紙の本
認知症とともに生きようとする家族のはなし
2022/12/30 22:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:らん - この投稿者のレビュー一覧を見る
認知症のご家族との生活や苦しさと、その病を理解しようとするご家族、ともに生きていこうとする姿がリアルに書かれています。
大変さを理解しているつもりでも、そして本人を責めてはいけないことを頭でわかってはいてもいっしょに過ごしていくなかで怒りにも似た感情や憎しみに似た気持ちすら生まれることがあり、またそのようななかで自己嫌悪を繰り返す日常がリアルに描かれています。
認知症となった方がどのように見えるのか、いっしょに暮らすなかで家族は「ともに死ぬ方がましだ」と思い悩む日々も描かれています
日本社会のなかで、認知症への理解が進んでいないことも、認知症の本人やそのご家族を苦しめる一因でもあると思います。
この本が教科書のようになり、あたたかな声かけや手を差し伸べる一助となれば素敵です
「高齢者も家族も、もっと認知症を理解できる社会にしたい」と思える本です。
紙の本
漫画がわかりやすく、役に立つ
2022/04/25 11:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容はシビアなのですが、漫画にすることで親しみやすく認知症について教えてくれます。うちにいるのにうちにうちに帰りたいというのは、昔の記憶の家のことを言っているとか、あぁそうなんだな…と思うことが多いです。
解決できなくても理解できることで救われるのだと思いました。
電子書籍
読んでよかった
2022/04/13 14:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうひ - この投稿者のレビュー一覧を見る
漫画と文章での解説どちらもあり、とても読みやすかった。
認知症の方がどうしてこんなことをするのか理解ができ、気持ちがとても楽になった。
行動別でどのページに飛べばいいか分かる索引があるのもよい。
紙の本
明日は我が身の「認知症」の対応がわかりやすい!
2021/09/04 10:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
各章ごと、マンガの導入があり、その章でわかりやすく解説してくれる。
特に、「認知症」の家族が対応すべき方法は、具体的でわかりやすい。
介護で悩んでいる人に、是非読んでもらいたい本である。
「お金を盗られた」と言うのはなぜ?
同じことを何度も聞いてくるのはなぜ?
突然怒りだすのはどうして?
介護者につきまとうのはどうして?
家にいるのに「帰りたい」と言うのはなぜ?
排泄を失敗してしまうのはなぜ?
「認知症」の介護が、こんなに大変なのだというのが分かった。
私が、一気に読めたというは、わかりやすい本なのだろう。
紙の本
”なんでやねん!”ということが起きても
2021/08/17 23:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くろくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
わたしが子供の頃は、認知症ではなく、ボケ老人と呼んでいました。
そして、ボケちゃった老人は家庭内で面倒をみるのが当たり前でした。
という呪縛があって、もし親(義理の親)が認知症になったらどうしよう、
どうやってめんどうをみればいいのだろうと、恐怖に近い気持ちで捉えていました。
が、これを読んでだいぶ気持ちがラクになりました。
漫画家ニコ・ニコルソンの体験に基づく漫画と
認知症心理学の専門家佐藤眞一の解説が交互に並んでいます。
が、漫画を読むだけでも一通りはわかるようになっています。
また漫画が素敵です。
ご本人もあとがきで ”認知症の婆ルのことをかわいく描いたけれど、実際は壮絶でした” と述べていますが、
認知症の様子を、わかりやすく描きつつも
決して暗く深刻になりすぎない軽やかさがあり、
婆ルのことを嫌いにはなれません(むしろお茶目でかわいい)。
それでも漂ってくる介護者・母ルの苦悩には、胸をつかれますが。
人生には”なんでやねん!”なことが起こる。
と、おっしゃるサトー先生の言葉も響きました。
というか、あとがきで泣かせるのやめてくださいよ~。
紙の本
非常に良い本でした♪
2021/07/25 01:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アクエリアス - この投稿者のレビュー一覧を見る
認知症の人が行う行為については聞いたことはありましたが、認知症になった人がどういう気持ちなのかということがわかりやすく説明されている良書です。マンガとのコラボで頭にも入ってきやすくて完成度の高い本だと思います。
紙の本
漫画の力と研究者によるエビデンス
2021/04/11 17:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひややっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったです。
新しい認知症の定義をこんなにわかりやすく説明し、
介護される側と介護する側の気持ちをこんなにわかりやすく教えてくれる
母ルがどんなにおいつめれらていたのか、文章ではなくまんがの表情でとても強く伝えてくれています
すごいなあ
こういうコラボというのもいいものですね
まんがでかく解説というものはたくさんありますが、漫画家そのものにかなり力がないとこんなに深い感動をもらえることはないなあと思います
ニコさんすごいです
紙の本
とても良作
2020/07/05 10:40
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
マンガと解説の文章と半々くらいで、とても読みやすかった。
専門分野だけど、知識が古くなっていたので、アップデートできてよかった。
投稿元:
レビューを見る
一緒に暮らしている父方の祖母が認知症と診断されています。
この本を書かれたニコ・ニコルソンさんのおばあ様(婆ルさん)よりさらに軽度。認知症の種類も違うので、症状の違いは多少あれど、重なるところもあり、かなり腑に落ちる内容でした。
キーワードは【プライド】と【孤独】なのでしょうか。
認知症ではなくても人間誰しも抱えている感情です。
認知症の方は対岸の人でも、エイリアンでも、モンスターでもなく、私たちと地続きの世界に生きているのだと思いました。
不可思議で理解できない言動も、その方自身の思いがあり、それを心理学で説明できる部分もあることを知りました。
ニコさんのマンガとサトー先生の解説が交互に書かれていますが、本を読むのが苦手な方はニコさんのマンガだけつまみ読みしても概要がつかめます。もっと詳しく知りたくなったらサトー先生の解説を紐解く、といった具合で読んでもよいかもしれません。
巻末にはおふたりが選んだ認知症に関するオススメ本ガイドもあります。
この本はブクログで知りました。
レビューを書かれたフォロワーさんに大感謝です。
……………………………………………………………
Q0認知症ってなんですか?
