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天女の正体、なんとなく想像していた通りでなんだか嬉しい。ま、まぐれ当りとも言うけどw
天女の想いはせつないね。
紅梅亭シリーズとのリンクも楽しい。
馬春師匠って、若い頃はこういう感じなのね、とか。
でも、猫の事件は許しがたい。動機を知ったらなおのこと。
だから、それをああいう決着にしてしまうのは納得がいかない。
ああいうのを人情的な解決とするのは、なんだかなぁ。
好きなシリーズなので、次はすっきりと楽しみたい。
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落語好きは読まないと損をする、というような帯に惹かれて手に取りました。噺家の話だし、落語にかけているところもあるんだろうけど。ちょっと動物を傷つける話は嫌いだな、うん。その解決は無いですよね、無い。
最後は夫婦睦まじく暮らした、みたいな感じですが、お兄さんを川に突き落としたという事実は変わらないような…。そこは妹さん、わかってなかったんじゃ?
結構のほほんとした感じですが、起きる事件は殺伐としているのでその温度差に慣れませんでした。
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第一話は弟弟子の不始末による師匠の猫の失踪。
正蔵師匠が謎の解決して、様々な伏線が回収されるのは快感。
動物虐待は勘弁してもらいたいけれど。
第二話は、稍々カタルシスに欠けたかな。何故だろう。第二話の後、エピローグで謎解きをしないで、もう少し語ってもいいんじゃないかな。
「もう半分」に沿わせて、記述される主人公の恐怖。ゾックとした。
会話も地の文も落語に絡めている部分が多く、テンポの良さを醸している。
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天女のように美しく、質素で健気な若い妻。その完璧な笑顔の裏に隠された秘密とは!?テレビやラジオで落語が大人気だった、賑やかなりし昭和五十年代。女に金に、そして芸の道に悩める噺家たちが、今日も探偵・林家正蔵(のちの彦六)の住む長屋へとやってくる。笑いと人情にあふれた無類の落語ミステリー第四弾。
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いつもながら、安定して面白い。今回は、鏡楽師匠の飼い猫・黒兵衛に絡む騒動と、鏡治の美しすぎる妻に絡む謎とき物語である。さらっと読み流していた要素が、巡り巡って謎を解くカギになったりしていて、うかうかしてはいられない感じである。もちろん、どれも落語と密接にかかわっていて、お見事としか言いようがない。神楽坂界隈の雰囲気とも合わせ、粋を感じられる一冊でもある。
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内容(「BOOK」データベースより)
天女のように美しく、質素で健気な若い妻。その完璧な笑顔の裏に隠された秘密とは!?テレビやラジオで落語が大人気だった、賑やかなりし昭和五十年代。女に金に、そして芸の道に悩める噺家たちが、今日も探偵・林家正蔵(のちの彦六)の住む長屋へとやってくる。笑いと人情にあふれた無類の落語ミステリー第四弾。
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天女のように美しい妻の秘密とは? 女に金に、芸の道に悩める噺家たちが今日も探偵・林家正蔵の長屋へやってくる。落語ミステリー第四弾。〈解説〉広瀬和生
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面白く読みました。
しかし、同じ作者の紅梅亭のシリーズと並べると、こちらの正蔵刺傷のシリーズ、ブラックな部分が多いなあ、と思います。それが読後のやりきれなさを生むのかと。
やりきれなさ、は言い過ぎかもしれませんが、切なさの方がよいでしょうか。謎解きやら師匠の描写やらはスカッとしてるのですが、読後感に薄闇のようなものが残るのです。
それでも今作は薄闇が最後に本当に薄くなった気はしました。
スカッとした感じが少なくなるのは、紅梅亭が狂言回し・主要人物が終生噺家であるのに、こちらは噺家でなくなる(なくなるように読める)からかもしれません。そこに至る過程が少々心を曇らせるのかな。
今回は通奏低音のようにラストを見通せるような伏線と思わせるものがあり、なんとも読み進めるのが辛い、怖い頃がありましたが、ラストは見事、前作までのパターンも今作のための演出かと思わせる、その点ではスッキリする感じでした。その分、第1話の暗さが……
さて、次作はどう来るのでしょう。
とても楽しみです。