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毎月1冊のお楽しみ、ポアロ10冊目。先日妻が犯人を当てたらしい。今回、エアバスの中で起きた殺人。金貸しの女性ゼジルのが首筋に針で刺された跡を残す。客室に11人。書中で多々怪しい持ち物リスト公開される。妻はここで分かったらしい。自分はリストを深く考えず犯人予想。やっぱり外れた!動機は?死因は?犯人はいつゼジルに近づいた?犯人殺害で得する人は?登場しない人物と殺人の関係は?完全にクリスティのミスリードに嵌ってしまった。最後にはポアロの迫力のある謎解き、犯人の抵抗、事件後乗客の結婚ラッシュ、併せて楽しめた。
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トリックが雑、というかそんなばれないですかね~って感じですけど。
ドラマだとポワロの飛行機嫌いのシーンとかジェーンのかわいらしさで面白かったんだけどな
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この『雲をつかむ死』、ドラマで観たことがなく、題名も聞いたことがなかったので、面白いのかな?と半ば疑問に思いつつ「新訳版」が出るくらいだから面白いのだろう、と信じて読みました。
面白かったです。
クリスティー作品でよく悩まされる、血縁関係者が多くて相関関係を覚えるのに苦労することもなかったし、ヒロインのジェーンが好ましく描かれていて良かった。
犯人も最後までわからなかったし。
ちょっと偶然が重なりすぎてる感は否めないけれども、読みやすく面白かったので★5つです。
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毒針を使った空の密室殺人を暴け。
パリからロンドンに向かう飛行機の中で殺人が起きた。凶器は落ちていた毒針。飛行機内で蜂を見たという人も現れる。ポアロは犯人を見つけられるのか。
乗り物全般が苦手なのかポアロ。この当時、もしかして飛行機での旅行は珍しいものだったのか。吹矢で毒針を飛ばすなんてありなのか。トリックや犯行にはなんだかピリッとしない感じがある作品。
しかし最後まで止まらずにページをめくり続けてしまうのは、会話が面白いから。いい加減なマスコミ、パリで出会った2人の進展、あれこれと語り合うポアロと警部たち。さらに登場人物の独白も面白い。犯人とわかってからその人物の独白を読み返すと、ここにこんな意味があったのか、と驚く。犯行時の行動がそこに堂々と書いてあるのだ。
クリスティーすごいな、とまた思った。これはやはり全作品読むしかない。
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飛行機内で老婦人が変死した。
その死因は毒によるものだが、衆人環視のもと誰がどんな方法で犯行に及んだのか。
ストーリーはいたってシンプル。
でもこの王道っぽい感じ、結構好きだ。
物語もテンポ良く進むので飽きないし、最終的にいい感じにミスリードされるのも楽しい。
面白かった。
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ずっと曖昧で、探り探りなのでら落ち着いて読めました。起伏はあんまり無かったけれど、ポアロは最初から目星ついてたたけど、まずは事実をかくにんしてから、、の過程が面白かったです。
ただ、真相に近づいたタイミングでまた一人殺人事件が起こるパターンがどうにも毎度やるせない、なんとか防いであげて〜と思う。
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冒頭で起きる空という密室での不可能殺人。そこで物語にグッと引き込まれる。そして、緻密に織り交ぜられたヒント。読者をミスリードさせる技法。そして鮮やかなポアロの推理。クリスティーの進化は止まらない。
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数十年ぶりに手に取った一冊。飛行機の中での殺人事件の謎をポワロが追う。そんな展開だったとはおぼろげに覚えていたものの、結末は忘れていて、そういえば!となった次第。他の有名な作品と比べると地味かもしれないが、その仕掛けはさすがのクリスティです。
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スーシェ版ポワロを見るために手に取りました。いやはや、本当にクリスティーは容疑者たちのキャラクターを立たせるのが上手いなと。美容室で働くジェーンなどは、今後のサブキャラクターになるかと思うほど詳細に描かれていましたね。
最後の謎解きは「そんなにうまくいくか?」とツッコミたくなりましたが、客室乗務員やメイドなど、この当時の人々が「あえて意識しない」ことを利用した方法だったのだなと。意中の人が席を立った瞬間に手鏡を出すのは、令和の我々もやることですし。
通して、あまり派手な内容とはいえないのですが、そのぶん第一章の鮮烈さは強烈。映画だったら絶対ここでタイトルが出るでしょうね。
いつにも増して、「自分のことを話したい」本能的欲求にアプローチする手法で進む今作。あっという間に読み切ってしまったのは、きっと新訳版の上手さのおかげではないかと思います(旧訳は未読ですが……)。
メイドを引き連れ食事やなんやが出てくる当時の旅客機は想像が難しかったので、ここはしっかり映像で楽しみたいと思います!
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やっぱミステリ最高〜ポアロ最高〜となった。
久しぶりにポアロシリーズ読んだけど、名探偵、そして紳士として信頼できるポアロがとても魅力的に映った。
事件の調査はポアロの推理を聞くと理路整然と進められていたみたいで、シンプルに考えていけばよかったのかあ〜と思ったけど、考えさせない書き方…犯人を含む乗客たちの一人称視点の文章が各所にあって、思考を乱される書き方が上手!そこも楽しいし!