Q1「お金を盗られた」「強盗にあった」と言うのはなぜ?
Q2同じことを何度も聞いてくるのはなぜ?
Q3何度注意してもお米を大量に炊いてしまうのはなぜ?
Q4突然怒りだすのはどうして?
Q5高齢者の車の事故はなぜ起きるの?
Q6介護者につきまとうのはどうして?
Q7家にいるのに「帰りたい」というのはなぜ?
Q8これってもしかして「徘徊」ですか?
Q9排泄を失敗してしまうのはなぜ?
Q10介護に疲れ果てました。どうしたらいいですか?
番外編 なんでお尻を触るんですかコラー!!
投稿元:
レビューを見る
認知症のまず最初に読んでみる本としては一番よいものなのではないか。
各章はまずマンガから始まるが、よくある導入だけマンガというのではなくマンガだけで基本的な知識は得られるようになっている。さらにより興味を持った人には後続の文章で背景的な知識を補強できるようになっている。
マンガだけ通読しても十分意味が通るし得られるものがあるので、そういう読み方もありだ。この敷居の低さはとてもいいと思う。それでいてちゃんと新しい知見を踏まえた知識も後続の文章で得ることができる。
今後高齢化社会で、認知症はどんどん身近になってきてしまう。いま差し迫って読む必要のある人にも、先立ってどんなものか知っておこうという人にも役立つ本だと思う。
投稿元:
レビューを見る
認知症とは何か?
なぜ起こるのか?
認知症患者のその行動は、どうしてなのか?
認知症患者の一見「奇行」に思える行動の理由を知ることで介護が精神的に楽になる、というコンセプトでマンガと詳しい解説のセットになっている。
マンガだけ見ても理解が出来るようになっていて実にわかりやすい。
Amazonより---------
大好きな祖母が認知症になってしまい、母と二人で介護に取り組むマンガ家、ニコ。人が変わってしまったかのような祖母との生活に疲れ果てたニコたちの前に、認知症の心理学の専門家、サトー先生が現れて……?
「お金を盗られた」と言うのはなぜ? 突然怒りだすのはどうして? 認知症の人の心のなかを、マンガでわかりやすく解説します。
認知症の人の数が既に五〇〇万人を超え、誰もが認知症になったり、認知症介護をしたりする時代。読めば心がラクになる、現代人の必読書!
『マンガ 認知症』においても私は、科学的知見に基づいて認知症の人の心を理解し、本人の状態を楽にするための方法をお伝えしてきました。
一方で、この漫画は、ニコさんや母ルさんが「なんでやねん!」を解決するために奮闘し、婆ルさんと三人で、心の安らぎに少しずつ近づいていく物語にもなっています。
本書が認知症の人、そのご家族、介護従事者の方々、そして認知症やその介護に漠然とした不安を抱いている方々が心の安らぎを得る助けになればと願っています。――佐藤眞一「あとがき」より
【目次】
序章認知症ってなんですか?
認知症を心理学的に研究するということ/認知症とはなにか/
予備軍も含めれば日本に一〇〇〇万人/認知・認知機能とはなにか/原因疾患と認知機能障害の関係/
老化による物忘れと認知症の違い/ 「おかしいな」と思ったら
第1章 「お金を盗られた」「強盗にあった」と言うのはなぜ?
中核症状と周辺症状/物盗られ妄想の原因/自己防衛としての物盗られ妄想/
身近な人を疑う理由/認知症と薬/薬をやめてみる
第2章 同じことを何度も聞いてくるのはなぜ?
さまざまな記憶の種類/短期記憶と長期記憶――陳述記憶のプロセス/
エピソード記憶障害の原因/符号化、貯蔵、検索――記憶のモデル/未来の予定がわからないことの不安/
何度でも同じことを聞く理由/なんのための介護か
第3章 何度注意してもお米を大量に炊いてしまうのはなぜ?
陳述記憶と非陳述記憶/手続き的記憶が残る理由/
繰り返される行動には、その人のアイデンティティが現われる/同じものを大量に買ってしまうときは
第4章 突然怒りだすのはどうして?
