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余命半年と宣告されたお掃除コンシェルジュの主人公が、延命治療をせずに理想の死を迎えるため終活に向けてカウントダウンしていく物語。
序盤から中盤にかけて、主人公の独り言や自問自答する場面が可笑しくて、うっかり好きになってしまった。
終活に絡んで登場する家族や、過去の職場の同僚、外商など、兎角女性のキャラがクセありで、これもまた笑えた。
あれ、著者にしては珍しいコミカルヒューマンドラマなのかと読み進めていくうちに、やがて空模様が変わり始める。
女達の妬み、嫉み、恨み、辛みの復讐が復讐を呼び、最期はあっぱれな結末。
真梨幸子、恐ろしいお方。
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エッセイの文章部分はなんとなく読みづらかった。
主人公はあんまり幸せじゃなかったけど、最後の最後で家族に復讐できたんだな。
だからすっきりってわけじゃないけど。
編集者(?)の牛島君の意外な正体がわかってびっくり。外商の人が犯人か?と最初思ってたけど、昔同じ職場だった女だったとは。(たしかそう)
2日たったら内容忘れてしまった。笑
あんまり頭に残らない話だったみたい。
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余命、半年と告げられた主人公、海老名亜希子。
“有終の美"を飾ろうと梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに〝終活〟に勤しみますが次々と問題が出て来て中々スムーズには行きません。
余命を告げられてからその日までのカウントダウンの内容ですが、そこは真梨 幸子さん。
「死」への重苦しい雰囲気はなく、コメディー的要素すら感じる軽いタッチの中に存分なイヤミス感をミックスさせています。
最後に掛けて主人公の周りにいた人物達の相関図も明らかになり 今回も真梨節がさく裂した作品で一気読みでした。
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後半のたたみかけ方、主人公の散りざまは見事だと思いました。
真梨幸子さんらしい構成展開だと思います。
ただなんとなく、中盤まではなんとなく惰性で読んでる感じが拭えませんでした。
なんでだろう。
余命宣告というのがあまり現実感を伴っていないような感じがしたからかな。
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今は知りたい人の情報をすぐ手に入れることができてしまうことがあって厄介な部分があるなと。知らなければ怒りもないけれど、知ってしまったがさいご「自分のことをバカにして」「あの人が憎い、羨ましい」とか、また新たな火種の完成だ。何となく言った言葉、エピソードが、新たな犯罪を生み出す怖さ。誰でも自由に発信できる媒体を持っていることの危うさを改めて感じる。
他人が自分のことを書いたとき怒り狂い、自分が相手のことを書いたとき、いいネタが書けたと思って周りに配慮しない主人公、そこで、自分が誰かの怒りのスイッチを押していると考えられればどこかのタイミングで負の連鎖は止められたのか、走り出していたからやっぱり無理だったのだろうかとか考えてしまう。
ありとあらゆる負の感情を吐き出しまくっている主人公がすごい、負の感情ってエネルギーを使うから長続きしないはずなのにずっと負の感情に支配されていて凄まじい。
ある芸能人が言っていたが、例えば、とんでもない非常識な人がいたとしても、その時イラッとするけど、「あぁ、この人は自分が注意しなくてもいずれ誰かにこっぴどく叱られて沈んでゆく存在だ。と思えば、溜飲が下がる。自ら手を下さずとも、苦労せずとも、その時間があるなら、違うことに時間を使おうと」この考えに賛成だ。友達や大事な人だったら時間を作るけど、それ以外は手放す。もう会わない存在だしとか、仕事上の人だしとか壁を作る、表面上では話をするけど。
日々の幸せ、平穏、凪。
人と接するとイラッとすることもあるし、感情もドロッとするけれど、感情をうまく整理して生きていきたいものだ。
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単行本で読了。
先に『ご用命とあらばゆりかごからお墓まで』を読んでいたので、また外商の話だけど主人公が違うなと思ったら、こっちが先だった。
余命宣告をされた、50歳バツイチ独身の「お掃除コンシェルジュ」が、デパートの外商の協力のもと、「終活」を進める。という話だが、その「終活」がとんでもない方向にずれていき……
誰にも共感しがたい毒々しさがあふれていて、いっそ痛快。担当編集者の牛島がつかみどころがないキャラで不思議だった。
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最後まで読んで、もう一度読み直してしまった。あ~、ここに出てきていたと何度も確認を取る。読み進んでいて、最後の最後であれ、と思うことが増えて確認作業がしたくなる、そんな本だった。最後に一気に登場人物が増え、自分のことを告白しだす、と、同時に怪しい事件まで発覚していく。そんな内容の本だったんだ。
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文字量はそんなに多くないみたいで、見た目よりパパッと読めました。
仕事の合間や夜に読んで2日程度かな?
