙を書いたのか、分かった時、スッキリします。
途中は、読むのに辛いところもあったけど
後味は決して悪くない。
湊かなえ作品にしては、ちょっと物足りなさもあるけれど
スッキリとまとめてある感じでしょうか。
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最後に明るい未来?!は、わたしは感じられなかった。
最後までどうなるのか目は話せませんでしたが、もう少し救いがあっても良いと思った。
中学の図書室に購入してしまったのですが、新着リストからは外しました。
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父が亡くなったあと、10歳の章子のもとに、"30歳の章子"から「未来からの手紙」が届く。
未来は幸せになれる
それから章子は30歳の自分へ返事として日記を書き続ける。
これがのちのち役にたつなんて…
ストーリーは「章子」「友達の亜里沙」「篠宮先生」「父親」の5人の語り手で書かれている。
意地悪なクラスメート
ときどき人形になるママ
未来からの手紙
謎のDVD
母と父の過去…
前半はひどすぎるいじめ描写に途中で読むのをやめようかと思うほどでした…
いじめ、DV、性的虐待、自殺、… タイトルの『未来』から明るい内容かと思ってたら真逆。
でもそれぞれの語り目線から
最後にすべての疑問がつながる。
現実にもありがちだけど、今見えてるものは本当じゃない、見せかけ、偽りなのかもしれない。
すっきりしない内容だけど
最後の最後、お母さんの優しさからの言葉には泣けちゃった…(´;ω;`)
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20年後の自分から10歳の章子へ未来からの手紙が届く。今回の湊かなえは、現代に潜む性的虐待など、今まで以上に暗さを感じた。誰が手紙を何のために送ったのかが、後からわかる。途中の「お!お前もやるか!」は凄い衝撃を受けた…現代では、事実は小説より奇なり!の事件が多発しているので、ただの小説とは思えないような内容でした。
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メイン章で描かれたストーリーを、エピソード3章で補完していく構成が見事。世代で受け継がれるストーリーやチャプターにまたがる別視点からの同エピソードなど、引き込まれる要素満載。面白い!
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突然舞い込んだ将来の自分からの手紙。
その後の人間関係や様々な人間模様が現在から過去をメインに点から線へと繋がり、ストーリーの全体像が見えてくる書法は湊さんのなせる技かなぁ。
虐待、DV、いじめなど、特に衝撃的な最終章の出来事。
こうした辛さを経験した主人公を含めた人間の間で巻き起こっていた。大人のエゴイストに耐えかねて人生の生きる価値を見失う。そうしたの中で将来から「自分」から届いた手紙に返事を返すことで、未来へ生きる希望をみつけて将来の自分と会うこと決意する。
現在と過去、様々な人間模様が交差する面白い1冊でした。
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「告白」から10年
と帯にあります
あのときの衝撃をまざまざと思い出します
ここまで!
おとなの所業に胸が悪くなります
未来から届いた手紙
そこに希望を見出したのですが
本当に未来は明るいのですか?
視点が変わるのでもう一度読んでみなければ
≪ 未来への 自分のために 歩き出す ≫
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未来。
湊かなえさん。
告白から10年。
湊かなえさんの集大成。
未来の自分から手紙が届く。
SFっぽいのかなーと思いきや、
違った。
なんともいえない話でした。
ネタバレになってしまうので、
話せない。
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このタイトルでありながら、夢や未来などない残酷な出来事のオンパレード。
しかも一人称で淡々と語られる。
これは小説だけど、実際にこういうことは起こっている。
ラストシーンに著者の希望が込められているのだろう。
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さすが、湊かなえさんだと感じました。嫌な感じを残しつつ、未来はそれぞれの読者に決めさせるような、終わり方。伏線も回収して、登場人物の不幸な生い立ちとそうなった理由。ちょっとした歯車の違い、何人かの勝手な大人たちのせいで、こんなことになってしまう。キーワードは、ドリームランド。タイトルの未来と夢の国をかけてるみたいだ。自分は幸せになると思うことにする。