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人口二〇七四人の村をあとでもなく旅するためのガイドブックとは―「鄙根村の歩き方」。学園ドラマの常識をはるかに超える衝撃的な「ドラマチック・ハイスクール」。深刻なゴミ問題に対して数学者があみだした驚くべき公式の数々を明かす表題作などなど、独走するセンスがきらめく一ダースのユーモア小説集。
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短編集というべきか。数年前、この中の一つがドラマ化されたのを見たことがある気がする!どれも面白い!ただし解説はそうでもない!
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やっぱりこの人は小説を書くのうまいんだなって思った。独特の発想とか、ユーモアとか、伝家の宝刀の文体模写とか、そう言うのを楽しみに彼の作品を手に取ることが多いのだが、「楽しい家族旅行」なんて短編にはちょっとぞくぞくしてしまった。
もちろん、いつもの楽しみはある。テレビドラマの学園ものをもじったものや、どうしようもない田舎村の観光ガイドなど、相変わらずの清水節。たのしい。そのつもりで読んでいるんだけど、時々すっとする時がある。文章で書かれたものの嘘っぽさというか、文体次第でいろいろに見えてしまう怖さを感じるのだ。
そう言う点で、先に挙げた「楽しい家族旅行」は、なにかぞっとするようなものがあり、また読み終わってから切なかった。ついテクニックを語ってしまう清水作品だけど、テクニックと切なさがきっちりと結びついていて、ステキな作品だった。