前頭葉障害で、行動のコントロールが難しく/注意機能が低下し、気が散りやすくなる/
前頭側頭型認知症の場合/夕暮れ症候群/偶然見つけたヒント/会話が重要/ときには放っておくことも有効
第5章 高齢者の車の事故はなぜ起きるの?
シニアカーがぶつかってきた/有効視野の低下/自分が今まで何をしていたのかわからない/
注意機能の衰え/選択的注意機能と有効視野/一度に二つ以上のことができなくなる/
認知症に限らず失敗しやすい「注意���切り替え」/家族の同乗がかえってよくないこともある/
運転が苦手になるのは、認知症の人に限らない
第6章 介護者につきまとうのはどうして?
遂行(実行)機能障害/目標・計画・実行のどこができないのか/できない自分に傷ついている/
押し売りに引っかかってしまうのは?/見当識障害という問題/過去と現在と未来をつなげる/
実行機能と遂行機能
第7章 家にいるのに「帰りたい」と言うのはなぜ?
見当識とはなにか/記憶の低下との関係/幼児期の記憶のあり方と似ている/
婆ルさんはどこに帰りたいのか
第8章 これってもしかして「徘徊」ですか?
目的もなくうろついているわけではない/ 「徘徊」はなぜ起きるのか/頭の中の地図がつくれなくなる/
建物と自分の位置関係がわからなくなる/鏡の不思議/徘徊が出てきたら、どうしたらいいのか/
徘徊がおさまるのはいいことか
第9章 排泄を失敗してしまうのはなぜ?
排泄の失敗が増える理由/失敗を認めることは、プライドが許さない/弄便で自宅介護が限界に/
なぜ食べられないものを口に入れてしまうのか/本人のプライドを傷つけないために
第10章 介護に疲れ果てました。どうしたらいいですか?
人間関係はギブ&テイク/ 「思いどおりにならない」はコントロールのはじまり/
「なぜこんなことをするのか」?と考える/心がすれ違うことで、ケアがコントロールに陥る/
社会的認知機能の低下と「心の理論」/まずは話を聞くことから/介護を生きがいにしない
番外編 なんでお尻を触るんですかコラー‼
衝動を抑制できない/性欲以外が原因のことも/優しさが逆効果になることも/高齢者の性欲を認める/
家族で認知症について話し合える関係に
あとがきニコ・ニコルソン 佐藤眞一
投稿元:
レビューを見る
webちくまかなにかで読んで、おもしろそうだと思っていたので買って、そこらにおいておいたら、高3長女がさっそく読んで、次に思いがけず中2ぼーずも手にとって「マンガだけ読んだ」とのこと。うれしい。
やっと自分でも読んだ。介護者が、当事者の状況と気持ちが想像できず互いに気持ちがすれちがってしまう悪循環を避けられるように、必要となる知識や発想のしかたがわかりやすかった。これたぶん、幼児やいろんな病気や障害がある人の対応にも多少は活かせるんじゃないかな…
投稿元:
レビューを見る
確かに理解しやすい。
本当に学ぶならこれを読んでから専門書を読むと理解しやすい。
泥棒のあたりは、成程そうか!と分かる。
投稿元:
レビューを見る
心理学・老年行動学の研究者である佐藤眞一さんと、認知症になったお婆さまについて描いた漫画「わたしのお婆ちゃん」の作者ニコ・ニコルソンさんの共著による認知症本。
漫画による婆ルと家族の記述と、それにまつわる専門的な文章で構成されていました。
「わたしのお婆ちゃん」で、認知症の家族を支える介護側から見た大変さ、そして認知症になった本人の気持ちを類推してのエピソードもわかりやすくてよかったのですが、それに加えて、専門家からの知識がわかりやすく書かれていて、とても勉強になりました。
実際に必要になる前に、また読み返そうと思います。
そうそう「この書籍は、紙の本で買うべし!!!」
この書籍、各章の冒頭に10ページ程度のニコさんの漫画があり、その後に佐藤先生の専門的な解説がある、という形式。それを知らずに、最初は電子書籍(kindle)で買ってしまったんですが、漫画部分が「挿絵」として挿入されているので、そのまま読むと、
・(挿絵なので)表示が小さめ
・拡大しようとすると「挿絵を開いて拡大した」状態になる
・本文に戻るのに「挿絵を閉じる」という一手間がかかる
というとても読みにくいものでした。
でも、どうしても読みたかったので、仕方なく紙の本で買い直し…。むー。
※紙の本と電子書籍で、どちらかを買ったらどちらかは半額!みたいなバンドル購入オプションがあればいいのにね…。
投稿元:
レビューを見る
認知症、と言っても人それぞれに症状や行動パターンは違い、本人の頭の中(感じていること)は本人にしかわからない。でも、その本人に「どう思った?」と聞いた時にはもうその記憶はない。
認知症の人に寄り添って考え、行動することが大事とは理解できるけれど、そのことが過大なストレスになることも事実。