この方の小説は初めて読みました。
なので作風とかは分からないのですが…とりあえず、この作品に関しては『後出しじゃんけん』方式だなと笑 (きっとこういったジャンルの正式名称があるんでしょうけど、分からない汗)
個人的には、こういう感じで後からエピソードが追加されたり変わっていったりするタイプは好みではなく、読んでいて結構抑圧された気分だったのですが、その分ラストの回収時の爽快感がスゴかったです!笑
こういうのを、もう一回読み返したくなる作品っていうんですかね。
演技派女優で映画化とか見てみたいです。
監督によって、展開のさせ方に個性がでておもしろそう。
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真梨さんの著書を読むのは2冊目。1冊目も外商さんが出てくるお話でした。顧客のためには何でもやる、実は黒いお仕事として描かれる外商さん。
名前が出てくる登場人物はほとんど重要人物で、物語の後半で全部芋づる式に繋がる感じ。これ、映画とかで観た方が面白そう。
イヤミス感はそこまででもなく、ラストのページでは「そこまで伏線回収してくれるんだ!」という驚きがありました。真梨さんのミステリーが読みやすいのは、登場人物に割り当てられた役が明確なこと、伏線回収忘れがないからだな〜と思います。
文庫本を読むときはカバーを外して、読み終わったらカバーを戻すのですが、装丁を見て内容がフラッシュバックするような良いデザインでした。
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「恋というイリュージョンには逆らえなかった」というところ、めちゃくちゃ頷いてしまった
残り6ヶ月ではなく、もっと前、幼い頃からカウントダウンは始まっていたのかなあという気がした
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前半〜割と最後ギリギリまで勢いよく読まないと途中で飽きちゃいそうなダラダラ感。サラッと読んで正解。
主人公は好きにはなれないけど憎めもしない。自分は幸せだと言い聞かせて頑張ってるのが痛々しい。最期は家族への彼女なりの復讐ができたのかな。スッキリではないけど。
指先一つでなんでも知ることが出来てしまう、それ故に掻き乱される現代人の感情。そんな現代の闇を描いているのに書き方は割と軽いです。
最後の最後で急にミステリー感が出てきてそこだけは面白かった。細々と散りばめられてサラッと放置されていたミステリー要素を最後にちゃんと明かしてくれるところは好きでした。
きっとこうだろ、どうせこうなんだろと予想していた部分が見事に外れたので嬉しく、最後は面白いと思えました。予想通りだったのは元旦那の元カノだけかな。
全体的には…私の好きなジャンルではなかったです。
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面白かった。はじめての作家。
うつうつしてる時だからか、怖さではなくて、自分のおわり方どうするか、もうだいぶ生きたなーとか考える。
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真梨幸子らしさは少なかったが、いつもよりサラッと読めるテイスト。それでも最後は世間は狭く、人間は自分の都合のいいように考えるようにできているんだなと、チラッと真梨幸子ワールドを垣間見ることができる作品だった。
エグさを求めるならこれじゃない作品をオススメするが、導入として読むならいいかもしれない。背筋がゾクッとするようなどんでん返しが苦手な人にもいいと思う。
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コミカルな雰囲気で油断していた。
終盤で空気が一気に変わり、怒涛の二転三転。
読み終わった後も目がギラギラでした。