これぞミステリ小説を読む面白さだよな!!!と感じた。
謎解きの部分はやっぱり読んでいてドキドキしたし、うわ〜!とうなってしまった。ドーパミンが溢れ出てきてたまんね〜という感覚…
以前よりもミステリを読む数が増えてきたので、こうじゃないか?ああじゃないか?ここでこれを書く意味って?と考えたぶん、謎解きパートが楽しくてしょうがない。
ポアロをはじめとする登場人物が素敵だし、ミステリ小説としても面白いし、満足感がすごい!
またポアロシリーズ読もう〜と思った。
ちなみに私が読んだのは「マダム・ジゼル殺人事件」という題の旧訳版だったけど、十分楽しめた。
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まずタイトルがオシャレで好き
心理がキーワードなのかな。
個人的にはポアロのお話の中で満足度がかなり高かった。
世の中の評価はあまり高くないみたいだけど好きランキング上位
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飛行機の中の殺人
登場人物も少なくちょっと謎解きが
くどい感じ
遺産相続の娘が問題かなと思ったが
後半に急に登場して
実は殺された金貸し女性の
メイドで働いていた設定
クリスティは後半の謎解きが
ワクワクするけど
なんだかスッキリしない印象
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ポアロシリーズ10作目。1935年の作品。
原題は『Death in the Clouds』。
飛行機という密室の殺人事件なので「雲の中の死」、「空中殺人事件」みたいなタイトルですが、事件の不可解さから「雲をつかむ」にかけているわけですね。
阿津川辰海による解説に「心理描写を行っているにもかかわらず、犯人が分からない、という趣向は、本作発表の四年後、『そして誰もいなくなった』で飛躍的進化を遂げる。テキストを読むというゲーム性では、『そして誰もいなくなった』は、『アクロイド殺し』のトリックとも繋がる。」とありますが、「テキストを読むというゲーム性」とはクリスティーの小説をよくあらわしている言葉で、これがおもしろくてクリスティーを読むんだなと思います。
『ゴルフ場殺人事件』のジロー警部の名前が出てきたり、容疑者に探偵小説家や考古学者が出てきて揶揄されたりするのもクリスティーの余裕を感じます。
60
「探偵小説家ってやつは、いつも警察を小ばかにしてるし……警察の仕組みがまるでわかってない。そうさ、連中が書くものに出てくるような調子で上役にものを言ったりしたら、明日にも警察から叩き出されてしまうでしょうよ。物書きなんて、なにもわかっちゃいない! この一件は、いかにもくだらない小説書きが書きとばすような、ばかげた殺人事件のたぐいだ」
249
「じつはね、ポアロさん、それとこれとはまったく話がちがうんですよ。探偵小説を書くときには、だれでも好きな人物を犯人に仕立てられる。」
はたしてクリスティーが本作に出てくる探偵小説家のように好きな人物を犯人に選んでそれから動機や犯行手段を考えるのかどうかわかりませんが、犯人を当てるミステリーとしてよりも、殺人が起こす波紋がやっぱりクリスティーの醍醐味だよね。
95
「殺人は被害者と加害者だけにかかわることじゃない。それは罪のない者にも影響をおよぼすんです。あなたもぼくも犯人じゃないけれど、殺人の影はぼくたちにもおよんでいるんだ。その影が、ぼくたちの人生にどう影響するかはわからないんですよ」
以下、引用。
58
「いや、警部、若いお嬢さんが緊張するのは、たいてい若い男性がそばにいるからで──事件の犯人だからじゃありません」
59
故人とは知りあいではなかったけれど、ル・ブルジェ空港では見かけたのはおぼえている。
「どうしておぼえていたのですか?」
「だって、びっくりするほど不美人でしたから」ジェーンは率直にいった。
60
「探偵小説家ってやつは、いつも警察を小ばかにしてるし……警察の仕組みがまるでわかってない。そうさ、連中が書くものに出てくるような調子で上役にものを言ったりしたら、明日にも警察から叩き出されてしまうでしょうよ。物書きなんて、なにもわかっちゃいない! この一件は、いかにもくだらない小説書きが書きとばすような、ばかげた殺人事件のたぐいだ」
82
「探偵ってものをずいぶん旧式に考えていらっしゃるんじゃありません?」ジェーンが問いかけた。「つけひげなんかで変装���るのは、もう時代おくれですわ。いまどきの探偵は、ただすわっていて、心理的に事件を分析するんです」
「そのほうが楽そうですね」
95
「殺人は」ノーマン・ゲイルは説明した。「被害者と加害者だけにかかわることじゃない。それは罪のない者にも影響をおよぼすんです。あなたもぼくも犯人じゃないけれど、殺人の影はぼくたちにもおよんでいるんだ。その影が、ぼくたちの人生にどう影響するかはわからないんですよ」
97
警部はまた笑いながら、「そういえば、小説じゃ、探偵がじつは犯人だったっていうのがよくありますよ」
98
「ジローさんからも、あなたのことはうかがっております」
