紙の本
新任刑事
2020/04/21 11:06
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
傷害致死事件の容疑者を取り逃した強行班は容疑者の立ち振る舞いや、タクシーでの逃走、その後の足取り等々で内通者がいるのではという疑問を持ち始める。
容疑者と警察官の火事心中、容疑者からの告白の手紙により事件は容疑者死亡で幕が引かれそうになる。しかし、強行班はあきらめなかった。ある物証を見つけ出し、新任刑事・原田貢が犯人と対峙する・・・。
意外な結末に驚きを隠せなかった。
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刑事一課のエース、上内亜梨子(かみうちありす)は焦っていた。時効まであと一箇月。眼前で取り逃した渡部美彌子( みやこ)の矛盾に満ちた行動、彼女の足取りを消す奇妙な放火殺人、そして美彌子本人からの手紙……何かがおかしい。この逃亡劇にはウラがある。巧緻に張り巡らされた伏線が視界を反転させる時、急浮上する驚愕の真相とは――。
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ミステリー仕立てであるが、フーダニットとして楽しむ以上に、著者あとがきでもいうように、お仕事小説として捉えるほうがよさそうだ。全体のフォーマットは著者の前作と共有している。
誰もが知る「愛予市」であるがゆえに、Suica?という言葉は悪目立ちしすぎるように思った。
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なんと言ったらいいのか、最後にとんでもない、まさに思ってもいない大どんでん返しがあって、そこは紛れもなく警察ミステリーなんだけど、そこへ至るまでの経過がちょっと変わっていて、異質の警察小説だ。
このどんでん返しに至るまでの流れは、はっきり言ってつまらない。タイトル通り、新任の刑事が現場に入ってどんな仕事をしているのか、という、いわば刑事のお仕事小説の体をなしているからだ。
変わった手法の謎解きだ。再読はないけど。
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元キャリアの警察小説
ドラマや映画では描かれないリアルな組織、しがらみ
時効間近になぜ新人刑事にたれ込みがあったのか、ラストのあっと言うクライマックスまで色々な伏線が張り巡らされていて一気読み
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上巻星4.0, 下巻星4.3
「捜査書類に語らしめる」というコンセプトで編集された小説スタイルが掛け値なしに素晴らしかった。これは前作の『新任巡査』でも使っていない大技であり、『刑事』に歩を進めてよかったと思えたところ。しかもそれを示すことが実質的に「読者への挑戦状」となっていることも、物語の示す刑事職の「文書主義」「法律で戦う者たち」という気概が込められているように感じられた。ほかの刑事小説にはないユニークな味わいがあった。結末の対決シーン相当の描写も良かった。
ただ、主人公が影で同僚を応援する風に〆たのは、義心を感じる一方、なんだか気味が悪くも感じた(あまり手放しでカッコ良いものとは感じられなかった)。実際にはそうした応援なしではなかなか難しいという実態は想像に難くないけれど、女性刑に対するあしながおじさん的なムーヴというか、保護的な印象に読めてしまった。あのムーヴをカッコ良い行為としておくこと自体が原田が公安向き(裏でこそこそ良かれと思って物事を進める奴っぽい)であることを、逆説的に示してしまってるようにも感じられた。
そうしたひっかかりはあるが、全体の出来にはさして疵にならない。細部まで考証された、刑事課の刑事の仕事ぶりを小説に仕立ててくれた良質な小説である。
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★3.5
文庫版あとがきで著者自身が書いていますが、厳密には前作『新任巡査』のシリーズではありません。ですが、同じ著者が書いていて、“新任”と言うタイトルの共通点もあるという事から、結末に大どんでん返しがあることは容易に予想できます。
って言うか、『新任巡査』の結末があまりにも衝撃的だったので、こちらの結末の衝撃度は、それよりはちょっと低いですかねぇ。だって『新任巡査』では、全体の3/4くらいまでは完全にお仕事小説だったのに、いつの間にかミステリーになっていたのに対し、こちらは最初から事件があって、それに向けて解決していくという筋立てでしたしね。それと、あまりにも“伏線”を強調し過ぎだったかも。犯人まではわかりませんでしたが。
面白かったです。
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新任巡査、新任警視読了後この本を読んだ。
新任巡査ほどのどんでん返し感はあまり感じられず、事件内容も少々分かりにくかった。
が、先が気になる感覚はあるので無事読了した。