かすかな笑いがフルニエの唇にのぼったように見えた。ポアロはフランス警察のジロー警部のことを、常日頃“人間猟犬”といってばかにしていた。その男が自分のことをどんなふうに言ったか想像がつくから、ポアロもまた、用心ぶかくわずかにほほえみかえした。
122
「四六時中、犯罪小説や探偵小説のことばかり考えたり、事件についての読み物に片っ端から目を通したりしてるのは、人間として不健全じゃないですか。そんなことだから、いろいろと良くないアイディアまで頭に浮かぶんですよ」
202
彼は思った。“女をけなすのに雌犬(ビッチ)と言うが、おかしな言いかたをするもんだな。ベッツィ、おまえは雌犬だけれど、ぼくがいままでに出会った女を全部あわせたほどの値打ちがあるよ”
221
「ぼくじゃない。あの人はあまりにも醜すぎますよ!」
「そうかしら。きれいな人よりも、醜い人のほうを殺すものじゃなくて?」
222
「そうかなぁ? やっぱり、あなたもおなじような考えかたなんだ。人間はね、仕事をして、お金を手に入れる──女の人に夢中になって、あれこれと世話を焼くことで、そのお金を使う──ってことは、女の人はお金よりもはるかに大切で、理想的な存在だということですよ」
229
殺人ってやつは、なんて妙な事件なんだろう! 人が殺された、それだけのことだと思いがちだが、じつはそうじゃない。予想もしなかった影響があちこちに出てくるんだ。
245
「ああ、わたしにはわたしの推理方法があるからだよ、ワトスンくん。ワトスンくんなんて呼んでも気にしないでください。悪気はないんです。ところで、間抜けな友人を使うというテクニックがいつまでもすたれないのはおもしろい。個人的には、わたしはシャーロック・ホームズの物語はかなり過大評価されてると思うんです。あの作品のなかには、誤った論理が、じつにおどろくほどたくさんの誤った論理が出ているんだから」
249
「じつはね、ポアロさん、それとこれとはまったく話がちがうんですよ。探偵小説を書くときには、だれでも好きな人物を犯人に仕立てられる。しかし、いうまでもなく、現実の事件では相手は現実の人間だ。事実を勝手気ままにねじ曲げることもできない。」
314
「考古学者というのは、あわれな連中だと思うしね。いつも地べたをほじくり返しては、何千年もむかしになにがあった、かにがあったと大ボラを吹いてばかりいる──そんなむかしのことなんか、誰にわ��るかと訊きたいですよ。
ぼろぼろのビースの首飾りを出してきて、五千三百二十二年まえのものだと言われても、それはちがうとは言えませんからね。まあ、そんなことで──ホラ吹きと言ってもいいでしょうよ──自分たちはホラとは思っていないけれどもね──しかし、害のない連中です。」
374
「人生は、とてもつらいものになりうるのです。人には、たいへんな勇気が必要です」
「自殺するのに? ええ、きっとそうでしょうね」
「生きるためにもです」ポアロは言った。「人には勇気が必要ですよ」
404
『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』では、「クリスティーは演劇である」「『自分がたしかに見たと思っている事象が、別の意味をもっていたと悟る』というクリスティーの得意の技法は、きわめて視覚的である」(同書、二五八、二五九頁)と述べる。
410
このように、心理描写を行っているにもかかわらず、犯人が分からない、という趣向は、本作発表の四年後、『そして誰もいなくなった』で飛躍的進化を遂げる。テキストを読むというゲーム性では、『そして誰もいなくなった』は、『アクロイド殺し』のトリックとも繋がる。
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入りはとても良かった。
人物描写から遺体発見まではスムーズで引き込まれた。
謎明かしまでは、あっち行ったりこっち行ったりで追うのが疲れた。
急なメイドは、小説ならではのトリック
動機が何よりも重要だとポアロが教えてくれた。
犯行にいたっては吹き矢くらい無理がある。
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【ポアロ】
パリからロンドンに向かう飛行機の中で事件は起きた。人が密集している狭い飛行機の中でどうやって殺人をしたのか?
見つかった凶器も謎だらけの、まさに「雲をつかむ」ような事件。
大好きなクローズドサークルで起きた事件に恋愛要素も入ってきて楽しめた。
解説はなんと大好きな阿津川辰海さん!
久しぶりの阿津川さんにめちゃくちゃテンション上がってしまった。
ファンだから言うのではなく、本当に過去イチわかりやすい解説だった。
まず、阿津川さんも同じクリスティー攻略本を読まれていることに驚いた。
そして、それぞれの主要メンバーの心理描写が描かれている所を親切にページ数まで教えてくれる。読者はそのページを振り返ると伏線に気が付くことができる。
なんてわかりやすい楽しい解説なんだ!
2度読みすると、ちゃんと書いてあるから面白いんだよなぁ。
阿津川さんの解説を読んで更に物語の深みに気が付くことができた。ミステリーの読み方を教えてもらえると、こんなに面白くなるんだ。
教え方がとても上手な先生に教えてもらったような感じで最後まで楽しかった。
★3.5